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2014.05.08

景気は回復するのか

 2014年3月期の決算発表では、車や家電の大手企業の営業収益の良さが示されていたが、これらは円安や消費税増税に起因するもので、景気回復によるものであるとは思えない。好景気であるための条件のひとつは国民の金離れのよさにある。誰もが安心して消費できる状況になければ、景気は良くならない。

 まだまだ将来の不安があり、皆、貯蓄を壊そうという気にはなれない筈である。

 そのような考えると30年近く前に始まったバブル経済は、いかに金が巷に出回ったことか。今では貸し渋りしている銀行が当時は押し付けるようにして金を貸していた。流通する金は基本的には一定している。今、円安で大手メーカーが儲けているのは、ただ外貨が日本に入ってきているというだけである。30年前の糞好景気は、土地の架空の価値を担保にして、その分の金が節操もなく動いていたに他ならない。当時、高校生であったあたしにさえ、遠からず破たんするということは判る状況だった。

 そういった狂った好景気はもうおこることはないと思うが、今回の好成績がどのくらい今後の景気に影響を及ぼすかである。少なくとも数万人の給与は上がるのは間違いないだろうし、それがどこまで波及するか。

 全体的な景気の底上げになるようなことは見えてこないし、この3月期の数字というのは幻のような気がしてならないのである。

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