市川準『会社物語 MEMORIES OF YOU』(88)
日本映画専門チャンネルの市川準追悼特集で、昨日の『BU・SU』(87)に続いて『会社物語 MEMORIES OF YOU』(88)を見る。
これも劇場公開時に見たもので、音楽も非常によかった。『BU・SU』同様、10数年ぶりに見ることができたのだが、『BU・SU』と比べるとやはり今ひとつかなという感は否めない。『BU・SU』が少女を主人公にして、その若さだけでも十分に眩しいような作品なのだが、こちらは定年を迎えるおじさんの物語である。主役ハナ肇の顔がむさ苦しくないはずがない。
この作品が最後のクレージーキャッツの映画となった。すでに60前後となってしまった彼らなのだが、やはりいい年の増し方をしていると思った。表情がとてもいい。
まぁ、物語以外のところで不必要とも思える演出をしているのは、物語そのものに吸引力がないことを悟ってかとも勘繰ってしまうところもある。ジャイアント馬場や村松友視、そしてイッセー尾形も無駄と云えば無駄である。
エンドロールに被る木野花の台詞が好きで、彼女の雰囲気も好きなのだが、当時、40歳とは驚きである。もうひとまわり老けた落着きがある。今のあたしが当時の彼女とあって、年下と紹介されると驚くに違いない。これは20年と云う時代の違いのためか。
それにしても、もひとつ、感想のまとまらない作品である。
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