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2007.03.04

植田実・鬼海弘雄(写真)『集合住宅物語』(04)

 先日バックナンバーを入手した雑誌『東京人』との接点は、それが初めてではなかった。どうやら、以前にに入手していた本が、この『東京人』の記事を編集して単行本にしたものらしかった。

『集合住宅物語』(04)
集合住宅物語

植田実・鬼海弘雄(写真)
単行本: 348ページ
出版社: みすず書房 (2004/3/1)
21.2 x 15 x 3 cm

 写真集『PERSONA』に強いインパクトを受け、鬼海弘雄という写真家に興味を持ったのだが、この本も鬼海が写真を担当しているということで購入したものだ。鬼海の写真は決してフォトジェニックではなく、いわゆる美しさというものはないのだが、それでもどこかずれた視線というのが何とも言えない。同じものが目の前にあったとしても、この人と同じ写真は絶対に撮れないと思う。

 鬼海の写真目当てに買った本だが、鬼海の写真は当然、内容も素晴らしかった。既存する集合住宅について紹介されるのだが、長く住宅に関ってきた植田実による住宅の様相、ライフスタイル、住宅に纏るエピソードは限られた誌面ながら奥行をもって語られ、集合住宅のあり方の考察のヒントとしてくれる。集合住宅は当然、東京のものに限られているが、戦前のものから戦後のものまで39の建築物について触れられている。1997年4月から2001年3月号までの記事であり、当時まだ多くが現存していた同潤会アパートのことを詳細に知るに至った。

 東京のことはまったく判らないので、住宅そのもの、また、どのあたりのことなのかまったく見当がつかないのだが、それでも状況の想像が可能であり、十分に楽しむことができるものになっている。まだ3年前のものだが、絶版になっている可能性があるようだ。この手の良質な書籍がすぐに絶版になるのは残念で仕方ない。

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