何でもあげる攻撃
あたしのような歳になると、ちょっと昔を思い出すと、本当に昔になってしまう。大学に入ったのもすでに四半世紀前のことになる。しかし、気分的にはホンの少しばかり前のようなつもりでしかいない。
最近、思い出したのは、小学低学年から中学年の頃のこと。今も小一の時に同じクラスになったヤツと親しく付き合いを続けているのだが、彼は低学年の時、体が弱く、ほとんど学校を休んでいた。帰りに毎日、寄って、給食のパンや黒板の板書を書き写したノート、プリントの類を届けるだけで、遊んだことはそんなにはない。
男の友達もいなくはなかったが、何故か、女の子とよく遊んでいた。数人のグループという訳ではなく、一対一の二人きりで遊んでいたと思う。女の子の家に行って、遊んでいた記憶が多い。今となってはどのような切っ掛けでそんな風になったのか、まったく覚えていない。
3人くらいの女の子と順々に親しくしていたと思う。まぁ、この年代というのは男、女、関係のないような付き合い方をする年代でもある。中にはプロレスこっこをして、取っ組み合いをしたような子もいた。
おそらく小学4年くらいの時だと思うが、その女の子の家に初めていった時、「何でもあげるから、いって」と云われた。彼女の部屋にはいろいろあるのだが、ものを呉れると云われるのは嬉しいものの、何を貰えればいいのか判らない。さすがにこの歳になると物の価値も判るし、下手なものを欲しいとは云えない。戸惑っていると、何でもいいから選んでよ、とキツく強いられ、ホームズだかルパンだかの本を選んだような気がする。
今なら間違いなく、君をくれ、とかということになってしまいそうだが、さすがに当時はそんなことはない。単に好意を示しただけのことかと思う。それから間もなく、女の子だけが体育館に集められるというようなことがあって、その日を境に彼女からは相手にしてもらえなくなったのを覚えている。
いずれも特別好きな女の子ではなく、熱を上げるような感じは全く無かった。
今では女嫌いと思われることも少なからずあるのだが、人間って、変れば変わるもんだなと感じる。
中学は11クラス、学年500人くらいいるにもかかわらず、半数以上の女の子となにやら話をしたりしていたはずだ。男子校の高校を出て、8割は女の子という学部に入ったのだが、数人も話をせずに卒業してしまった。
おかしなものである。
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