Xデーの終結
ロス疑惑の三浦和義がロス移送後間もなく自殺した。
ロス疑惑と称される事件は81年に起き、三浦が逮捕されたのはその4年後の85年だった。マスコミが異常に騒ぎたてた事件で、三浦の逮捕日はXデーと称され、その日がいつ来るのか、マスコミが勝手にカウントダウンしていた。ほとんどマスコミだけが騒いでいるような感じがあり、Xデーが現実になった日も白け気味に報道を見ていたような気がする。
三浦の逮捕はマスコミの先導で現実になったようなものだが、それにしても三浦自身も渦中の人として立派過ぎるほどに主役を演じていた様に思う。滝田洋二郎の一般映画初監督作品『コミック雑誌なんかいらない』(86)では内田裕也の演じるレポーターに突撃取材される本人を演じているのだが、これは了承の上で撮られたものではないかと思っている。
昭和の末期のXデーというとこの三浦逮捕の日と昭和天皇の亡くなる日のことだった。
ロス疑惑がこのような形で終焉を迎えることは必ずしも想像を絶することでもなかった。あの三浦がこの後何十年も投獄されるというのは到底考えられなかったし、それをいちばん容易く、しかも劇的に成し遂げるのは自殺することであったからだ。
昭和の影がひとつ払拭されてしまった。もっとも手強いのは「グリコ・森永事件」か。決着をみることなく、記憶にだけ留まり続ける。
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