負けちゃいかん
予算の執行において流用処理をする必要が出てきた。この辺りの処理については今の部署では係長が判断を下すことになっているが、その係長と財政担当との処理方法確認の電話のやりとりがどうも怪しい。理論的に矛盾したようなことを云って確認をしている。電話を終えた後に、係長に処理の仕方について問いただすとどうも要領を得ない。矛盾を指摘すると「意志の統一が出来ていないとよくないから」と、財政課への同行を求められた。
財政課の担当とは予算表を広げて5秒で話が終った。あたしが思っていた通りのことをその担当者は云っていたのだが、どうも係長が理解出来ていなかったようだ。
あたしはお金が嫌いである。以前は現課にいながら、その課の電算のお守りをしていた。これが結構自分にあっていた。電算もするけども、通常の事務処理もし、窓口に出て住民対応もする。非常にバランスの取れた仕事だった。
そういうのを9年間ほどすると、今度はん百億の予算の決算処理の担当になった。各種歳出と歳入があり、それを整合性を持たせて結合させて決算処理するのだ。それまで予算書など見たこともなく、結構辛かったが、一回苦労すると次からは楽になる。6年間担当したと云う前任のやり方にはかなり疑問があった。
その次の部署では予算の執行管理が仕事で20箇所弱の工事現場の支出を調整していた。実際には繰越事業もあって、その2倍の箇所の数字を追いながら、お上からの補助であるとか借金分であるとかの調整を行っていた。額的にはん十億と小振りになるのだが、数字が少なくても多くてもダメでかなり神経を磨り減らす仕事だった。本当は数字の嫌いな人間なのだが、ここ最近どうしてか数字関係ばかりの仕事をやらされている。だから執行についてはどうすればいいのかは大抵見当がつく。
財政担当者と確認したように流用処理をするために、課長に決裁を求めるといきなり「おかしい」と云われる。流用の仕方というのはどこから持ってくるのかということであって、何十通も処理の仕方がある。どのような形にすれば第三者に理解して貰えるか、かつ、今後の事務に支障がないかということを考える。課長の考えていたこととあたしの考えていたことがどうも一致しなかったようなのだ。係長が沈黙してしまったので、あたしが迎撃に出る。あたしとしては事務方として最善の方法を考えており、手間のかかる別の方法をごり押しされるのはうんざりなのだ。大きな声でおかしいおかしいと連呼するので、あたしも負けない調子で大きな声でこちらの利点を主張した。上司といえど声の大きさで負けてはいけないのだ。
完全に課長とあたしとのやりとりになってしまったが、どうやらこちらの言い分も理解して貰えたようで、「それも間違っていないと思う。今日休んでいる課長補佐の意見も聞きたいので、週明けにもう一度話し合おう」ということなった。その後、沈黙の係長は「お前はちゃんと解っとんか」と課長に諭されていたが、もともと予算に疎いとはいえ2年目の担当であるし、どうにかならんかと思う。
判断を下して部下を指導するのではなく、ただ単にクレーマーと化してしまっている上司に対してはとことんこちらの考えを主張して、仕事を増やさないようにする。これが一番大切となる。
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