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2006.09.15

ピーター・ウィアー『刑事ジョン・ブック 目撃者 Harrison Ford in WITNESS』(85)

 サントラ盤は以前に入手していたのだが、やはり本編もじっくりみたいと思い、オークションで落札する。落札価格860円(+送料180円)。

刑事ジョン・ブック 目撃者
刑事ジョン・ブック 目撃者

 それにしても、出来事の少ない映画である。主演のハリソン・フォードはどちらかというと派手なアクションものが多いにもかかわらず、これといってヒーロー的な立ち振る舞いはない。犯人に撃たれて生死を彷うといった具合だ。

 アーミッシュという伝統的な宗教集団の少年が母親と旅行中、警官殺しを目撃することから物語は始まる。取調べの担当をしていた刑事のブックは犯人が同じ刑事だと知るが、その結果、命を狙われる。銃撃戦で銃弾を受けたブックは少年の住むアーミッシュの集落に身を潜めるが、やがて、追跡の手が伸び、対決となる。

 アーミッシュの集落での人間関係の色々はあるが、ストーリー的には非常に単純で、よくも2時間も見せてくれたものだと後になって感心する。やはりアーミッシュという集団が興味深いのだろうと思う。アーミッシュはペンシルバニア・オハイオ州に住居するドイツ系住民でキリスト教メノナイト派を信仰している。現在も電気や電話を用いず、移動に関しても車ではなく馬車を用いるという非常に質素な生活を送っている。服装に関しても、質素な装いで、黒ズボンにX字のサスペンダー、そうして、白か青のシャツというものである。

 ブックと少年の母親との恋愛がおそらくメインなのだろうと思うが、どうしてもアーミッシュの生活ぶりに目がいってしまう。おそらく100年程前の生活をそのまま続けているような状態なのだが、このような生活も幸せそうに見えるのだ。50人ばかりの男たちが一日で大きな納屋を作るというシークエンスがあるのだが、完全手作業でそれをやる。まぁ、合掌造りの茅葺きの葺き替え作業を彷彿させるような光景だ。そういう非機械文明を見せつけられると、どうしても別の感慨深いものが出てきてしまう。

 それに加えて、モーリス・ジャールの音楽。初めてシンセを使ったということらしく、やや一本調子なところはなきにしもあらずだが、名作曲家によるものである。悪いわけがない。

 アクションをやらないハリソン・フォード、人間的な生活を続けているアーミッシュ、モーリス・ジャールの音楽。これまでにないテイストの作品ができないわけがない。まぁ、そういう風に見ると初めから成功が約束されたようなもので、つまらないといえばつまらないとも言えるのかもしれない。

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