« 体験(BlogPet) | トップページ | 細江英公 展覧会のための写真集・「抱擁」と「薔薇刑」(08) »

2008.09.22

小林伸一郎『NO MAN’S LAND 軍艦島』(04)

 軍艦島関係の写真集ではプロが撮った割には評判が芳しくなく、入手を控えていた小林伸一郎の『NO MAN’S LAND 軍艦島』(04)なのだが、たまたま覗いてみた楽天オークションで中古であるものの価格の半値以下で出品されていたので入札すると落札してしまった。オークション歴は短くないのだが、楽天は初めて利用した。

NO MAN’S LAND 軍艦島
NO MAN’S LAND 軍艦島

小林 伸一郎 (著)
大型本: 143ページ
出版社: 講談社
ISBN-10: 4063528057
ISBN-13: 978-4063528053
発売日: 2004/01
商品の寸法: 28.4x22.6x1.8cm

(表紙を拡大)
(帯つき表紙を拡大)

 写真集を手に取ると確かに凄い。こんな軍艦島の写真集を見たのは初めてである。すでに軍艦島は廃墟となっており、いずれの写真集も重々しくそれを捉えている。ただ単に不気味なものとして捉えたものも、過去の生活を懐かしく見つめるものも、それぞれ視点は少なからず異なるものの、その雰囲気を捉えようと試みられている。

 しかし、この『NO MAN’S LAND 軍艦島』はこともあろうに色彩の美しさのようなものに着眼してしまって、いずれの写真もオーバー気味の露出で妙に華やかなのである。どれも快晴に近い天候の中で撮られていて、暗さが全くない。この中に美しい女性モデルを置いても多分違和感を感じないだろう。それほどに表面的なスタイリッシュさのうえで撮影が行われている。

 幾つかの写真は『軍艦島 NAGASAKI HASHIMA 最強廃墟・軍艦島フォトCD』(08)
と同じ場所(部屋)で撮られている。『軍艦島 NAGASAKI HASHIMA』の方が後発なので意図的に同じロケーションで撮影を試みたと思われるのだが、そのふたつの写真を並べて見ると「ここまで印象が異なるのか」と驚いてしまう。写真はありのまま、そのままを写すと思われているが、決してそうではない。撮影者の意図が絶対に反映されるものだ、と改めて思い知る。

 少なからず悪評を受けている写真集だが、別の趣向で撮られた軍艦島写真集と考えるとこれまた興味深いのでお薦め。

|

« 体験(BlogPet) | トップページ | 細江英公 展覧会のための写真集・「抱擁」と「薔薇刑」(08) »

軍艦島・同潤会アパート」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/90327/42562052

この記事へのトラックバック一覧です: 小林伸一郎『NO MAN’S LAND 軍艦島』(04):

« 体験(BlogPet) | トップページ | 細江英公 展覧会のための写真集・「抱擁」と「薔薇刑」(08) »