本読みの秘かな愉しみ
月に5、6冊の書籍は購入している。いろんな類のものがあって、いちど読んだらどうでも良いものもあるし、初めから長いお付き合いになりそうなものもある。書籍は消費であると思うのなら、適当にそのあたりに積んでおいて、邪魔になれば古本屋に売るか故紙回収に回すことになるのだろうが、7割はそれができない。そもそも図書館で借りずに購入するというのは、常に手もとにあり、いつでも好きな時に再び手に取ることができるからに他ならない。
大切と思われる書籍はやはりいつまでも美しくいて欲しい。いつまでも美しさを保つために読むことも控えるというのは本末転倒で無駄だと考えるが、できる限りのことはしておきたい。ということで、パラフィン紙(グラシン紙)のカバーをつけている。この紙によるカバーは薄手なので、覆っても表紙の確認が可能であるし、何よりもサイズを選ばず、どんな書籍にも用いることが出来るというのがいい。
カバー付けするのにはかなりの広さが必要で、ものが山積みになっている書斎机では不可能でリビングの食卓台を用いなければならない。これが意外と面倒で、購入の度ではなく、ついつい数冊まとめて作業をしてしまうことになるのだが、これがなかなか楽しい。慣れるまでは家人にカバーの端を固定して貰って、とかして一人では出来なかったものだが、今ではひとりで十分である。慣れというか熟練というか、手さばきが変わるものである。
カバーをつけるまではやや気を使いながら、本を手に取るのだが、いったんカバーをつけてしまうと途端ぞんざいになってしまう。カバーは汚れを防ぐと同時に汚れ隠しでもあるのだ。所詮、自己満足でしかないのだが、だからこそ愉しい。
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