訃報 やしきたかじん
昨夜、3日にやしきたかじん氏が亡くなっていたという報道があった。昨年、TV復帰したと思ったらすぐに療養に戻ったので、これはマズいんだなと感じていて、そんなに驚くということはなかった。
彼が亡くなったのは食道がんが原因だったらしいが、あたし自身、この秋までこの病気を抱えているのではないかと思っていた。実をいうと一昨年の秋くらいから喉に食べ物がつっかえるような感じがあった。それが段々ひどくなり、小さな物だとすんなり喉を通らず、引っかかるようになり、口に戻ってくるようなこともあった。麺を食っても、麺が喉の狭い隙間をぬるぬると通っていくのがあからさまに感じられた。千切ったキャベツを食べると喉を通らずに引っかかって、飲み込むのに苦労するという感じだった。
本当は早々に病院に行って検査を受けるべきなのだけど、仕事の忙しさに感けて1年間、放置していた。喉の引っ掛かりがひどくなって、食事するのが憂鬱になってきたので、病院に行ったのが、10月の終わりだった。
まぁ、人間死ぬ時は死ぬ時であるし、聞いたところによると死んだ後の世界は決して悪いところではないらしい。死ぬつもりがなくて、あれよ、という感じで死んでしまうのはどうかと思うが、死ぬことが判れば、それなりにそれまでの時を過ごすことも出来るわけで、生活が自滅的にグジャグジャになる前に病院に行って見ようと決心したのだった。
その日は午後に歯医者の予約が入っていたので、夕方から早引けするのではなく、一日の休暇にして、午前中は胃腸科に行き、内視鏡を飲んでみることにした。
医者に、一年前から喉がつまる症状があると伝えたら、なんで、一年も放置するんですか、と呆れ返られた。嗜好品について尋ねられたので、一日6杯分くらいのコーヒーを飲んでいると云うと、飲み過ぎだ、と云われる。とりあえず、内視鏡を飲むことになった。
内視鏡での検査は、綺麗な食道です。ということだった。全く異常はないらしい。
しかし、その前日の夜もパスタを食べる時、つるつると喉の狭い隙間をゆっくりと通っていく感じがあり、正常ではなかった。しかも、食事をとっていない時でも喉のあたりがグリグリとつっかえる感覚があり、大きな異物が喉の中にあるのが否めなかった。
そのことを伝えると、医師は、そんな筈はないんだけどなぁ、といいつつ、漢方を処方してくれた。半夏厚朴湯という薬で、これを一週間も服用していると、喉の違和感は完全になくなった。あたしの症状はストレス性の梅核気とかヒステリー球と云われるもので、食道がんのような深刻な疾病ではなかったようだ。
そういうこともあったのだが、やはりお迎えがくる時は、素直に静かにそれに従い、ジタバタしないつもりである。死とは避けることが出来ないものだし、溺れて暴れるようにもがいても、却って水を飲んで苦しいだけである。静かにそれを受けとめるといずれ命を落すことは明らかだが穏やかに最期を迎えることが出来る。いずれ死ぬということを意識していれば、死ぬこともそんなに怖くはない。ま、いつ死ぬかは神様にしか判んないんだけどね。
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