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2007.07.21

The Last Days of the Titanic
Photographs and Mementos of the Tragic Maiden Voyage(97)

 タイタニック号に関する写真集を入手する。The Last Days of the Titanicというタイトルのもので、キャメロンの『タイタニック』公開にあわせて出版されたようだ。アメリカで出版されたものを輸入した洋書で、もちろん全文英語なのだが、日本ではソニー・ミュージックが輸入販売していたらしく、日本語訳別冊もついていた。日本語タイトルは『タイタニック最後の日々~ありし日の写真集~』。定価4500円(税別)のほとんど新品状態のものを1300円程で。

The Last Days of the Titanic: Photographs and Mementos of the Tragic Maiden Voyage
The Last Days of the Titanic
:Photographs and Mementos of the Tragic Maiden Voyage

Edward Eugene O'Donnell(著),Frank Browne(著)
ハードカバー: 120ページ
出版社: Roberts Rinehart Pub
(1997/11)
言語 英語
商品の寸法: 29.8x29.2x1.9 cm

 写真を撮ったのは当時32歳のフランク・ブラウン神父だった。彼はタイタニック号の遭難には直接関ってはいない。彼は叔父からタイタニック号での2日間の航海をプレゼントされ、4月15日午前2時20分にタイタニック号が沈没する前の11日、アイルランドのクイーンズタウンで下船していたのである。

 写真のいくらかはブレがある等で出来が悪く神父が処分しようとしていたものも貴重なものであるとして掲載されている。また全体的にそんなに鮮明な写真ではない。しかし、その時代の雰囲気というものは見て取ることができる。

 キャメロンの『タイタニック』はドラマ的な出来の善し悪しは別にして、よく再現の出来ている映画だと思う。しかし、この写真集に流れている空気とはやはり別のものが流ている。この違いは何なんだろうか。

 人の会話をしているありのままを撮って編集しても劇映画にはならない。ごく普通の人間の仕草というのは当事者ならともかく、第三者からするとあまりにもどうでもいいかったるいものでしかない。普通のやりとりを撮っただけでは見れたものではないのである。ドキュメンタリー作品はそれを編集によってようやく見ることのできるものにしている。ブラウン神父の写真とキャメロンのつくった映像の差はそれだけなのだろうか。

 とにかく入手するのなら、英語ができるのならともかく、絶対に日本語訳別冊付きのものにすること。本文もかなり貴重である。

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