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2012.04.12

時計を修理に出す(その3)

 今では機械式時計と云うと高級品と云うイメージがあって、値段も割高だったりするのだが、あたしが小学校の半ばくらいまでは、目覚し時計はネジを巻いてから寝るものだった。目覚まし時計には電池は用いられておらず、時計本体とベルの部分が各々別駆動になっていて、それぞれネジを巻いておく必要があった。

 腕時計ももちろん手巻きにしろ自動巻きにしろ、機械式だった。初めて時計を買って貰ったのは小学6年の時で、デニムのベルトのものだったが、これも手巻きだった。お袋が使っていた女性用時計は2*1cmくらいの小さなものだったが、これも巻かないと動かなかった。手巻きというようなこじゃれた雰囲気はなくって、ゼンマイを巻く、と云った印象だった。

 時計修理専門店では、まずは無料で見積りをするというので、修理職人が蓋を開けてざっと時計の様子を見る。全体的に大きな損傷はないのだが、ストップウォッチを操作するボタンから水が入ってきて、一部サビが生じたため、動かなくなってしまったらしい。ボタンのサビを落して動かしてみるけど、ダメだったらパーツ取り寄せになるよ。6000円くらいかなぁ。ということで、作業的にはオーバーボールを基本にボタンの修理をするらしい。

 見積りは2万5000円から3万円。納期は2~3週間後、ということだった。

 金額的には耳を疑った。普通、クロノグラフという複雑時計となるとオーバーホールは最低でも4万円超えで、5万は覚悟しなければならないのだが、その半額に近い額で、時計が動かないという故障も直して貰えるというのは、俄に信じがたい。修理の支出として6、7万円を覚悟していたのだが、ちょっと気が抜けてしまった。

 ベルトは金属や革製のものではなく、布製のNATOストラップと云われるものにしていた。夏は蒸れず、冬も冷たくない、しかも時計のピンがひとつ外れてもベルトから落ちないというベルトで、もう10年近く愛用しているのだが、職人はそれが珍しいようで、どこで手に入れたか、とか、これを使うのなら多少高くても丈夫なものを使え、などと云っていた。

 その職人はまだ若く、30間際である。1925年開業という店の4代目に当るという。まぁ、職人気質というのか、専門学校を出ただけで世間を知らないというのか、とにかく口のきき方がぞんざいで驚いた。タメ口をきかずにちゃんとしゃべれたなら、もっと印象は良くなるものなのだが。しかし、若手が頑張ってくれるというのは、こちらとしても有り難いことで、末長くお付き合いができるというものである。通販で名の知れた店に修理を依頼するという手もなくはないのだが、やはり味気無い。

 オメガの修理が終わったら、それと入れ換えに今使っているハミルトンの手巻きをオーバーホールに出すつもりだというと、シンプルでいい時計だといって、またまた蓋を開けて様子を見る。時計もいい感じで動いているようで、この時計についての工賃は1万円かからないということだった。

 出費は多少かかるものの、ちょっとばかり浮き浮きしている。

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