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2011.03.28

平松園枝「サイコシンセシスとは何か 自己実現とつながりの心理学」(11)

 トランスパーソナル心理学というものがある。以前手にしたケン・ウィルバーの「無境界」という書籍で知ることになるのだが、それからすでに20数年が経つものの、その理論が斬新で、今だに忘れられずにいた。

無境界―自己成長のセラピー論
無境界
自己成長のセラピー論

吉福 伸逸 (著), ケン・ウィルバー (著)
単行本: 302ページ
出版社: 平河出版社 (1986/06)
ISBN-10: 4892031143
ISBN-13: 978-4892031144
商品の寸法: 19x13.2x2.2cm

 臨床医でもある平松園枝による「サイコシンセシスとは何か」はこのトランスパーソナル心理学を発展させたサイコシンセス(統合心理学)について、その理論と実践を判りやすく解説した書籍である。

サイコシンセシスとは何か 自己実現とつながりの心理学
サイコシンセシスとは何か
自己実現とつながりの心理学

平松 園枝 (著)
単行本: 198ページ
出版社: トランスビュー
言語 日本語
ISBN-10: 4901510967
ISBN-13: 978-4901510967
発売日: 2011/3/2
商品の寸法: 20.2x13.6x2.2cm

(表紙を拡大)

 トランスパーソナル心理学とは何かというのを簡単にかいつまんで云うと、我々は色んなパーソナリティを持っているが、パーソナリティは私という意識を持つパーソナルセルフによって制御できるものであり、パーソナルセルフはトランスパーソナルセルフに導かれる、と云ったものである。トランスパーソナルとは自我を超えた存在で、全体を支配するような存在である。というと、かなり宗教に近いものを含む理論であるということになる。

 とは云え、これらのことは日本人にとっては非常に身近な事でもある。禅というものがあるが、禅は座禅を組んで無我の境地に入って悟りを開く。「お天道さまが見ている」と自分を客観視し、悪しき方向に進むのを避ける。これらは非常にトランスパーソナル的な行動であると思われる。

 利己主義や他人との軋轢のほとんどは表面的な意識によるもので、深い自我に降りたって、本質を見て、それに従うことができれば、改善・解消できるものである。この書籍はその手助けをしてくれる。

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