秋の森
週末は毎度のことになりつつあるのだが、欝のカミさんが起きられず、昼飯をファーストフードで済ませてしまうことが多い。今日は袋ラーメンを作って子供に分け与えて食べたのだが、そんなものでまともに腹が太るわけがない。結局、2時過ぎに子供たちを連れて、マックに行くことになった。
店も込んでいるし、ドライブスルーでバーガーの買い物を済ませ、帰りの車の中で早々に食べてしまう。このまま帰るのもつまらないから、「どこか行きたいところがあるか?」と子供たちに聞くと、上の子はいつものように「帰る」という答えだったが、小一の下のは「秋の森を見に行きたい」ということだった。下の子は医者からも自閉傾向があると診断されているちっとも落着きのない子なのだが、「秋の森」という意向にはちょっと驚かされた。そうして走っている国道を山際への横道に入れという。
ちょうど車を進めている方向に隣町の森林公園があるのでそこに行ってみることにした。
しばらく前、一人でドライブしていて途中でやめて引き返したところでもある。山頂に展望台があり、そこまで車道が整備されているというガイド本での紹介だったのだが、ちゃんと舗装された道路ではあるのだがほとんど4m道路という具合で、離合になると苦労することが目に見えていたのだ。今回は子供の要望もあるので、離合になった時はその時ということで行ってみることにした。
5%ぐらいの傾斜のワインディングロード。舗装はされているもののガードレールはなく、道から外れると傾斜の酷い蜜柑畑の中を落ちていくことになる。小型の車だからそんなに気にしなくてもいいけども、大きな車なら普通に走るのも多少の注意は必要だろう。登りは幸いにも離合することなく、3kmほどの山道を走り抜けた。
山頂のちょっと手前で展望が開けて、平野全体が見わたせる。平野の奥の田舎側からの展望にはなるが、なかなかの風景である。小一時間もかからずに日が暮れるという頃だったので、夕陽をあびる町がしっぽりとして美しい。しかし、300mくらいの高度はあるはずで、上の子が寒い寒いと云い出し、10分くらいいただけで退散することにする。子供たちはこの時期になっても裸足に草履を引っ掛けて出歩いている。本当によく判らない連中だ。こんなところに来ると思っていなかったので、カメラを持って来ていなかった。残念。
周りを見渡すと今年は暑く冬なんて来ないだろうと思っていたのに、すっかり山が赤や黄色になっている。それが夕日に映えて、気の遠くなるようなのどかな世界を繰り広げている。下の子も「秋だ秋だ。綺麗!」と喜んでいる。
下りは一気に下りる。離合が危険なのだけど、下りは気分的にも一気に走ってしまう。下のは「ジェットコースターみたい」と喜んでいる。下るばかりで上りのないジェットコースターは面白さは半減なのだが。途中、対向車があり離合になったが、丁度、道幅の大きくなっているところで出会ったので助かった。
山を下り切って国道に入って暫くすると、上の子が気分が悪いと云い出す。車酔いしたらしい。あたしも小さい頃は苦しんだものだ。というか、成人してもへたってたことがあったな。酔いたくないのなら運転するしかないのかもしれない。まぁ、中には運転しながら吐くと云う人も居るらしいが。
10数分後に日の入り。この一週間ほどが当地ではもっとも日の入りが早くなるらしい。午後5時。雲の間を夕陽が見え隠れしながら沈んでいくと云う実に美しい光景で、もうしばらく粘って展望台で見るんだったと後悔する。
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