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2007年7月の37件の記事

2007.07.31

暴れる人2

 そういいや思い出した。

 暴れる人なんてちっとも珍しくなかった。数メートル向こうにいる所属長が暴れる人だった。ゲンコは振り回さないけども、甲高い言葉が常に振り回されている。いつもその言葉を浴びているのは隣の上司。隣の上司は堪らんだろうけども、言葉の飛沫を受けているだけのあたしも、半年近くそれが続けばいい加減壊れそうになる。

 一回その喋りを録音して本人に聴かせてやろうかと思ったりもする。どのような反応を示すだろうか。別にこれの何処が異常なのかなどと言うとすると、たぶん彼自身も壊れていると思う。意外と自分のことは見えていない。人間として恥ずかしいことをしたくないものだとつくづく思う。

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2007.07.30

暴れる人

 そういいや思い出した。

 土曜日は11時間ほど期日前投票の受付に従事して射たのだけど、2300人近くの人が来るとなるとやはり中には暴れる人がいる。あたしが見かけたのはひとりだけだけど、入場券を出して「これでやってくれや」という。期日前は入場券以外にも宣誓書を書かなければいけない。これが最低必要条件となる。受付が宣誓書も書いて頂く必要がありますと告げると「そんなん知らんがな。簡単に出来るいうて聞いたから来たのに、なんやそれは」と怒鳴りつける。選管の責任者が説明しようと近寄ると「あほ臭い。お前がこれ書け。やれや」とさらに怒鳴る。申し訳ないのですがとさらに説明を続ける責任者の胸倉を掴んで、暴れる人は受付所を出ていった。

 受付の外には案内の職員が多くいたし、実際には暴力沙汰にはならなかったようなのだが、ここまで初めから喧嘩腰の人間はあたしもあまりお目にかかったことはない。福祉関係の部署に長くいたので金銭関係のゴタゴタは多く、よく怒鳴り声が事務所に響いていたものだが、話がつかない結果でのことであり、こういった些細なことで突っかかってくる人は珍しい。その手の職業についている人だったのだろうか。

 それにしてもこういった人を恫喝するような態度に出るというのはどういう神経をしているんだろうなぁ。赤ら顔ではなかったからアルコールではなかったな。もしかして薬? 案外そんなところかもしれない。

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2007.07.29

茶番は茶番

 参院選で自民党が苦戦し、民主党が善戦しているようだが、民主党がよいと云うことで票を取っていると云うことではない。自民党がダメダメで、だから仕方なく民主党に入れているだけ。

 民主党にしても優れている点など何もなく、正直言って日本をどうしようと思っているのか皆目見えてこない。

 今の国会は完全に茶番。現職は全員引退させて一回白紙から始めないとどうしようもないだろうね。

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2007.07.28

期日前投票

 参院議員選挙の期日前選挙に行く。選挙に行くといっても投票しに行くのではなく、選挙事務の方である。選挙管理委員会の職員だけでは対応できないので、応援として課のいくらかが招集されることになる。あたしが招集されたのは選挙管理委員会事務所の期日前投票所で、開場前の午前8時10分の集合し、朝の8時半から午後8時まで受付事務をすることになっていた。

 10幾つの支所でも同様の投票所が設置されていたが、あたしの居た投票所だけでも投票日の前日土曜日1日で2300人弱の投票があった。金曜日はその半分以下で選管職員も最終日のこの数の伸びに驚いていた。期日前投票と投票本番は必ずしも比例せず、期日前が多くても投票率が高くなるとは限らないという。どのような結果がでのだろうか。

 受付はあたしを含めて6人、その前段の宣誓書の書き方指導に同数、また受付サポートに同数、その他立会人を含めた投票関係が10人位。30人位の事務方(大半がアルバイト)と投票者で狭い会場の暑いこと。さらに炎天下に何度か余所の支所に不在者投票の票を回収しに行かされたりして、これはちょっとうんざりした。

 6、7年ぶりの窓口業務を久々に楽しんだ。全く考えのことのない楽な仕事で12時間労働であろうと、これなら半月くらい気分転換にやってみるのもいいかもと思う。部署によっては本当に面倒な窓口もあってこれはまさしく地獄なのだけどね。

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2007.07.27

ブルックス・キャリーマグのその後

  2ヶ月程前にブルックスのキャリーマグを購入して、自宅や職場で愛用しているのだが、困ったことになっている。黒いつや消しのボディー塗装が擦れの多い底から剥げてきてしまっている。

 いったん剥げ始めるとポロポロと塊で取れてしまうような塗装で、底はほとんど地の銀色になってしまっている。側面に剥げが進行するのも時間の問題だろう。綺麗に剥がすのも面倒だし、そのまま使っていると斑[まだら]になる。銀と黒の斑は決して格好良くない。しかも蓋はプラスチック製で黒という色は変らない。最終的には銀の本体に黒の蓋というへんてこなものに変ってしまう。

 早くも塗装のない新タイプのキャリー・マグが出ているのはこの不備に対応してなのか。つや消しボディが悪くなかったので残念だ。

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2007.07.26

140,000番目のお客様は...

 15,000番目、20,000番目、25,000番目、30,000番目、33,333番目、34,567番目、40,000番目、44,444番目、50,000番目、55,555番目、60,000番目、66,666番目、70,000番目、77,777番目、80,000番目、88,888番目、90,000番目、99,999番目、100,000番目、101,010番目、111,111番目、123,456番目、130,000番目、131,313番目、133,331番目に訪問された方にプレゼントをしようと思っていたのですが、いずれもダメだったようです。26度目のトライで、今回は140,000のキリ番です。

 プレゼントを希望される方はこの記事の "1万5千" を "140,000" に読み替えて、気に留めておいてください。

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安部礼司人気

 日曜日のサザエさん症候群のあたしの場合のトリガはラジオドラマ「NISSAN あ、安部礼司~BEYOND THE AVERAGE」ということになるのだが、それでも余程でない限り聴き続けている。

 それにしてもこの番組は随分と人気があるらしい。10月には昨年度のオンエア脚本を纏めた「「あ、安部礼司」脚本集season1 」が出るようだ。一般書店での発売はなく、どうやらAmazonのみでの2000部限定販売になっているようだ。あたしがこの脚本集のことを知ったのが今週末の日曜日で、その段階では本のベストセラー2位だったのが、翌月曜日は1日ずーっと第1位をキープしていた。現在は4位。Amazonでの1位というのはどのくらいの部数が必要なのか知らないが、大手通販で1位というのはなかなかのものに違いない。当然、あたしも注文した。

