マスゲーム
あまり興味はないのだけど、とりあえず北京オリンピックの開会式をなんとはなく見ている。日本時間とは1時間しか時間差がないから楽である。
開会式は映画監督のチャン・イーモウが総監督しているとは知らなかった。彼の作品は20年前の初期の『紅いコーリャン』(87)や『菊豆〈チュイトウ〉 』(90)しか観ていないが、実に力強い映像を作り出していて、非常に期待できる新人監督という印象があった。そんな彼が今回の開会式・閉会式の総監督をするというのは、まぁ、頷ける。
それにしてもマスゲームが凄い。中国の戦法と云うとあり余るほどの人間を無造作に投入する人海戦術というのがすぐに思い浮かぶのだが、今回開会式もそれを地で行くものだった。
マスゲームは1時間強という長さで、中国の文化を表現したものらしかったが、さすがに解説なくしては判らなかった。会場では何かパンフのようなものが配布されたのだろうか。出演者はおそらく数万人はいるだろうと思うが、練習の時間等を考えると気の遠くなるような準備をしているだろう。ゾッとするので、正直、あんまり真剣に考えたくない。
しかし、マスゲームというのは印象が良くない。やはり全体主義なくしては為せられないものであり、没個性の象徴になるからである。
日本選手団は以前、あまりに生真面目に入場行進していたので「堅苦しい」といった評判があったものの、今年の行進では整列もしておらず、かなりラフなものだった。スポーツマンシップに則って整列した方が良いという見方も出来そうだし、判断は非常に難しい。今のところ、手にしている国旗が自国以外の中国のものを持っているのは日本だけ。律義な国である。
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