ゴーストタウン
昨日、下の子が遠出をしたいといい始めたのが、午後3時を回ってからだった。この時間になると、もう3時間も経てば真っ暗になる。遠出をするのなら、暗い中を走るのはつまらないし、明日の午前中から行こう、と一日ずらした。
ということで、本日、その遠出とやらをやったのだが、家を出たのはそんなに早くない10時過ぎ。たまに早朝のまだ暗い時間帯からドライブに出掛けたりすることもあったが、昼過ぎには運転疲れして帰ってくる、というもの、もひとつヘンな感じがある。やはり、9時とか10時に出掛けるのがいい。
またまた子供は辺鄙なところを希望しているので、フューエルメータが最後のメモリで点滅しているということもあって、いつもは1000円分しか給油しないのを珍しく10リッターで給油する。普段は燃費を優先して車体を軽くして転がしているので、そういう給油の仕方は珍しい。
今日、走った山間部の町は昔は何度か走ったことがあったのだが、この20年近くは御無沙汰していた。山間なので特に変わったことはなく、だらだらと山道が続くばかりだった。子供はその町に行ってみたいということだったが、これといった目的はなく、そのまま、その町をこえて、うちの県が3つの地方に分けられるうちのひとつのなかで最も大きい町に行くことにした。
ずーっと山道を走っていたのだが、トンネルが現われ、それを越えると街なかだった。景色がいっしゅんにして変わったので、びっくりした。川端康成の雪国どころのレベルではなく、驚いた。山中からJRの駅前に一瞬にして飛ばしてしまうのは乱暴過ぎる。ま、そういう小さな町でもあるということなのである。
70年の人口が11万人だったのが、現在は8万人強。過疎がだいぶん進んでいるところである。連休中日という日なのに、アーケードのある商店街にはほとんど人がおらず、店も半分くらい閉まっている。道路はしっかり整備されているが、休日の早朝のような感じで、ブロックごとに設置されてある信号が無用のように思えて、信号待ちがひたすら煩わしかった。
町が寂れていくということはこういうことなんだと感じる。もともと家屋が少なければ、小さな集落としてそんなに違和感を感じることはないのだが、立派なビルが立ち並んでいるのにもかかわらず、ひっそりとしているのは、なんとも不気味な光景である。
うちの町はかろうじて人口は微増し続けているのだが、中心地はと云うと、昔のような活気は全くなくなってしまった。郊外のショッピングモールに完全に人を奪われてしまっているのだ。1000台の車が駐車出来るとなると、どうしても勝手がよく、そちらに流れてしまう。以前のアーケード街では人にぶつからない様に注意しなければならなかったが、今はそんな必要はない。ショッピングモールでは人の多さに目が舞って酔いそうになる。
どのように町が変わっていくのか。この10年で決定的な変化がありそうな気がする。
今日のドライブでは220kmほど走ったのだが、朝に給油した10リットルだけで戻ってくることが出来た。信号のない山道を走ったにしても、燃費が良すぎ。
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