にいちゃんと先生
あたしがこの4月から座っている席は本来机の配置的には係長の席になるはずなのだが、新任の係長が別の席を希望し、理由があれば変ると云われたものの、特別に理由がないのでそこに座っている。仕事で初めて来た人はあたしが係長だと思い、必ず挨拶してくる。
実を云うとあたしの1m後ろには課長と課長補佐が並んで座っており、いつも後ろから監視されているような塩梅なのである。雑用庶務であるし、何かにつけてすぐに二人から声も掛けられる。ストレスになる席なので、新任の係長は理由をこじつけて、奥まった席を取ったという訳である。まぁ、あたしはひとよりもいくらか神経が図太かったりするので堪えられないことはない。
後ろでぼそぼそと何かを云っていても、呼びかけられない限りは基本的に反応しないことにしている。いちいち独り言のようなことに付き合ってはいられない。
ぼそぼそ課長が何か云っているようなのだが、いつものように聞こえていないことにしていた。実際、何かを云っていることは判るのだが、内容までは聞き取れていなかった。すると「にいちゃん、にいちゃん」と誰かを呼んでいる。さらに「先生、先生」。なんだと思っていると「おい、O-Maruくんよ」ときた。どうもあたしのことを呼んでいたらしい。
部下を呼ぶのに「にいちゃん」やら「先生」はないだろうと思うのだが。本当にやれやれ、である。
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