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2006.04.02

キネマ旬報社/キネマ旬報映画総合研究所『映画検定』

 キネマ旬報社とキネマ旬報映画総合研究所が「映画検定」というのを実施するらしい。所詮映画は娯楽だと云ってしまえばそれまでなのだけども、リュミエール以降これまで110年あまりに渡って形づくられ続けたもの、その体系的な概略を知っておくと云うのは非常に意義のあることである。美術的な作品の価値は最終的には享受者の感性によるものではあるが、表現者の才能を正当に評価しようと思うのなら、どうしても歴史を辿っておく必要はある。こういった観客の成長はこれから作られていくだろう作品自体にも大きな影響を与える。

 地方に住んでいるため、おそらくわざわざ出向いていって受験することはないと思うが、試験の内容は次のようなものらしい。

4級

20代、30代の若い世代の方を対象とし、90年代以降の作品を中心に、映画史では欠かすことの出来ない古典や、監督、俳優、簡単な映画用語を含む、基礎知識を問う。映画ファン入門コース。

3級

映画全般を通して、映画史に欠かすことの出来ない古典、多くの観客を集めた作品、映画会社、監督、俳優、スタッフや簡単な映画用語についてを問う。映画ファン初級コース。

2級

映画全般を通して、映画史に欠かすことの出来ない古典のみならず、B級作品、カルト作品も対象とし、映画についてのあらゆる角度からの問題を問う。映画史、映画用語、興行関連なども対象とする。映画ファン上級コース。

1級

映画全般を通して、あらゆる映画をあらゆる角度から問う。また映画史、映画用語、興行関連など映画周辺の知識についてもより深いレベルで対象とする。映画ファン達人コース。

 これだとおそらく一番難しそうなのは4級あたりかもしれない。あたしが取り立てて映画を見なくなったのは、90年代半ば少し前からだし、そのあたりにいる若者より作品を知らない可能性が高い。

 大学の映研時代は映画の歴史から理論等々ひととおり勉強したつもりはあるし、エポックメイキングな作品は極力見たつもりである。また、映画館に入り浸っていたので、あの業界のことは少なからず知っている。そういう意味では、どの程度まで一般的に映画に精通しているのか確かめてみたい気持ちもあったりする。2級くらいは欲しいところだがどんなものか。

 何れにせよ、映画がかなり下火(映画館興業で)になってきた頃にこういうことをやろうというのは、映画雑誌の老舗が微かでも映画の復権を期待し、目指しているということなんだろうか。

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