通り魔殺人と死刑
先日の大阪の通り魔殺人は、これまでになく凄惨な事件だったようで、このよう殺人が多くの人前で繰り広げられたことに驚く。犯人は刑務所から出所したばかりで、金も職もないということで自殺をしようと思ったものの、それが人を殺して死刑になるということに思いがおよび、犯行に至った。
死刑制度は重犯罪抑止において必要であるという人が多い。あたしは遙か以前から死刑制度は廃止すべきであると考えており、重刑は完全な終身刑であるべきと思っている。この点についても、死刑制度を重視する者は税金で罪人に飯を食わすのは論外であると云う。
あたしが死刑に反対するのは、個人の殺人が許されなくて、どうして国家の殺人が許されるのかと云うことにある。遺族の気持ちを、と云うのであれば、仇討ちにさせるべきである。そうでないのなら、死ぬまで自由を奪って、殺しはしないものの、文字通りの飼い殺しにするのがせめて人道的に出来ることではないかと思う。
死刑囚に税金を使ったただ飯を食わせるのがダメというのなら、食費や居住費等に見合うような労働をさせれば良い。ひとりで何もさせずに収監させる必要はない。
重犯罪を犯す様を見ていると病理的な問題が多くあるように思えてならない。これは死刑制度によって、犯行に及ぶことを抑止できるような類のものではないような気がする。
おそらく裁判では死刑判決が下されることになるだろうと思うが、またそれを苦々しく見なければならない。
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コメント
ご無沙汰です
自分は人の命を軽々しく奪った者には
命をもって償わせるくらいの代償があってもいいと思います
宮崎勤や酒鬼薔薇聖斗や宅間守、また光市母子殺害事件の犯人大月(福田)などの凶悪犯には死刑が妥当だと思いました
遺族の無念を国が代わって成敗してくれるって訳です
なお最近は不況で刑務所の中の労働も少なくなってきていると聞きましたよ
投稿: 十兵衛ちゃん | 2012.06.13 23:25
十兵衛さん、こんにちは。お久しぶりです。
償い、ですか。そういう面もあるでしょうね。
でも、考えてしまうのは、第三者がそういった償いを要求できるのか、
ということなんですよね。
償いは遺族に帰着するもので、確か、日本の死刑制度は、
仇討ち禁止令の代償として設定されたのがそもそもだったと思います。
でも、やっぱり、これはいびつに感じるんですよね。
例えば内乱紛争地帯に、米国が乗り込んできて、
大量殺戮をやっている側を叩くという光景に似たものを感じるんです。
第三者よる正義は、本当に正義なのかという疑問です。
まぁ、正義という云い方からして胡散臭いですけどね。
投稿: O-Maru | 2012.06.14 23:24