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2007.05.10

那須正幹・西村繁男『絵で読む 広島の原爆』(95)

 数年前から気になっていたものの、絵本ということもあってなかなか購入することのできなかった一冊。

絵で読む 広島の原爆
絵で読む 広島の原爆

那須 正幹 (文)
西村 繁男 (絵)
大型本: 84ページ
出版社: 福音館書店
1995/03
商品の寸法: 31 x 26 x 1.4 cm

 手に取ると子供にも大人にも真剣に広島の原爆を知って貰おうと作られた本であるとひしひしと感じる。

 広島を描いた絵は21枚。現在の平和な広島の様子から、あの日の前の、戦時下の生活が回想される。そして、原爆の投下。そうして広島は復興を遂げる。といった内容が絵によって記されるのだが、絵以外にも第2次世界大戦・大東亜戦争、原爆開発と核爆弾の仕組み、原爆投下までの詳細、核爆発の様子・罹災状況・原爆症、戦後の核実験と平和運動といったことにも詳細に説明が加えられる。原爆の体験だけで原爆が語られるのではなく、事実として位置付けし、読者に今後を預けようとしている。

 各絵は復元図というように取られているらしい。各場面を描く毎に関係者に確認をして貰い修正を施し、当時の様子になるべく近付けたという念の入れ方で作られている。さらに本の最後には「復元図絵解き」として復元図の詳細な解説が加えられている。絵だけでは読み取れないことがここで多く知らされる。

 対象者は小学校上級~大人までということになっているが、是非とも大人の多くに読んで貰いたい。ただ残念なのは絵のタッチがのんびりしているので、罹災のシーンもそんなにショッキングではないことか。変な恐怖を植えつけるのは問題だが、これはあまりにもソフト過ぎるかもしれない。

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