「あ、安部礼司」脚本集season1
「あ、安部礼司」脚本集season1

安部礼司 (著)
大型本
出版社: TOKYO FM 出版
(2007/10/10)

 ドラマそのものも書き下ろしでCDになるようだ。このCD版の「あ、安部礼司スペシャル IMATSUBO HIGH-POSITION」はそれ程の売れ行きではなさそう。

 まぁ、あたしも小さなブームの担い手にしっかりなっているようで、我ながら自分の単純さに感心する。

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2007.07.25

押井守『立喰師列伝』(06)

 さすがのあたしでも1万円を超す価格のDVDの購入には躊躇する。DVD-BOXであり、それなりの価値・ボリュームがあればまだ問題はないが、1本の映画作品について特典ディスクだのオマケだので1万円ならかなり考え込んでしまう。

 アニメは宮崎駿を含めてほとんど見ないのだが、押井だけは別口。大人が見ても十分に難しい作品が多い。そして、超趣味に走った作風。『立喰師列伝』のコレクターズセットも税込みだと1本を超える額で長らく入手しかねていたが、Amazonマーケットプレイスで3700円程で中古が出ているのを発見し、躊躇せずに注文を入れた。届いたものはほとんど新品同様で、6割引で手に入れられたのが嬉しかった。

立喰師列伝 コレクターズセット
立喰師列伝 コレクターズセット

出演: 押井守, 山寺宏一
画面サイズ: 1.78:1
ディスク枚数: 2
販売元: バンダイビジュアル
DVD発売日: 2006/9/22
時間: 90 分

 本編より特典ディスクのメイキングの方が面白かったりしてね。いやいや、おそらく凄いというのは観てて十分に伝わってきたのだけど、メイキングでさらに感心してしまった。基本的に実写ということなのだけども、役者よりスタッフの方が遥かに苦労している。役者に対しては半月も撮影していないのではなかろうか。とにかく凄いと思うのだけど、凄い→好き、ということにはならないのが残念。

 しかし、戦後昭和史をこういう表現する方法もあったのだと思う。これは間違いなくすでに過去になりつつある昭和に対する賛歌である。

 この作品のDVDを購入しようとするのなら絶対にコレクターズセットを。通常版ならあたしもかなり後悔したかもしれない。

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2007.07.24

12年

 あたしが使っているプロバイダというのは、このブログを提供している@niftyだが、あたしがこの会社のサービスを使い始めた頃はまだNIFTY-Serveという名前であった。そんな@niftyから、先の土曜日に「@niftyを12年間ご利用いただきまして誠にありがとうございます。 これからもどうぞよろしくお願いいたします。」などと云うメールが来ていた。

 まだ始めた頃はパソコン通信でインターネットなんてどこかの話だった。ただし、あたしが通信を始めたのはPCではなく、携帯ツールと呼ばれていた二代目ZAURUSでケータイでネットをやっているのを先取していたような感じだった。最も電話ケーブルという尾っぽつきではあったけども。

 この12年間でいろいろ変ったんだろうなぁと思う。すでに全てが当たり前で、何がどうなったのかというのはまったく意識できないのだが。いろんなことを考えていると、足もとをずーっと覆っているアスファルトが大きくひっぺがえされているのを見て、足もとがふとすくわれるような、そんな感覚に陥るんだろうなと思う。

 多分大きな変化というのは徐々にやってきていて、ちっとも気がつかないのだろうと思う。その問題に気がついた時にはどうしようもない状態になってしまっている。

 いろんなものを得て、いろんなものを失ってきたそんな12年だったのだろうと思う。

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2007.07.23

むらかみゆきこ『軍艦島グラフィティ―おもいでのさんぽみち』(99)

 久しぶりに軍艦島関連の書籍を入手する。定価1575円のものを3500円(+送料340円)。定価の倍以上の費用がかかったが絶版なので仕方がない。

 軍艦島で生まれ、島の最後の7年間を過した子供時代の思い出がイラストと短文で綴られる。著者はあたしのひとつ歳下くらいの同年代の人のようで、何となく当時の空気を読み取ることができるものだった。

軍艦島グラフィティ―おもいでのさんぽみち
軍艦島グラフィティ
―おもいでのさんぽみち

むらかみ ゆきこ (著)
出版社: 不知火書房
(1999/11)

 軍艦島に対して否定的な向きのある人もいるが、実際に生活した人にとってはごく普通の場所であった、むしろ、子供にとっては変化が多くいろいろと楽しめることができたのではないかという気さえもする。炭砿という仕事の場ではジコという辛いものも時たまあったけども、それでも楽しいところだったように見える。

 断片的に島での生活が描かれるのだけど、軍艦島について多少齧ったことのあることなら馴染みの場所がそれとはなく描かれる。ほとんどが「これはあそこのことをいっているのだな」という感じで符合がいく。なんか観光絵葉書を見ているような気がしないでもない。軍艦島というのは狭い場所なので住民は実際にあらゆるところを知りつくしていたのかもしれないが、それでも地獄巡りのように順々に有名地を追っていくようなところがあって、興醒めしないでもない。著者はこのあたりをどのように意識して著したのだろうかとふと疑問に思ってしまった。

 何れにせよ、軍艦島の生活者、特に子供のような純粋な立場から描かれたものは非常に貴重であると思う。

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2007.07.22

ツイン・ピークス祭

 デビッド・リンチの存在はあたしにとって大きい。高2の時に観た『イレイザー・ヘッド』(76)にハリウッドの馬鹿映画よりも凄いものがあると初めて知らされたのだ。併映の『ウルフェン』(81)にはとても感謝している。

 そうそうことでもちろんツイン・ピークスもひと通り観た。熱狂的なマニアにはならなかったが、WOWOWでの放映はすべて録画して、3、4回は観ている。当時のブームの割りにはDVDにはなかなかならず、02年にパイロット版から7話目までのファーストシーズンが出たきり、続きが出ていなかった。すでに放送終了にもかかわらず。

ツイン・ピークス ファーストシーズン
ツイン・ピークス ファーストシーズン

出演:カイル・マクラクラン, マイケル・オントキーン
メッチェン・アミック, ララ・フリン・ボイル
シェリリン・フェン
ディスク枚数: 4
DVD発売日: 2002/11/8
時間: 335 分

