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2006.08.17

北島宗人・編集/山端庸介・写真『記録写真 原爆の長崎』(52)

長崎の原爆/クリックで拡大 ヤフーオークションで出品されているのを見かけてしまい、落札してしまう。開始値のままの1000円(+送料260円)。

 どういった書籍なのかというと、記事「岩波書店『日本の写真家23 山端庸介』(98)」で紹介した山端庸介が、自分が撮影した原爆写真を初めて世に出した写真集である。発行は昭和27年8月15日(書籍は初版)。今から54年前のものである。

 GHQによるプレスコード解除後、ただちに発行され、初めて原爆の悲惨さを写真によって日本国民に知らしめたのは、アサヒグラフ 1952年8月6日号だったが、それに遅れて、単独山端の写真を用いて発行されたのが『記録写真 原爆の長崎』だった。60ページあまりの写真に加えて、治療にあたった医師、西部軍報道部カメラマンの山端庸介、山端と共に記者として長崎入りした詩人の東潤、同画家の山田栄二による手記やスケッチ、西部軍報道部にいた芥川賞作家・火野葦平によるエッセイ等の30ページ程度とによって構成されている。

 ほとんどが現場を知る人間によって作られたもので実に生々しく長崎の惨劇が伝えられる。アサヒグラフに山端の写真が全く用いられなかったのは、アサヒグラフの発行の前からこの書籍が企画されていたからであろうというのは、一目了然である。

 表紙の痛みが酷い割には、中身はさほど傷んでおらず、実に鮮明で、これまで同じ写真を別の書籍で見ていながら、判明しなかったディテールが初めて判ったものもある。当時の定価で680円。ほんの少し公開の早かったアサヒグラフが40円。やや高額だったようだ。

 山端のこの一連の写真は、修復され、1995年に写真展と同時に写真集も発行されている。タイトルは『Nagasaki Journey 長崎ジャーニィー(もしくは長崎ジャーニー)』。長崎小旅行、何とも云えぬタイトルである。

Nagasaki Journey:The Photographs of Yosuke Yamahata August 10, 1945
Nagasaki Journey:
The Photographs of Yosuke Yamahata
August 10, 1945

ペーパーバック: 112ページ
出版社: Pomegranate (1995/05)
言語 英語

 あたしはこの本を本家Amazonのマーケットプレスで、先程、注文してみた。書籍価格$25.00、送料$9.98の計$34.98。今はドル/円が115円前後なので、4000円ちょっと。サイトもあるので、興味ある人はこちらを。写真が小さいので詳細がわからず、ショッキングな写真もそれほどストレスにならないと思います。

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