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2007.08.05

祖父江慎とは何者か?

 新築の私邸の外装問題で近隣の住民ともめている楳図かずお。まぁ、赤と白のストライプは確かに派手かましいものの、近隣の住民が涙ながらに訴える姿にはやや異常さを感じ、どちらかと云えば観光地化することに対して素直に苦情申立すればいいと思うのだが、真意はどうなのかよく判らず、ただただ狼狽えている楳図氏に同情するばかりである。そんな楳図氏の恐怖シリーズを購入した。

 それにしても祖父江慎の無神経さというのは何なんだろうかと思う。まぁ、著者が発行前にOKしているだろうから、彼だけを責める訳にはゆかないだろうが、それでも呆れ返る。

恐怖 1
恐怖 1

楳図 かずお (著)
出版社: 小学館
(2006/3/30)

 この本なのだが、小口に仕掛けがあって、本を開け気味にしていると絵が浮かぶような趣向が凝らされている。特に珍しいアイディアのものではなく、昔の子供の雑誌の付録本などには多く仕掛けられていたような類のものである。まぁ、それはいい。問題なのはそれを実行するために、見開きの左右をすべて黒帯にしているということなのだ。マンガはコマ割りされることによって成立しているが、それは各シーンの情報量によって大小されているだけでなく、空間的な広がりも意識されているはずである。マンガはおそらくオリジナルの通り再現しないと著者の意図は表現され得ない。それを両端を黒くしてしまうというのは非常に危険な行為であると思われる。

 実際に両脇から圧縮されるような圧迫感があり、なかなか読もうという気にならなかった。もの凄く窮屈な字面になってしまっている。この辺りもすべて計算済で、この作品に相応しいと思っているのだろうか。祖父江慎の装丁は装丁者ばかりが目について、非常に不愉快極まりない。

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