 それが今回、セカンド・シーズン(part1&part2)とファースト&セカンドのすべてをまとめたゴールド・ボックスとしてリリースされることになった。

ツイン・ピークス セカンド・シーズン Part1 スペシャル・コレクターズ・エディション
ツイン・ピークス セカンド・シーズン Part1
スペシャル・コレクターズ・エディション

出演: カイル・マクラクラン.マイケル・オントキーン
ララ・フリン・ボイル.シェリリン・フェン
監督: デイヴィッド・リンチ
ディスク枚数: 3
DVD発売日: 2007/11/9
時間: 565 分


ツイン・ピークス セカンド・シーズン Part2 スペシャル・コレクターズ・エディション
ツイン・ピークス セカンド・シーズン Part2
スペシャル・コレクターズ・エディション

出演: カイル・マクラクラン.マイケル・オントキーン
ララ・フリン・ボイル.シェリリン・フェン
監督: デイヴィッド・リンチ
ディスク枚数: 3
DVD発売日: 2007/11/9
時間: 516 分

 このシーズンボックスを買うのなら、ファーストシーズンに関しても入手しておかなければつまらないだろうと思うのだが、すべてを手に入れるとなるとさすがに支出は大きい。これは遠慮したい。ということで、比較的負担が少なく、すべてを揃えることができるゴールド・ボックスにとっとと予約を入れてしまう。

ツイン・ピークス ゴールド・ボックス
ツイン・ピークス ゴールド・ボックス

出演: カイル・マクラクラン.マイケル・オントキーン
ララ・フリン・ボイル.シェリリン・フェン
監督: デイヴィッド・リンチ
ディスク枚数: 10
DVD発売日: 2007/11/9
時間: 本編1496分+映像特典252分

 ついでに、廉価盤で新しく出るこちらも一緒に予約。

ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間
ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間

出演: シェリル・リー.レイ・ワイズ.カイル・マクラクラン
デヴィッド・ボウイ.キーファー・サザーランド
監督: デイヴィッド・リンチ
ディスク枚数: 1
DVD発売日: 2007/11/9
時間: 135 分

 11月の発売。これからしばらくは節約生活を送らねば。

 しかし、視聴率低下のため打切りになってしまい、未完で終ってしまったドラマ。リンチはどのような結末を考えていたのだろう。見たくもあり見たくなくもあり。『イレイザー・ヘッド』も何かわからないまま、終ったしな。ドラマを何十時間見せられて、訳の判らない終り方ならリンチでもやはり辛いかも。

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2007.07.21

The Last Days of the Titanic
Photographs and Mementos of the Tragic Maiden Voyage(97)

 タイタニック号に関する写真集を入手する。The Last Days of the Titanicというタイトルのもので、キャメロンの『タイタニック』公開にあわせて出版されたようだ。アメリカで出版されたものを輸入した洋書で、もちろん全文英語なのだが、日本ではソニー・ミュージックが輸入販売していたらしく、日本語訳別冊もついていた。日本語タイトルは『タイタニック最後の日々~ありし日の写真集~』。定価4500円(税別)のほとんど新品状態のものを1300円程で。

The Last Days of the Titanic: Photographs and Mementos of the Tragic Maiden Voyage
The Last Days of the Titanic
:Photographs and Mementos of the Tragic Maiden Voyage

Edward Eugene O'Donnell(著),Frank Browne(著)
ハードカバー: 120ページ
出版社: Roberts Rinehart Pub
(1997/11)
言語 英語
商品の寸法: 29.8x29.2x1.9 cm

 写真を撮ったのは当時32歳のフランク・ブラウン神父だった。彼はタイタニック号の遭難には直接関ってはいない。彼は叔父からタイタニック号での2日間の航海をプレゼントされ、4月15日午前2時20分にタイタニック号が沈没する前の11日、アイルランドのクイーンズタウンで下船していたのである。

 写真のいくらかはブレがある等で出来が悪く神父が処分しようとしていたものも貴重なものであるとして掲載されている。また全体的にそんなに鮮明な写真ではない。しかし、その時代の雰囲気というものは見て取ることができる。

 キャメロンの『タイタニック』はドラマ的な出来の善し悪しは別にして、よく再現の出来ている映画だと思う。しかし、この写真集に流れている空気とはやはり別のものが流ている。この違いは何なんだろうか。

 人の会話をしているありのままを撮って編集しても劇映画にはならない。ごく普通の人間の仕草というのは当事者ならともかく、第三者からするとあまりにもどうでもいいかったるいものでしかない。普通のやりとりを撮っただけでは見れたものではないのである。ドキュメンタリー作品はそれを編集によってようやく見ることのできるものにしている。ブラウン神父の写真とキャメロンのつくった映像の差はそれだけなのだろうか。

 とにかく入手するのなら、英語ができるのならともかく、絶対に日本語訳別冊付きのものにすること。本文もかなり貴重である。

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2007.07.20

あなたは「二筋縄。」の定期的な訪問者ですか?

 ~7月6日開始、7月20日終了のアンケート~

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2007.07.19

タイタニック

 タイタニック号を意識したのは小学3年生くらいの時か。筆箱の絵が豪華客船だった。クイーン・エリザベスなのかタイタニックなのか知らないが何とも地味な筆箱を買って貰い、使わされていたものだと思う。それでこんな船が沈むと怖いなと思いつつ、イラストを眺めていた。

 もちろんこの船のことを知ったのは映画のはずで、『タイタニックの最期』(53)くらいではないかと思う。この映画をTVで見て以降はしばらくお風呂で船のオモチャを沈めては、沈没ごっこをして楽しんでいた。映画的に出来がいいのは二等航海士ライトラーを主人公にした『SOSタイタニック 忘れえぬ夜』(58)である。史実にかなり忠実に基づいてつくられており、交感が持てる。職場の隣のおいさんはキャメロンの『タイタニック』を観てこれまでのなかで一番つまらない映画を見せられたと云っていたが、あたしもそう思う。

 久しぶりに入手したタイタニックもの。いろんな文献をもとにあの日を再現するもので、作りは小説のような感じ。ページ数の割りには早く読み終えそうだ。職場の休憩時間用にする。

不沈 タイタニック―悲劇までの全記録
不沈 タイタニック―悲劇までの全記録

ダニエル・アレン バトラー (著),大地 舜(翻訳)
単行本: 450ページ
出版社: 実業之日本社
(1998/11)

