ストレートストーリー
『ダーティ・メリー クレイジー・ラリー』も中学の頃にTV放送で見た忘れられない映画の一本である。スーザン・ジョージが妙に色っぽくて仕方がなかった。その後、スーザン・ジョージは意識して、『小さな目撃者』やら『わらの犬』を見る。
DVD化は初めてだったようなのだが、見たいにもかかわらずやや高値で2年ほど躊躇していたのだが、半額で出ていたのを見かけ、とっとと買ってしまった。
![]() | ダーティ・メリー クレイジー・ラリー 出演: ピーター・フォンダ, スーザン・ジョージ, アダム・ローク |
30年ぶりに見るとスーザン・ジョージは色っぽいと云うよりも、やや馬鹿キャラかという印象で良くなかった。アイラインが濃くて、とにかく目の大きさが目立つ。官能的ではあるものの知性さに欠けているので配役には難しい役者だろうなと思う。ピーター・フォンダは相変らず掴みどころがない。
ストーリーは銀行強盗をしてひたすらクルミ林のなかを逃げ回ると云うものである。追っかけっこだけで1本の映画を作ってしまうのは凄い。しかもリアルタイムに近い展開で、半日程度の物語である。現在ではCGやらを駆使して、見せ場てんこ盛りにしても見るのに辛いものが多いのに、こういったひたすら車を走らせるだけでそれなりに見せてしまうと云うのは力量があるということか。
これは74年作だが、前年の73年には『北国の帝王』が作られている。これは世界恐慌の頃、失業者が列車をただ乗りしようとするのをハンマーで叩き殺してでも阻止しようとする恐怖の車掌と、その車掌の列車でただ乗りを成功させようとする者との戦いの話である。これもストーリーがあってないようなものだが、それでも引きつけて止まないのである。
![]() | 北国の帝王 出演: リー・マーヴィン, アーネスト・ボーグナイン, キース・キャラダイン, チャールズ・タイナー |
単純明快ながらもストーリーは幾らでも力強くできるということであり、最近の映画人は技術にあぐらをかいているということなのだろう。
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