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2006.05.21

日曜の夕方の楽しみ

 中学校から大学に入るまではラジオは生活の友だった。今でこそ、書斎机の上に液晶TVがあって、通常のTV放送やDVDがいつでも見られるが、当時はラジカセだけが頼りだった。

 ラジオというと勉強時のBGMであって、受験勉強の多かった中学・高校時代は深夜放送やらよく聴いていたものだが、大学に入ってからは家にまともにいることもなく、ほとんどラジオを聴かなくなってしまった。それから20年あまりが経つ。

 以前、よく聴いていた番組というと云わずと知れたオールナイト・ニッポンなのだが、NHK-FMのはかま満緒司会の「日曜喫茶室」も好きで、日曜の午後をゴロンとしながらよく聴いていたものだ。ラジオというのは、「乍ら」がよく似合う。というか、乍らでないとやはり手持ちブタさんになってしまう。今の余暇の過ごし方というと、活字文化やら映像文化に対して時間を消化することが多い。これらのことは、今ひとつ、ラジオをBGMにするということに馴染まないのだ。もっとも、それ以前に部屋にラジオがないという話もあるのだけど。

 昔のラジオというと、合皮の妙にしっかりしたカバーの付いたものが多かったなと思い出す。小振りということはなくて、やはり大きめ。存在感が妙にあった。

 今、唯一、ラジオの聴くことのできる空間というと車である。車にラジオは非常によい取り合わせである。車を運転しながらのラジオを聴くと、何とも云えぬ「乍ら」快感を味わうことができる。ここ最近、この快感をあらためて実感し、久しぶりに週末になるとラジオを聴くために車を転がすようになってしまった。環境問題を考えると決して好ましいことではないんだけどね。

 それでお気に入りの番組というと、日曜の午後5時からやっている日産提供の「あ、安部礼司 BEYOND THE AVERAGE」というFM番組。安部礼司というサラリーマンを主人公にしたドラマで、安部礼司、つまり、「アベレージ(aberage:平均)なサラリーマン」という主人公の名前からして語呂合わせのふざけたコメディードラマなのだけど、何とはなく聴いてしまうのだ。最近は、この番組を聴くために日曜の夕方には車を出して、街を流している。

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