大丈夫か?の上司
定時も30分過ぎ、そろそろ帰ろうかと帰り支度をしていると部署の若手職員が冴えない顔つきで寄ってくる。そうして「僕って、馬鹿だったんですかねぇ...」と、訳の判らないことを云う。
彼がしばらく前、今日最後の煙草を吸おうと喫煙コーナーで一服していると課長がやってきたらしい。あんまり相手をしたくない人で話し掛けられるとヤだなと思っていたのだが、ふたりきりなので覚悟はしたらしい。案の定、昨日のボーリング大会に参加していなかったが、どうしてだと訊かれた。任意のレクリエーション大会であくまでも参加は自由。彼は半年前に交通事故に合い、足を骨折した。すでに松葉杖を使用しなくなって数ヶ月は経っているものの、立っているだけでもかなりの痛みがあるらしい。そのような状態でボーリングなど出来るわけがなく、参加したくても出来る状態でないことを彼は課長に告げた。その話を聞いた課長は「馬鹿か、馬鹿か、馬鹿か」と、ご丁寧に3度も「馬鹿か」を繰り返し吐き捨てて、その場を立ち去ったのだと云う。
その話を聞いて「は?????」という反応しかできなかった。はっきり言って意味不明なのだ。自らの仕事を見いだせずにいつも暇つぶしに部下の仕事の重箱を突いて怒鳴り散らすのは、まぁ、まだ理解の範囲内にあるとしても、怪我で足を悪くして、ボーリングできないのを「馬鹿」と詰[なじ]る意味はどうも判らない。
もしかしてあたしの他人を見る目がまだまだ甘すぎるのかもしれない。これほどに理解を超えている人が身近にいるとは思わなかった。
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