 ちなみにあたしはタイタニック号が沈んだ53年後のその日に生まれた。

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2007.07.18

写真は道楽

 先日、購入したFisheye2をようやく一本撮り終えて、現像に出す。ネガをスキャナーでスキャンして取り込むつもりだったので、プリントは依頼しなかった。引き渡しまで30分ですといわれ、感心する。フィルムの現像なんて7、8年したことがなかったのだが、普通に依頼してもカメラ屋チェーンの店舗ならこんなに早くできるのだ。そのまま店で待つのも何なので、いったん車を出して、ドライブスルーにチーズバーガーをひとつ買いに行く。

 早いのはいいのだが、現像だけで630円。こんなにしてたっけ? デジカメ流行りで銀塩が廃ってしまって価格が向上しているのだろう。以前はその半額くらいで現像して貰えたような気がする。役場の契約ではかなり安いので、出入りしている業者に話してみるのもいいかもしれないと思う。

 出来上がったネガをスキャニングすると酷い。現像だけでなく、べた焼きも依頼していたのだが、色の補正とか見事で銀塩プリント技術の見事さに今更ながら感心する。ネガフィルムはラチチュードが広いから余程でないと撮り損ないはしないのだけど、それも補正技術あっての話だと思い知らされる。フォトショップでいろいろ補正を試みるが思ったようにはならない。まぁ、こういった補正をコッテリしていると何が本物で何が嘘だか判らなくなる。自分が心地よく思った映像になればいいのではないかと思う。自動露出のないF8、1/100固定というオモチャのカメラでそもそも完璧はありえんだろうな。

 Fisheye2は初めから外すと云うところから始めた方が絶対オモシロいカメラだと実感する。

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体調びし悪

 ここ数日間気温が下がったにも関らず、布団も掛けずに寝ていたためか、熱気味。頭がくらくらする。もちろん仕事も休ませて貰って、夕方まで熟睡する。

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2007.07.17

新潟県中越沖地震

 天災は避けられないものだと思う。雨に関するものは予測がついて、慎重を重ねれば人の死傷を完全に避けることは可能である。しかし、現在のところ、地震については予測が難しく、遭ってみないと判らない。

 典型的な地方都市であり、古い民家が軒並み倒壊していたのが印象的だった。また被害者がすべて高齢者だというのも気になった。戦災を受けていない昔からの家に住んでいたため、高齢者が多くなくなったということなのだろうか。倒壊の状態にしては亡くなった人が少なく、まだまだ遭難者の捜索が出来ていないという気もする。

 こういう災害を目の当たりにすると役場の人のことが気になる。役場勤めをしていると自宅がどうであろうと職場に向かわないといけないのだ。うちの役場では震度5強の地震があると自動的に招集となっている。

 役場の対応が悪いとかという場合もあるかもしれないが、地元の市町村役場の場合は職員の多くも罹災者であるわけだし、そのあたりの理解は欲しいと思う。

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2007.07.16

台風一過

 うちの台風の災害というと20年来の無人家屋が倒壊したという程度で、幸いにも災害という災害はなかったようだ。木造廃屋はただでさえ危険なので持ち主はとっとと処分して欲しい。

 秋の台風一過というと晴れ渡った日本晴れになるものだが、どんよりとした天気。いまだに梅雨前線がはっているようで、すっきりしない。夕刻には多少西の空が晴れて、気持のよい青空が顔を覗かせていた。

 週末のいつもの夕方のように車を転がす。23、4度という気温で冷房は必要ない。窓を開けると少し肌寒いくらい。気持ちがいい。いつもの砂浜に行くとまだ多少海が荒れていた。いつもなら見ることのほとんどない白い波しぶきがたっている。車を止めて30分くらいラジオを聞きながら、ぼーっとする。強い風に潮も混じっているのだろうか、車を動かそうと思った頃にはすっかり窓が白く曇ってしまっている。ガラスを触るとベトベトしていて気持ちが悪い。洗車をしない。今夜も雨の予報らしいから、雨が降らなければ明日、セルフの洗車にかけようと思う。

 標高300mほどの峠に登り、6m程度の幅員の林道を使って駈け降りる。ワインディングロードはやはり面白い。それにしても面白くも何ともない連休。

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2007.07.15

台風

 台風が接近しているようで、風が強くなってきている。雨はそんなに降っていない。おそらく水害は避けられそうだ。10日程前まではダムの貯水率が半分以下になり、渇水対策本部まで設置されていたが、梅雨前線の停滞や今回の台風によってあっという間に満杯になって、今日の昼過ぎには放水注意のサイレンが鳴り響いていた。自然には敵わない。

 あたしが子供の頃の台風といえば、雨戸がしっかりと閉められ、昼間から真っ暗な中で過さなければならなかった。時には雨戸が飛ばないようにと板をさらに打ちつけていたような気もする。雨が激しくなれば木枠の窓の下から水が浸みてくるので、タオルを敷いて水が広がらないようにしていた。ロウソクの確認は必須である。

 今は随分と変わった。あたしの入った賃貸はいずれも雨戸というのがなかった。普通の一戸建てでも雨戸を用意しているのだろうか。飛来物から窓を守るという意味では非常に心強い仕掛なのだが。アルミサッシュだから雨が打ちつけても水漏れして来ないし、それでいいということなんだろうな。

 浸水に関しても集合賃貸の4階だから全く気にしなくてもいい。気が楽だ。市内にある集合住宅でも半地下にある部屋が水没してしまったことが以前あった。家財道具は大変なことになるだろうが、最悪、賃貸は借り換えれば適当なところでやり過ごすことができる。一戸建ては何から何まで負担してやらないといけないし、下手するとその土地に住むことができなくなることもある。自由はないが仮住まいの気楽さはこういうところにある。車は雨ざらしの駐車場に置いてあるが、購入価格以上の車両保険をつけてあるので水没しようが、飛んできた看板に潰されようが平気だ。購入価格以上の保険がついているのは値引のおかげで保険屋の設定している最低額よりも購入価格が低くなってしまったため。何か修理しないと実質的には損をすることになるんだよな。たぶん。

 こんな感じで役場から呼び出しがかからないことを願いながら土曜の夜を過している。

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2007.07.14

中条一雄『原爆は本当に8時15分に落ちたのか-歴史をわずかに塗り替えようとする力たち』(01)

