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2008.01.29

舟越桂『立ちつくす山 Mountain Standing Still』(01)

 『森へ行く日 THE DAY I GO TO THE FOREST』(92)に続く、舟越桂の二番目の作品集を入手。前作が92年までの全作品を収録し、今作ではそれ以降の00年までの全作品を収録している。

立ちつくす山―舟越桂作品集
立ちつくす山―舟越桂作品集

舟越 桂 (著)
大型本: 159ページ
出版社: 求龍堂
ISBN-10: 4763001086
ISBN-13: 978-4763001085
発売日: 2001/03
商品の寸法: 29.6 x 22.6 x 2 cm

(表紙を拡大)

 『遠くからの声―舟越桂作品集』(03)(豊浦正明(写真))と異なって第一作品集と同様、ストレートな写真で構成されている。やはり作品をキチンと鑑賞するのには変な細工があってはダメである。一連の作品を知るのにはやはりベストな資料だろう。

 ドキュメンタリ映画・藤井謙二郎『≒舟越桂 near equal funakoshi katsura』(04)で舟越本人が語っていたように、90年代半になると、それまでモデルに対して忠実な再現を行っていたものが、イメージを具現化した抽象的な表現も可能であると、多様性を持ち始める。顔に対する表現は相変らずリアルなものなのだが、顔の後ろにも顔があるとか、二つの頭が並ぶ、また、腕がパーツとして寸断された状態で取り付けられるといった実に抽象的な様相を持つ。映画では、その不可解なイメージに対して「一応、理屈は判っているんだ」と云っていたが、それでも全部が全部、意味として把握できていないものもあるようだった。

 表現において制限と云う枷がなくなれば、作者には新たな価値を作ることが楽に出来るかもしれないが、あたしとしてはどちらかと云えば、抽象に走り始めた舟越の作品はあまり好みでなかったりする。簡略化された体とリアルな顔というスタイルが非常に面白く、その制限の中で微妙に個性を光らせると云う技術が好きだったのだが、あまり自由になられるとイメージの世界に逃げ込むような感じがあって、下手すると興醒めしなくもない。随分と微妙な領域に入り込んでしまったな、と思ってしまうのである。

 まぁ、作品は作者によって作られるものだから、こちらはそれを静かに観ているしかない。

 もうしばらくこの人の作品を探ってみようと思う。

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