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2012.12.21

森博嗣「科学的とはどういう意味か」(11)

 この書籍で論じられているのは、文系の人間はもっと理系に歩み寄って科学的になれ、と云うことだと理解してしまったが、間違っているだろうか。

 そもそも人間を理系・文系に分けることの理由が判らない。敢えて云うならば文系とは人間の作り出したものを研究の対象にし、理系とはそれ以外のものを対象にしている。学問的研究とは筋道を立てて体系的に物事を捉えようとする行為であり、対象が人間だろうとそれ以外のなんだろうとアプローチの方法は変わらない。だからそれを殊更、理系、文系と分け隔てるのはそもそもおかしな話なのである。

 ということで彼の文系批判というのは全く的を得ていない意味不明なものである。

 彼の批判したいのは、おそら、ただ単に考えることをやめてしまっている、学問とはほど遠いところにいる人たちのことではないかと思う。それを見た目、数値を扱わないということで論理的でないとして文系を引き合いに出すことは大きな誤りである。理系の証明の礎でもある論理学はそもそも哲学の分野であるし、哲学は通常、文系に位置づけされている。

 何というか4割近くを的外れにしたような書籍で正直なところ読むのが辛かった。そして、3日12時間で書き上げたという後書き。いかにも内容の悪さを弁明するような要らないことは書かなくても良いです。

科学的とはどういう意味か
科学的とはどういう意味か

森博嗣 (著)
新書: 197ページ
出版社: 幻冬舎
ISBN-10: 4344982207
発売日: 2011/6/29
商品の寸法: 17x11x1.4cm

 まぁ、話は逸れるけども、個人的には学者さん、大学で教鞭をとっているような人には、オールマイティに物事を語れる人であって欲しいと思う。学問なんて好奇心あってのものだし、おそらく専門バカというのは学問にほど遠いところにいる職人が何かだと思う。そんな人が多いんだけどね。

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