 当時、19歳だった著者は自らも爆心地から1.9kmというところで被爆したものの、擦り傷ひとつ負わず、また原爆症に苦しむこともなかった。しかし、中学校の教師をしていた父親は生徒の建物疎開の作業引率中に被爆し、行方は判っていない。また母親も建物疎開作業中に被爆し重症を受け、3ヶ月後に死亡している。

原爆は本当に8時15分に落ちたのか<br />
―歴史をわずかに塗り替えようとする力たち
原爆は本当に8時15分に落ちたのか
―歴史をわずかに塗り替えようとする力たち

中条 一雄 (著)
単行本: 222ページ
出版社: 三五館
(2001/06)
商品の寸法: 19 x 12.8 x 1.8 cm

 そういう境遇にある著者が同窓会に出席した時、「原爆投下は8時15分でなく、6分だった」という学友の話を聞き、周りからも15分ではないという主張もあり、自らも10分前という覚えもあり、果たして投下時刻8時15分は本当なのかという疑問を持つ。

 元新聞記者ということもあり、行動力に驚かされる。原爆被害を初めて世界に知らしめたノンフィクション『ヒロシマ』のジョン・ハーシーや原爆投下機エノラ・ゲイのポール・ティベッツ機長本人に投下時刻について照会を入れている。いずれも「空軍の公式ドキュメントにあるように」であるとか「8時15分17秒に投下し、爆発まで43秒かかり、16分きっかりに爆発」という回答だった。後にハーシーからは爆発時刻を16分に訂正したという連絡が入る(『ヒロシマ〔増補版〕』は15分のまま)。

 何れにせよ、正確な時刻は特定できない。後に時刻が15分に訂正されているものも多く、15分という本当とは思えない情報に束縛されていることに著者はいらだつ。いったいどこでこの時間が決まったのか。著者はその決着として、『広島・長崎の原爆災害』(79)

 エノラ・ゲイ号は二機の観測機とともに東北方面から広島市に侵入し、テニアン時間午前9時15分17秒(日本時間8時15分17秒)に高度9600mで原子爆弾を投下、43秒後に爆発した。爆発時刻については、このほか午前8時15分から18分にわたるいくつかの記録があるが、広島市は午前8時15分を採用している。

 というくだりから、広島市が勝手に決めてしまったとしている。

 ちなみにあたしはどのような経緯で爆発時間が15分にされたのか知っていた。広島の原爆災害については何がともあれ第一資料といえる広島市役所「広島原爆戦災誌(全5巻)」(71)を繙く必要があるだろう。この資料の第三巻が「第二編 各説 第二章 広島市内主要官公庁・事業所の被爆状況」となっており、広島市役所の箇所(p146)で<炸裂時間の公表>という表題がついて、次のような内容が記されている。(『広島原爆戦災誌』は一部写真・図版資料を除いて全文が平和データベースからPDFファイルでダウンロードすることで閲覧できます)

 役所に近い、千田町の自宅で、出勤しがけに被爆した野田益防衛課長は、八時四十分ごろ市庁舎に着き、防衛課をのぞくと、人影はなかった。少しして、迫田係長や中村正忠市長秘書などが来て、九人の人員になった。野田課長は、壁にかかっていた時計がはずれて、ぶら下がっており、ちょうど八時十五分を示して止まっていたのを見て、炸裂時間を知り、「六日午前八時十五分に炸裂した。」と公に報告した。これが炸裂時間の決定となった。

 合っていたのかどうなのかよく判らない時計が壊れてとまっているのを見て、爆発時刻としたと云う適当さに初めてこの文を読んだ時に驚いた憶えがある。市役所の一課長の報告で歴史的な(あくまでも日本国内の話であるけども)時間が決まっているのだ。まぁ、「公に報告した」とあるがこの公が何処なのかよく判らないし、本当にこの報告に基づいて歴史的な認識ができたのかも確定はしかねる。しかし、広島市としては時刻に関してはこういう経緯で確認され、決定されたと云う認識を持っていると云うことになるだろう。

 被爆者が蔑ろにされていると感じている、その象徴がこの時刻に対する疑問だったようだ。

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2007.07.13

静かな半日

 今日は昼から課長補佐が休暇をとって、課長のみ。普段は何かとうるさい課長なのだが、ひとりだと何故だか恐ろしく静か。これはいったいどう云うことなのか。腹心の部下がいないと勘違いが露見して危険だとでも思っているのか。理由はともあれ、奇跡的な半日であった。

 仕事を終えて、このブログを見ているととんでもないことになっているのを発見する。「検索」という言葉がすべて「うそ」という表記になっている。どうやら下の子がパソコンで遊んでいて一括置換をかけてしまったようだ。「うそ」をブログ内検索して記事をひとつずつ50あまり修正していく。ウンザリする作業。ガキは「うそ」とか「エロ」とかというお下品な言葉が好きだ。事もあろうにあたしは時たま「センパイ!」などと呼ばれたりもする。お前はいったい何者なんだ?

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2007.07.11

またまた衝動注文

 先ほど注文したばかりの本。到着するのは週末くらいか。『星の王子さま』のサン=テグジュペリのデッサン集。

サン=テグジュペリ デッサン集成
サン=テグジュペリ デッサン集成

山崎 庸一郎 (翻訳), 佐藤 久美子 (翻訳)
大型本: 328ページ
出版社: みすず書房
(2007/4/24)
商品の寸法: 29.4 x 24 x 3.6 cm

 『星の王子さま』のイラストにしてもまぬけなのかどうなのかよく判んないところがある。決して緻密なものではなく、もしかすると本当に走り書き?という印象があるものの、彼の物語と同様にイラストも引きつけられるものがある。

 復刊ドットコムの本日のメルマガにてこんなデッサン集が出ているのを知ってしまい、まったく安くはないのだがとっとと注文をしてしまったのだ。復刊ドットコムの取り扱う書籍は濃い。そもそも一般人の復刊希望投票での復刊をメインに扱っているので、知る人ぞ知るというヤツがもともと多いのだ。復刊でない新刊も扱っているが、そういうサイトの流れを汲んでいるから濃いものが多い。だから、このサイトのために衝動買いさせられることが今まで何度あったことか。

 しかし、この書籍の序文が宮崎駿ということが気にかかる。あたしは駿が嫌いなのである。どんなに一般的に人気があっても、そんなに奥のある作家ではないというのがあたしの評価である。国内限定2000部らしいがそんなに売れてなさそう。まぁ、この額だから仕方ない。半額ならもまだ売れそうだけど。

