『FISHEYE BOOK - RUMBLE IN THE POND』(06)
我ながら物見高い人間だと思う。今回、手に入れたのはトイカメラであるLomographyカメラ fisheye2 フィッシュアイ2 を用いて撮影された写真集 FISHEYE BOOK - RUMBLE IN THE POND フィッシュアイ・ブック ランブル・イン・ザ・ポンド である。
FISHEYE BOOK - RUMBLE IN THE POND サイズ:25cm x 17.3cm x 3.5cm |
fisheye2 フィッシュアイ2は魚眼レンズを備えた特殊なカメラである。魚眼レンズは特殊レンズで、完成度の高いものを手に入れようとすると数十万するものである。fisheye2はプラスチック製のトイカメラ(おもちゃのカメラ)であるものの、8000円弱という低価格で魚眼撮影を可能とすることができる。
180度展開する風景をワンカットの写真に取り込むというそもそも特徴ある造形をもたらす魚眼レンズなのだが、プラスチック製のチープな作りということもあってさらに完璧でないという変化が付け加えられることになる。そういったカメラを用いての写真集なので眺めているだけで楽しい。
実をいうと写真集だけではなく、カメラ本体も買ってしまい、まだ写真をとってないものの超広角を生かした作画をするのはなかなか難しいというのは想像がついている。fisheye2についてはこれまでリリースされてきたものと違ってファィンダーが用意されており、だいたいの出来具合が判るようになっているのだが、それでもこれというのはなかなかできない。
こういった癖のある道具を使った写真はやはり特徴のあるものになり、目を引く。写真集は眺めていて非常に楽しいのだが、偶然によって導かれるものも多くない。カメラマンごとに写真が紹介されていて、各々の作風の違いというものがかなり明確にはなっているものの、このフォトジェニックさというのは何に由来するものなのかやはり不明瞭で悩んでしまうのである。子供の走り書きに芸術が見いだせるかどうかという、あの厄介な命題がここにも見てしまう。
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