二玄社編集部「新書源」(09)
文字というのはもっとも根本的なデザインの対象である。文字が手書きされる場合、すべての人によってそれは異なっており、それぞれの特徴を備える。
二玄社編集部による「新書源」は親字4688字にに対して、名書より字例約7万3000余字を収録したものである。様々な書体が掲載され、文字の変遷や書そのものの美しさ等、眺めているだけでも十分に楽しい。
書体については蔵書印を作る時にいろいろ悩んだものだが、本当に多様でなかなか「これ」というのが決まらないものである。
それにしてもこの字典でいろいろな書を見ていると、毛筆をマスターしたくなるのはあたしだけではないはずである。下手な字しか書けないが、練習次第では美しくなろうかと希望が湧いてくる。タイトルの書も実に美しい。
新書源 二玄社編集部 (編集) |
この字典にさらに好感が持てるのは、本の本体の表紙とケースがともに紙製でなくビニールであるという事。すぐに手にとって繰り易いし、傷むことも心配ない。
本当は親本である「大書源」が欲しいところなのたが、値段が値段なので、さすがに、である。
大書源 出版社: 二玄社 (2007/03) |
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