チャクラ『CHAKRA』(80)
CDを持っていてもオリジナルLPアルバムが欲しくなることだって、ある。ヤフオクで見かけてしまったチャクラ。毎日のようにCDから落したmp3を聴いているのに、LPを落札してしまった。定価2800円を1500円(+送料390円/3枚)。
CHAKRA(80) チャクラ (クリックで画像を拡大表示) |
このアルバムをリアルタイムで聴いたのは中3の頃。チャクラのファーストアルバム、第一曲目の『福の種』なんてクラスのほとんどが知っていて、音頭のようにこの歌を歌いながら教室を何人が踊っていた(振り付けは『パタリロ』のクックロビン音頭のものだったと思う!)ものだ。世間一般ではどのような流行り方をしたのかまったく覚えていないが、仲間うちではすでに名曲扱いされていた。今だって、どう聴いても名曲である。
それにしてもボーカルをつとめる小川美潮の歌唱力は凄いと思う。声の変化(へんげ)が並ではない。歌が上手いといっても一本調子で勝負する人が大半だけども、美潮に関してはガラリと雰囲気が変ってしまうのだ。歌の役者といった感じか。
チャクラとしては3枚のアルバムを出しているのだけど、あたしは最初の2枚しか聴いていない。しかし、小川美潮と曲を担当する板倉文のコンビはよい。板倉文といえば、「うる星やつら」のBGMや市川準監督作品の音楽を担当してて、彼の音楽も気持ちよい。市川準の『会社物語 MEMORIES OF YOU』(88)なんて、その曲の良さ(特にエンディングに使われた『日没』)にCDプレーヤーを持っていないのにCD盤のサントラを買ってしまったくらいだ。エンディング、物語を締めくくる木野花のナレーションと共に音楽が流されるのだけど、それが本当に良くてどうしようもなかった。サントラも木野花のナレーションが入っていれば良かったのだが、それはさすがに音楽だけだった。それでも、いい音楽ではある。
このアルバムの一番最後の曲は『空の友達』。「ビルのてっぺんから飛び落ちた空の友達、忘れたら...」なんていうおっかない歌詞があって、自殺してしまった一番の古い友のことを思い出したりするのだけど、この美潮の歌声には驚かされてしまう。本当にすばらしいのひと言に尽きる。5歳の息子でさえ、聴き終えた後にすぐに「もう一回」とアンコールしてきたくらいだ。歌唱力に加えて、茶目っけのあるアレンジ。いやいや、ファーストアルバムだけでもう十分である。
ちなみにこのアルバムのプロデュースは矢野顕子の一番最初の旦那である矢野誠が行っている。
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