 ちなみに新訳の『星の王子さま』は一冊も読んでいない。

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2007.07.10

加門七海『うわさの人物―神霊と生きる人々』(07)

 『怪談徒然草』の加門七海によるインタビュー集。『怪談徒然草』はややエキセントリックな意味で興味深いものだったが、こちらの9人の超能力者・宗教職者たちの語りは哲学的な色合いを帯びる。

うわさの人物―神霊と生きる人々
うわさの人物―神霊と生きる人々

加門 七海 (著)
単行本: 322ページ
出版社: 集英社
(2007/04)

 心霊だの超能力をハナから否定する御仁がいるが、あたしもそう云う体験がないものの、完全否定する気にはなれない。リアルにそれらに対して反応する様子を見ると全くないといい退けてしまう方がどうにかしている。

 9人は様々なスタイルで我々の察知できない世界に携っており、決してひと言でどうのという事はできないのだが、

いや、やはりコメントは難しい。このインタビュー群の中で自分の立場をどのように位置付けようかと思ってもやはり難しい。

 とりあえず云えることは、今や科学しか信じなくなってしまった日本人は決して幸せでなく、不幸に向かっているということか。ものは見えるものだけではないし、すべてを自由にできるというわけではない。

 興味本位でも真面目な見方で読んでもそれなりの発見があると思う。

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きょうアサヒで(BlogPet)

きょうアサヒで、落札するはずだったみたい。


*このエントリは、ブログペットの「フタキンSkywalker」が書きました。

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2007.07.09

政治生命をかけて...

 与党はどうしようもないが野党もどうしようない。小沢ってどうしてあんなことを云ったんだろう。

 空々しくってどうでもよくってという雰囲気しかほんと残んない。やってらんない。どこまで国民を子供のお遊びに付合わせるつもりだろ。日本って本当に大人がいなくなってしまったよね。

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ハウス食品株式会社『ジャワカレースパイシーブレンド』を試す

 モラタメ.netでハウス食品株式会社『ジャワカレースパイシーブレンド』を試してみた。

 レトルトカレーの多くは辛口と明記していても甘口であることが多く、手軽なことからその甘口に甘んじることが多いのだが、これは久しぶりのヒットである。食べている途中はそんなに辛くはないが、食べた後に辛さが口の中に残る。比較的辛いものが好きな小学一年の下の子も頬張った後に「辛い辛い」といいながら水を飲んでいた。

 大人のカレーを望んでいる人にはお薦めのレトルト。まぁ、あたしに言わせればまだまだ甘いのだけどね。

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2007.07.08

慣れ

 数日前に新しいバイクが来たのだけどどうも乗り難い。スロットルが軽いだけたと思っていたら、エンジン馬力も随分と上がっていたようだ。それまで低燃費ということでバイクを選んでいたのだが、そう言うヤツは大抵馬力が低い。今回の新しいバイクの前の型も馬力のないものだったが、モデルチェンジの時にエンジンがまったく異なったものになり、馬力も1.5倍くらいになってしまっていたようだ。とすると、違和感なく乗れてしまうのがそもそもオカシイ。

 とにもかくにもこういった問題には慣れることしかない。ということで、市街地から近郊と1時間あまり40kmほど走ってみる。走り始めればどうもないものの出だしと停止にまごついていたのが、何とはなく感覚的に違和感がなくなり始めた。完璧とは云えないものの調整の加減が手に馴染み、特に意識する必要がなくなってきた。車よりバイクは生に近いので体で覚えないといけないことが実に多い。

 おそらく学生の頃ならもっと早く感覚が身に付いたのだろうと思うけども、ちょっと時間がかかったという感じがした。

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2007.07.07

テレンス・マリック『地獄の逃避行 Badlands』(74)

 昨日から上の子にハリー・ポッターシリーズの『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』が観たいとせがまれていた。DVDを買ってくれと直接云わないが、何時になったらTV放映されると思う?とか頻りに尋ねてくる。あたしも映画DVDは気になるものはたいてい買い込んでいるし、そういう訳で子供の要望も無視する訳にはいかない。ハリー・ポッターシリーズはどちらかというと苦手な部類に入り、上の子のためにこれまでのものは買い揃えてはいるものの、映画館ではもちろんのこと、家にあるDVDも通して観たことはない。

ハリー・ポッターと炎のゴブレット
ハリー・ポッターと炎のゴブレット

監督: マイク・ニューウェル
出演: ダニエル・ラドクリフ, ルパート・グリント

 ヤマダ電機のポイントカードを1年近く使っておらず、今月半ばまで放置していると溜ったポイントが無効になってしまうはずで、さっそくポイント消化のためにも『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』を買いに行く。

 DVDの棚を眺めていて目についたのが、『地獄の逃避行』。これがなんとも云えぬ作品なのである。

 少女と流れ者の青年が恋に落ちるが、少女と二人暮しの父親はそれに激しく反対する。青年は父親を射殺する。青年と少女は間違いなく現れるだろう追っ手から逃れるための逃避行を始める。いく先々の人々や追っ手をこともなく射殺する青年。何の希望も持たずただただ逃避行を続けるふたり。

地獄の逃避行
地獄の逃避行

監督: テレンス・マリック
出演: マーティン・シーン, シシー・スペイセク

 1958年にネブラスカ州で起こった事件を基にしているらしいが、『地獄の逃避行』という邦題はいかがなものかという感じだ。原題のBadlandsは、舞台にもなっている荒野・不毛地帯のことである。主演のシーンがこの少し後に『地獄の黙示録』に出演しているということでこの邦題が用いられたと云う。日本劇場未公開作品でもある。

 数年後に『カサンドラ・クロス』と『キャリー』の出演が控えているマーチン・シーンとシシー・スペイセクによる主演だがふたりとも本当に若々しい。スペイセクはすでに24歳になっているものの、設定では15歳。それでもまったく違和感がない。『キャリー』は27歳で17歳を演じているのだから、おかしくはないのだが、本当に風変わりな女優である。顔じゅうソバカスで決して美人ではないのだが、どこかそそるものがあるのだ。幼く見えることにも何かあるのかもしれない。『キャリー』と同じ魅力がこの作品にもある。

