押井守『スカイ・クロラ』(08)
押井がこの映画を作ったと云うのを知ったのは、公開が終わってからである。最近は映画の情報も疎くなって、DVDのリリースによってその作品の存在を知ることが多くなってしまった。
スカイ・クロラ 監督:押井 守 |
それにしても押井の作品は相変らず同じテーマで引っ張っていくものである。今回の作品は『機動警察パトレイバー2 the Movie』(93)と『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(95)を足して2で割ったような感じだ。小説の原作があるのだが、どのくらいの脚色・翻訳がなされているのだろうか。近いうち、原作も取り寄せて読んでみるつもりである。
スカイ・クロラ 森 博嗣 (著) |
戦闘機のパイロットの話で、戦闘シーンがある。地上は2Dなのだが、雲の上のシーンは3Dで表現され、妙にリアルに表現される。『イノセンス』(04)のCGにも目を見張ったが、今回のものはさらにその上をいく。
押井は今回、恋愛映画を作ることを試みたようだが、完璧に成功している。しかし、ラストには非常に不思議な感覚に捕らわれる。爽やかさのか不快感か。どちらとも取れるような感覚で、あまり味わうことのないような類のものだ。
押井の作品としては非常に判りやすい類に入るだろうか。抽象的なものを対象にしつつも、それが具体的に描かれている。
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