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2006.03.28

ケイゾクニア/堤幸彦『ケイゾク』(99)

 ケイゾクニアというのは、堤幸彦演出で99年にTBS金曜ドラマ枠で放送された中谷美紀・渡部篤郎出演の『ケイゾク』の熱狂的なファンのこと。放映のしばらく後、このケイゾクニアを標榜するサイトがいくつできたことか。あたしも、マニアというほどではないけども、CMの奇天烈さに惹かれて、リアルタイムで放映を見た口です。

ケイゾク DVDコンプリートBOX
ケイゾク DVDコンプリートBOX

脚本:西荻弓絵/演出:堤幸彦
出演: 中谷美紀, 渡部篤郎
音楽:見岳 章
主題歌:「クロニック・ラブ」中谷美紀

 以前にもBOXが発売されていたのではないかと思うのだけど、たしかドラマだけのBOXだったと思う。

 TV特番の『死を契約する呪いの樹』や劇場版の『Beautiful Dreamer』はあまり高く評価するつもりはないが、TV放映分の出来は実によかった。

 ケイゾクというのは警視庁内で迷宮入りになった事件に対して、継続調査することを指し、窓際部署である捜査一課二係がそれを担当していた。そこに配属されたのが東大卒のキャリア・柴田(中谷美紀)だった。その柴田が迷宮入りした事件を解決していくという話で、11話中の前半は完結タイプの謎解きなのだが、後半になると柴田の同僚刑事の真山(渡部篤郎)が過去に巻き込まれた事件が再び進行していくと云う、二重で物語が進む。謎解きについてはあまりにも甘すぎて、推理ものである限りは失敗作であるという批評もあるが、それに増して、奇抜な映像処理や中谷と渡部の馬鹿なやりとりはクールだ。この後の『トリック』に同様な作風が持ち込まれるが、キレ的にはこちらの方が遥かに上である。『トリック』には最後まで見させる魅力が備わっていなかった。

 映像処理としてはドラマ本編だけでなく、オープニングクレジットについても注目が必要。細切れの映像のモンタージュなのだが、これが毎回違っている。この編集は大変だったろうと思う。ただ残念なのは、途中で提供企業がオーバーラップで紹介されるのだが、それが実に絶妙だったのだが、DVD化されるにあたって当然、割愛されており、残念だ。

クロニック・ラヴ
クロニック・ラヴ

中谷美紀

 坂本龍一作曲のドラマのテーマ曲。ドラマに出演している中谷が唄っているとは思えない。岡田有希子に提供した曲にも似たようなものがあったような気がする。坂本の歌謡曲というのはどれも似通っていると云う話か?

ケイゾク
ケイゾク

見岳 章

 美空ひばりの「川の流れのように」の作曲もしている元一風堂の見岳章がドラマ音楽を担当。これもまたクールである。どのような音楽であるか表現は難しいが、ドラマを見ると絶対に印象に残るはずである。あたしの場合は、番宣を見ただけでインプットされてしまった。

 CDは以前に購入済なのだけど、DVDは未購入。価格的にも落ちているし、悩むところ。

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