 『地獄の黙示録』が成功した理由のひとつは主演のシーンが表情に乏しい俳優だからではなかったのかと思っている。台詞もやや不明瞭なところのあるこの俳優は、笑顔や泣き顔というのはあまり似合わない。やや強ばった無表情が似合っている。たびたび銃が撃たれ、人間が倒れていくのだが、何の表情も変らない。銃は打つために存在し、だからそうしているだけ、そんな感じだ。何の悪意もない。

 のどかな音楽。この作品を観たのはすでに5、6年前とは云わなくなっているが、何故だか鮮明に覚えている。どこかで流れているのを聴いていのだろうか。エンドクレジットに入る前のシーンやエンドクレジットの音楽は絶対に知っている曲である。

 美しい光景の中に悪意なき刹那さに溢れ、そのギャップが何ともいえない。何が彼をこのようにしたのかという社会的問題が延長にあるのだろうが、それよりもまずは感触を愉しみたい。

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2007.07.06

アサヒグラフ 1952年8月6日号 原爆被害の初公開

 1952年4月28日サンフランシスコ講和条約が発効し、GHQによって布かれていたプレス・コード「日本に与える新聞遵則に関する覚書」が解かれた。このプレス・コードでは原爆に関する報道も規制の対象としていた。アサヒグラフの1952年8月6日号は「原爆被害の初公開」とタイトルされ、初めて日本国民に広島・長崎の両原爆の惨状を知らしめることとなる。

 この号については以前にすでに入手済であったが、それは特別増刷版だった。今回、入手したのは第一刷版である。第一刷は表紙がカラー印刷だった。売れ行きがよく、増刷が行われたのだが、カラーでは印刷に時間がかかるということでモノクロで行われたようだ。歴史的な一冊ということで、このカラー表紙版をヤフオクで改めて落札した。落札価格は500円(+送料180円)。カラーインクがコーティングとして保護しているのか、モノクロのものよりも紙の状態がよい。

 久しぶりに読み直していて目についたのが、ジョン・ハーシー『ヒロシマ』(46)で取材を受けた6人の当時の写真と簡単なインタビューだった。『ヒロシマ』を読んでいなければ、何のことかよく判らないが、読んだ後であると実に真実味のある価値の高い2ページであると知る。
(画像をクリックすると拡大表示)

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2007.07.05

SUZUKI / Super MOLLeT スーパモレ

 週明けに珍しくまとまった雨が降った。出勤するためにバイクのエンジンをかけるとセルスターター動くものの、エンジンは一向にかからない。何度かエンジンが動いたがすぐに止まり、結局、バイクで出勤することにはならなかった。

 そのバイクは購入してからすでに10年強。ほとんど近距離の通勤にしか使っていなかったので、走行距離は3万5000kmほどだったが、常に雨ざらしの状態で使っており、時に繁華街に駐輪していた時に酔っぱらいにひっくり返されてボロボロにされていたこともあった。ここ数年は故障が続き、一回の修理で最低でも1万円強の支出となっていた。前回の修理時にバイク屋に「次にお金をかけて修理する時は買い換え時かもしれませんねぇ」と云われ、自分でも費用対効果を考えるとこれ以上修理費をかけることは賢いとは云えないと思い始めていた。

 バイク屋に新車にしようと思っていることを伝え、すぐにメーカーに在庫確認をして貰った。あたしが購入しようと思っているバイクは在庫があるらしく、2日後には諸々の手続きを終えて納車できるとのこと。まぁ、その日は一泊研修で出張中であるのだが。

 新しいバイクというのはそれまで乗っていたものの最新型のもの。スズキのモレというバイクに乗っていたのだが、いつの間にか車名にスーパという言葉が冠されて、スーパーモレになっていた。新聞配達用に開発されたビジネスタイプのバイクである。前も後ろもキャリーが大きく、急に荷物が増えた時など何度も助けられた。スクーターでは足もとに置くと云うのをよくやるが、やはり安全ではない。前カゴも大きいだけではなく、カゴの下にライトが配置されているので荷物が増えることによってライトの明かりが遮られることもない。バイクを道具として考えるとかなりいい線をいっている。

 夕方、出張から戻ると予定通りバイクが納車されていた。昨日のうちにカミさんが支払いも終えていた。本体、手続き料、前車の処分料を含めて18万円弱。かなり高い支出となった。今月は5月に買ったヴィッツのカード支払分の引き落としが30万ほどあって、車絡みの支出が多かった。しかし、原付、普通車とも晴れて完全に自分のものになったので、安心して乗ることができる。

 その新車に乗ろうとして真っ青になったことがふたつあった。ひとつめはアクセルスロットルがゆるゆるなこと。前のバイクはすでに傷んでいたのかスロットルがかなり重くなっていた。その調子で右ハンドルを握るとずぼっと半ばまで回してしまうのだ。これは怖い。馬力があって出足のよいバイクも初めて乗る時、ウィリーさせそうになって怖い思いをするのだが、ほとんどそれである。後にバイク屋を訪れるのだが、バイク屋の親父に調整できないのか尋ねると、「最近のはぜんぶこんなんですよ~~ あははは これが普通です あははは 調整はできないんでね~ あははは 慣れて貰うしかないですね~ あははは」だそうだ。しばらくは徐行発進が続きそうだ。

 それにも参ったが、さらに参ったのがナンバープレートに自賠責のシールが貼られていなかったこと。自賠責に入らずにバイクに乗っていると免停になってしまうんですけど。よく、それで納品してくるなと思う。2か月程前に5年間の自賠責に入ったので車両変更をして貰うため、一式証書とかを渡して、書類にも先に捺印しておいたんだが... バイク屋までは1kmほどの近所なので、そのままで訪れると、手続きが終りましたって、シールと書類を奥から持ってくる。何を考えているのか判らないけどとても悠長。

 新車は新車なのだけど、そんなに嬉しかない。歳はとりたくないもんだ。

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2007.07.04

国民宿舎

 上級官庁主催で担当業務の新任職員の研修会が催された。山間部の国民宿舎を会場とした一泊二日の研修なのだが、近隣の自治体は通いで参加するが、うちも1時間半もあれば移動可能なのだが、これまでの慣例に従って宿泊参加することにした。

 国民宿舎というものに宿泊するのは初めて。国民宿舎ということからどこがやっているのだろうと思っていたら自治体のようだ。うちの自治体にはこういう施設はなく、市町村合併した時の他の自治体には過去には存在していたようなのだが経営不振ですでに休憩所の「海の家」となっていたようだ。おそらく今は完全閉鎖しているはずである。

