ヒカシュー『そばでよければ』(85)
オークションで競り合って入手したというのがこれ。21年前の85年発売の廃盤・未CD化のアルバムで、定価2,800円だったものを4,900円(+送料210円)で落札。気分的にちょっと高い買い物をしたような気もしないでもなかった。
そばでよければ(85) |
先に紹介した『私の愉しみ』(84)に続いてリリースされたもの。前回はファッション・ショーのための音楽で、今回はバレエ組曲。このアルバムではお品書きと称されるライナー・ノーツを見ると、小林紀子バレエ・シアターによって実際に公演されたもののようだ。初めの一曲のみ、巻上のボーカルが入っているが、ほとんどインストルメンタルである。
バレエ音楽というだけあって、テンポの早い曲が多い。先の『私の愉しみ』はとにもかくにも渋い一枚だったが、今回のものはメロディーの耳につく一枚だ。しかもそれまでのヒカシューの曲とはちょっと趣が異なる。どう異なるのかと問われると説明はできないが、とにかく違っているのだ。
ヒカシューというと、ヒカシュー=巻上という認識があったがこれは完全に間違いであるということをココ最近実感している。メンバーの井上誠・山下康の二人のウエイトも非常に高いのではないか。ということで、この二人によるユニット、イノヤマランドのアルバムを手に入れる予定で、とても愉しみにしている。
これもピクチャーレコード。ジャケットが盤より少し小さく切り抜かれていて、そのまま透明なカバーに入ったレコード盤が見られるようになっている。おもて面はタイトルの通りの"そば。しかし、このそばというのは中華なのだろうか日本そばなのだろうか、色があまりにも黄色すぎて判断できない。雰囲気的にはざる蕎麦のようだけども、この色では食ってもあまり旨くなさそうである。うら面はバレエと演奏のメンバーの写真。音楽からこれらのダンサーが踊る様子はちょっと想像できない。
ヒカシューについてのアナログ盤アルバムは残すところ後二枚。全部買いそろえてしまうのか、あえて残してしまうのか。
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