かおりとカオリ
川村カオリのラストアルバム『K』が届く。15分ほどのDVDがついた初回限定版だ。一時品切れになったものの、再び流れ始めたので、彼女が亡くなってから増刷したのではないかと思う。
また音楽は聴いていないが、それにしても何か悲しいアルバムである。
ジャケットの表はカオリの顔。裏面は刺青を見せ付けるようにした彼女の姿だ。どのようなつもりで入れたのか判らないが、この刺青が妙に痛々しいのである。意図的に刺青を強調するような写真で、正直言って、どのような気持ちでジャケットを作ったのか判りかねる。
そうして変貌してしまった顔そのもの。既に末期癌という状態で、治療の加減で顔がむくんでいるのだろうが、20年前とあまりにも人相が変わり過ぎている。昔の写真とこのジャケットの写真を並べて、「別人」と言われても特に違和感はないかもしれない。むしろ、昔の面影を探すのに苦労するくらいだ。
人間の顔と言うのはすぐに変わるものである。近所に2つほど年下の男の子がいた。小学生のうちは男から見ても「可愛い男の子」だったのが、中学になっていわゆる不良グループに入り、数年で目つきの悪い、常に口を尖らせたような醜い顔になってしまって驚いたことがある。
今のカオリの目には険を感じる。病による疲れだけではないだろう。昔は実に透き通った目をしていて、酷いいじめを受けていたことが信じられないくらいだったのだが、今は完全に別人の目である。彼女が亡くなったことより、それが悲しい。
CHURCH 川村かおり |
K(初回限定盤)(DVD付) 川村カオリ |
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