 その国民宿舎は親父の里に行く時には必ずその前を通り、以前からその存在と人気の無さは知っていた。中に入るのは初めてで、研修があるということで車で訪れたものも多いらしく、車がずらりと並んでいるのはちっともらしくなかった。

 部屋は昔ながらの6畳一間のみで、トイレは男女一緒の共同便所、浴場は大衆浴場のみというやつだった。布団の上げ下げもセルフサービス。おそらく街中のビジネスホテルの方が遥かに安く、快適に過すことができるに違いない。いわゆる風光明媚ということからそこにそういった施設をつくったのだろうけども、人間の移動の早さも高まり、いろんな悪循環にはまり込んでいるようだ。さらに問題なのは閉鎖のタイミングを計ることができないということか。

 上級官庁としては田舎の宿に閉じ込めて接する時間を多くして参加者の親睦を高めようと云うことらしい。確かに街中でやると適当にめいめい勝手に遊びに行ってしまう。しかし、同業者とはいえ、なかなか打ち解けて話そうという気にもならないものでもある。結局、職場でも隣の席のオジサンととっとと部屋に戻り、四方山話をして終ってしまった。

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2007.07.03

わしのめし

 小うるさい部署長には精神的に参る部分があるものの、仕事熱心のためであり、云っていることも一理あるのでそれなりの対応をしていた。

 仕事で辺地に出向く必要があり、朝に事務所を出て夕刻に戻ると云うスケジュールに小うるさい部署長に甲斐性なしの我が上司が同行することになった。出向くための足の準備等、騒ぎ立てながら部署長が指示をしている。そうしていちばん最後、「わしの昼飯もちゃんと準備しとけな。なかったりするとただじゃ済まんぞ。○○よ、いったい、どうするつもりだ!」

 いや~、あいつが騒いでいるのは仕事熱心な訳でなかったのね~、と完全に思い知る。これまでの上司で「わしのめし、わしのめし」と騒ぎ立ているヤツなんてほんとみたことがない。今後はそれなりにやり過ごすことを決意する。

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きょう日本放送出版協会で(BlogPet)

きょう日本放送出版協会で、核を投下したよ♪


*このエントリは、ブログペットの「フタキンSkywalker」が書きました。

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2007.07.02

133,331番目のお客様は...

 15,000番目、20,000番目、25,000番目、30,000番目、33,333番目、34,567番目、40,000番目、44,444番目、50,000番目、55,555番目、60,000番目、66,666番目、70,000番目、77,777番目、80,000番目、88,888番目、90,000番目、99,999番目、100,000番目、101,010番目、111,111番目、123,456番目、130,000番目、131,313番目に訪問された方にプレゼントをしようと思っていたのですが、いずれもダメだったようです。25度目のトライで、今回は133,331のキリ番です。

 プレゼントを希望される方はこの記事の "1万5千" を "133,331" に読み替えて、気に留めておいてください。

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秋吉美也子『横から見た原爆投下作戦』(06)

 実体験の空襲話からいきなり始まるものだから年寄りの回想話?なんて感じがしたものの、そんなに生易しい書籍ではなかった。この著者の本業はなんだろうかと気になって仕方ない。

横から見た原爆投下作戦
横から見た原爆投下作戦

秋吉 美也子 (著)
単行本: 165ページ
出版社: 元就出版社
(2006/11)
商品の寸法: 19.2 x 13 x 1.8 cm

 現在、久間防衛大臣の「原爆はしょうがない」という発言が問題になっているが、この書籍を読むと「しょうがない」では済まされないと思う。

 原爆投下において、米国は最大限の効果を導くためにあらゆる手段を用いていた。日本の各地が空襲を受け、焦土となったが、その際にビラが多く撒かれたのだが、これらは原爆投下を成功させるため、日本国民を欺くための方法のひとつだった。決して文面通りの降服を勧めるためのものではなかったのだ。米国には物量的には完全に負けていたが、効率的に敵を叩くと云う科学的な企てとカミカゼには雲泥の差がある。

 広島の次に長崎に原爆が投下されるのだが、本来の目標は小倉だった。北九州ではこれまでのパターンの裏を読んでいち早く次の標的になっていることを察し、原爆投下機を高射砲で一斉射撃をかけ、さらには迎撃のための戦闘機も飛ばしている。そしてさらにある決定的な方法を用いて、原爆機に原爆投下を諦めさせた。

 資料の収集が凄まじく、こと細かく詳細が説明される。完全に内容を理解しようとするとなかなか難しい。しかし、米国の悪魔の知恵に気づき、成果のある対応を試みた日本人がいたということは明らかで誇らく感じた。

 「原爆はしょうがない」 はなから最大の効果を出すことを目的とし、実験のために2つの街を消滅させたことは本当にしょうがないのか。また、その後、10年近くに渡って内外に自らの残虐さを明らかにさせないため、強力なプレスコードを敷き、治療をまったく施さず、ただただ被爆者をサンプルとしてデータを集めただけの米国の態度を「しょうがない」で済ませることが出来るのか? 

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2007.07.01

散髪

 随分と暑くなり、長髪もいい加減鬱陶しくなってきたので、床屋に行く。前回は3月11日で、3ヶ月半強なのにかなり長くなっていたような気がする。

 斜め向いにある小さな床屋に変えたので一回3000円と安くなったが、毎月通えるような費用ではない。その半額なら毎月散髪してもいいのだが。女性でなくてよかったとつくづく思う。

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伊武雅刀のナレーション

 NHKのミニシリーズ『NHKスペシャル 失われた文明 インカ・マヤ』が始まったようだが、このナレーションは伊武雅刀のようだ。伊武というとデスラー総統やらスネークマンショーでお世話になった年代なのだが、それから30数年近くたった今は、どうも受け入れられ難くなっている。

 とにかく軽い。重みがあるようで中身がスカスカ。演技も声もそういう印象で、彼の出演があるといきおい三流ぽい香りが漂ってしまう。三流どころの役柄を演じるのには申し分ないが、そうでもなければ出さないほうがよい。城達也のJET STREAMを今は彼が担当しているらしいが、知性のカケラも感じられないナレーションを聞かされるのは本当に苦痛である。若いうちはいいけども、歳とった空っぽは痛いの一言に尽きる。

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