時計のムーブメント
先週、修理に出したハミルトンの修理が終わったという連絡が入って取りに行く。やはりゼンマイが切れていたようで、交換を行ったとのこと。オーバーホールから1年以内の故障だったので、無償で修理して貰えた。
機械式の時計は、5年くらいごとにオーバーボール(分解掃除)をする必要がある。なかには動かなくなった時にすればいいという人もいて、放置してん十年使い続けている人もいるようだ。あたしの場合、オメガは8年くらいで錆びが入って動かなくなった。5年くらいで掃除をしていれば、動かなくなることはなかったろうと思う。しかし、このオーバーホールというのが安くない。あたしかお願いしている町の時計修理専門店であれば、2万5000円くらいで済むのだが、メーカーに出せば最低でもその倍はかかる。
実を云うと、多くの時計メーカーがETA社というところが作っているムーブメント(時計機構)を使っている。特に高級なものは自社開発のムーブを使っていたりするのだが、そうではない低価格のものについては、ETA社の機械に手を加えたり、ブラッシュアップしたものを自社デザインのケースに入れて売っているだけだったりする。
あたしの使っているオメガのものは定価20万台半ばのものが、ブライトリングといったメーカーのものになれば、その倍したりする。ブライトリングのケースは派手で、それは見応えがあって、一つくらいは欲しいと思ったりするのだが、中身はほとんど同じとなると一気に有り難味が失せてしまう。
この中身のムーブについて云うと、5万円もあれば部品として十分に買えてしまうようなもので、機械時計のガワの付加価値がいかに高いかということになる。まぁ、これはあくまでもETA社が作っている汎用ムーブを使っている製品の話であって、特殊な機構の用いられている時計では当てはまらない。
しかし、この手のムーブ時計のオーバーホールで修理も行うとなると、10万近くなることもあるようで、そうなると中身をそのまま入れ替えした方が安つくのではないかと思ってしまう。実際、タグホイヤーというメーカーが自社でオーバーホールする時は、そのまま入れ換えをしているだけと云う噂も聞く。
ムーブメントがすでに生産中止で修理をしなければ使い続けられないというのではあれば、当然のように修理となるのだが、そうでもない限り、高い修理費がかかる場合は、それに本当に価値があるかどうか悩んでしまうところである。オーバーホール3回分の費用が本体価格を超えるようだったら、使い捨て時計にすべきと云う意見をいう人がいたが、あながち間違っていないかもしれない。
まぁ、とにもかくにも時計は厄介な趣味である。
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