暴れる人2
そういいや思い出した。
暴れる人なんてちっとも珍しくなかった。数メートル向こうにいる所属長が暴れる人だった。ゲンコは振り回さないけども、甲高い言葉が常に振り回されている。いつもその言葉を浴びているのは隣の上司。隣の上司は堪らんだろうけども、言葉の飛沫を受けているだけのあたしも、半年近くそれが続けばいい加減壊れそうになる。
一回その喋りを録音して本人に聴かせてやろうかと思ったりもする。どのような反応を示すだろうか。別にこれの何処が異常なのかなどと言うとすると、たぶん彼自身も壊れていると思う。意外と自分のことは見えていない。人間として恥ずかしいことをしたくないものだとつくづく思う。
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