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2006.10.25

タイポグラフィ

 タイポグラフィというのはかいつまんで云えば、活字印刷における技術の総体ということになる。印刷媒体で文字を効果的に見せるためには、活字の選択から始まり、その配置まで気を配る必要がある。それらに関する技術はタイポグラフィによるものとなる。

 もともと活字フェチなあたしは美しく活字を組まれたものが好きであった。映画や写真といった視覚的な媒体も好きではあるのだが、文字という質素な表現手段も印刷誌面という視覚媒体に移されるやいなや視覚的快楽の対象に移行する。見た目の快感と文字で表現される世界の快感と、活字媒体の快楽は意外と大きなものだったりする。

 だからあたしは就職先のひとつとして広告制作会社を考え、活動をしていたこともあった。ただし地元の会社はあまりにも零細であり、知り合いの紹介であったにもかかわらず、受け入れはして貰えなかった。このブログのカテゴリーの全映画的お仕事で、当時あたしが作っていた小冊子とかを紹介していたりするのだが、こんなことをして遊んでいた。当時はワープロ専用機で字体は明朝・ゴシック・丸ゴシックくらいしかなく、見た目の変化にも乏しい。

 そういうことをやっていたのはもう15、6年も前のことになる。それでも関心のある分野であることには間違いなく、ふと本屋に入ると次のような書籍を発見してしまう。

新撰 日本のタイポグラフィ
新撰 日本のタイポグラフィ

アイデア編集部 (編集)
大型本: 294ページ
出版社: 誠文堂新光社 (2006/9/16)
ASIN: 4416606095
サイズ (cm): 29 x 22


+DESIGNING Vol.1
+DESIGNING Vol.1

大型本: 174ページ
出版社: 毎日コミュニケーションズ (2006/06)

 『新撰 日本のタイポグラフィ』は雑誌デザインの増補版で1995-2005の10年間のデザイナー66人の代表的な装丁、文字組等が紹介されている。多くが書籍に関する作品になるのだが、各々のデザイナーの個性が垣間見られて面白い。困ったことに文字組の美しさを堪能したいだけで紹介されている書籍が欲しくなると云ったことも起こってしまう。タイポグラフィに特に関心がなくても、たいていの人は眺めているうちに気持ちよくなれるのではないかと思う。

 次はデザイン関係のムック本『+DESIGNING』。おそらく季刊ではないかと思うが、第1巻は「文字」が特集。先の『新撰 日本のタイポグラフィ』で掲載されたものも紹介されているが、基本的にタイポグラフィが対象になっているのでやむを得ない。特に興味深かったのは人気雑誌の文字組のベースが紹介されていたりすること。文字組で誌面の印象がガラリと変るので、いちばんはじめに設定したりするものなのだが、こういうものを見る機会というのはあまりないのではないかと思う。

 すでにこういう世界とは縁の遠いところで働いてしまっているが、なんかの機会に試みたいとも思う。そうそうこういうブログのデザインだって、いじくり回すことできるんだよね。

 しかし、書店で書籍を買うデメリットを発見してしまった。こういったデザイン関係の本って永久保存とはいかないにしても、そこそこ丁寧に保っておきたいと思ったりする。が、田舎の書店では売れ筋ではないので入荷数が少なく、かなり傷んだものしかなかったりするんだよねぇ。そういう意味では通販の方が危険度が低かったりして、いいんだよな。

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