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2008.01.03

ジャック・ケッチャム『隣の家の少女 THE GIRL NEXT DOOR』(89)

 そこかしこで「すごい」という評判が書かれていたので手に入れて読んでみる。スリラーなのかと思うとそうではなかった。単なる少女虐待話である。

 あの女子高生コンクリート詰め殺人事件がそのまま再現されているかのような物語で非常に気分が悪い。描かれている、軽い虐待がエスカレートし、激しく、ねちねちしたものになっていく様はリアルな経過なのかもしれない。実はこの物語自体も実際にあった事件をもとに発想を得て書かれたようである。

隣の家の少女
隣の家の少女

ジャック・ケッチャム(著),金子 浩(翻訳)
文庫: 434ページ
出版社: 扶桑社 (1998/07)
ISBN-10: 459402534X
ISBN-13: 978-4594025342
商品の寸法: 15.2x10.6x2cm

 しかし、実話に発想を得て、残虐な小説を書くというのはどういう事だろうと思う。コンクリ事件は映画化された時、凄まじい非難を浴びたものだが、その作品はその事件そのものを描いたものであり、発想を得たと云うのとはまた異なる。事件に対する製作者の理解・態度がストレートに問われることになる。それに対して、発想を得たと云うだけなら、趣味に戯れることが可能である。

 趣味としてはかなりの悪趣味としか云いようがない。

 この物語から得られるのは特に何もなく、読み終えるまでの3時間程度を潰せる、いや、潰してしまうということになろうか。

 まぁ、悪趣味に走るのなら「終わらない夏休み」くらいまで徹底してやればいいのだ。ここまでくると素直に受け入れられるものがある。もっともあたしは一日目で十分になって、読むのを止めてしまったけどね。

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» 映画「隣の家の少女」を観てきました。 [ペインターみんみんの油絵制作&絵画の画像 動画]
みんみんです。今回観た映画「隣の家の少女」はアメリカで50年代に起きた実話を元にした80年代の小説を映画化したもの。あまりにも残酷でセンセーショナルな内容なので長年映像化は不可能と言われてきたため話題になって久しい。それがやっと名古屋でも上映!ということで行ってきた。<... [続きを読む]

受信: 2010.06.20 00:58

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