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2007.03.19

鬼海弘雄『東京迷路 Tokyo Labyrinth』(99)

 絶版になっている鬼海弘雄の『東京迷路 Tokyo Labyrinth』をヤフーオークションで落札する。もともとは本体2850円+税の定価だったものが、今では古本で8000円からの相場になってしまっている。落札は5700円と送料740円という感じで、定価の倍にはなっているが、比較的安くで入手することができた。

東京迷路
東京迷路

鬼海 弘雄 (著)
大型本: 117ページ
出版社: 小学館 (1999/11)

(表紙を拡大表示)

 1973年から1998年までに鬼海が撮りためた東京の景色写真集である。田舎人にとって東京都いうとビル街をすぐに想像してしまう訳だが、実際には人間が生活している場所でもあり、それゆえエアーポケットのように周りから抜け落ちて独特の存在を示すこともある。そんな景色が集められている。

 80年代半ばこの写真集にも文章を寄せている赤瀬川らによって発足された路上観察学会によって、無用の長物トマソンを探すなどといったことが流行ったことがあるのだが、この写真集もある意味同傾向にあるのかもしれない。しかし、それだけに留まるという決して悪趣味ではないのである。トマソンはそのものを滑稽なものとして捉えて愉しむものであるが、鬼海の人間のまったく写っていない景色写真は、むしろそこに住んでいるだろう人間を想像させるものである。

 見せないことによって見せるというのは方法の効果的なもののひとつでもある。鬼海の写真は最小限のものしか見せないことが多いが、それによって見えてくるものも多い。もちろん観る側の感性も欠かせないことにはなるのだが。

 山形から東京に出てきた鬼海が東京という街でなにを見たのか、写真を眺めながら想像するもの楽しい。

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