金に振り回される
資産家夫婦殺人事件が投機に失敗したことを恨んだ顧客の犯行ということで決着をつけそうだが、まぁ、なんとも浅ましい話である。
幸いにもあたしは平凡でそれほど裕福ではない。金がなくて困ることもないが、これ以上、金を得ることに固執する術もない。金のことをさほど考えずに、のんびりと暮らせているのは幸せであると思う。
もちろん金があったらあることに超したことはないが、欲望は深まるばかりだと思う。殺された方も殺した方も年収は億を超えていたようだが、そんなに金があって、個人ではまともな使い方は出来ないと思う。普通に生きるのならひとり200万円も要らない。それ以上の金は余剰である。そんなものを手にするとろくなことにはならない。
慎ましい生活をしていると1000円ですら貴重に思えるが、金がそこそこあると単なる数字であったり、紙切れにしか思えなくなる。怖い話だ。昔、仕事で借金をするような事務をしていたが、毎年、調書を作って10桁の金額の借入をしていると電卓でフルの桁数を使わなければならない残高もあったりして、もう金銭感覚は完全に麻痺する。現金についても直接扱うような事務をしていたことがあって、1億くらいの現金や証券なら単に重たいという程度で平気で持ち歩けるようになる。
金があるうちは数字として右から左へと動かせるものだが、なくなると、大変なことになる。一気に地獄に陥ることになる。
虚業はハイリスクハイリターン。人生そのものを投げ捨てる覚悟ががあるのならともかく、まともな人間のやる仕事ではない。
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