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2006年1月の43件の記事

2006.01.31

親が始めたパソコン

 新しいPCを買った。と言っても自分が使うのではなく、実家の親。インターネットをしたいというので、プロバイダの申し込みを代行し、そして、PCは買ってあげた。HPのノートPCが10万弱という価格であったので、それを買う。そして、Canon製のプリンタ・スキャナ・コピーが可能なオールインワン・プリンタ。これが1万ちょっと。

HP Notebook nx4300
HP Notebook nx4300


Canon PIXUS MP170
Canon PIXUS MP170

 完全に価格で選ばさせて貰った機種なのだけど、素人が使うのには十分というか、あたしの愛機より高機能。なんていったって、うちのプリンタなんて5年以上も前の機種で、しかもヘッドが目詰まりしてて、まったく印刷できないもんね。

 実家宛てに宅配するように依頼し、仕事が引けた後、実家に待機して、配達されるや否やセッティング。ADSLの開通は8日らしく、とりあえず、PCとプリンタだけを使えるようにしておいた。両親ともに60半ばでPCなんか使ったことがない。時間の関係から、とりあえず起動と終了を教えて、帰ろうとしたのだけど、何が出来るのか判らないといってうるさい。HPのPCは取説らしいものも全くないし(玄人としてはそれが一番有り難いのだが)、それでは取りつく島がないらしい。

 今となっては昔のようなワープロ専用機のような取説は意味がなくなってきている。PC本体にあんなものをつけたところで、なにともならない。年寄りとしてはそれが気に食わないらしい。その気持ちは判るが、PC本体に取説をつけるというのは限りなく無駄というか不可能に近い。

 まぁ、PCなんて実戦あるのみなんだから、文章を打ちたいというのでワードパットの操作を教えてみる。日本語変換とかもぎこちないが、まぁ、頑張って、一行を10分近くかかって打っていた。その母親というのは、タイプや写植を使って何十年と印刷物を作ってきたという経歴があったりするのだが、PCの前では完全に赤子のようなものだ。おそらく英字はタッチタイプ出来るはずだが、かな打ちの方が効率よいといって、いままで使ったことのないかな配列に苦労をしていた。ちなみにあたしは、日本語はかな打ちしている。

 PCを始める目的がインターネット、そして、ネパールで知り合った青年とメールのやりとりをすることらしい。まぁ、その位ならそんなにハードルは高くなかろう。次の目的として、自分の描いた絵をネットで売ることらしい。これは随分難しいと思う。

 新しいPCを目の前にして、うらやましいとか、なんだとかという気持ちがまったく起こらなかった。PCを始めて10年くらいになるのだけども、PCそのものには飽きてしまったようだ。PCは、何事もなく動いてくれる、それが何よりも一番有り難い。

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TV関係のアナログ盤(BlogPet)

ヤマトの、びっくりしたかった。
ちなみにフタキンSkywalkerは、放映したよ♪
ちなみにきょうは、家も落札した。
ちなみにヤマトで宇宙が視聴♪


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「フタキンSkywalker」が書きました。

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2006.01.30

そろり文庫/06年版蔵書票『変わらない場所』

 昨年末にそろり文庫のささおかさんにお願いしていた蔵書票が完成して、今日到着する。

 製作して頂くにあたってお願いしたのは、製作年(蔵書票使用年となる)を入れること、ささおかさんの作品で特に惹かれる橙色・茶色を使うこと、そして、通しのテーマにする予定の「ふくろう」を含めると云うことでした。(昨年作って頂いたのはこちら

クリックで拡大

港の側の古いバー。(イタリアあたり...)
店の棚の上には、お客が残していった木彫りのふくろうや帽子などが置いてある。
壁には色あせた写真や絵が無造作にかかっている。(その絵のひとつがふくろうの絵)
この場所はいつ、誰がきても暖かくむかえてくれる。
変らない場所なのだ。

ケース いやぁ、何といいますか、あたしの若かりし頃(今でも若いですが)、仲間うちで映画館を作るという願望がありまして(このあたのり話になります)、映画館には常連客がたむろしている喫茶店をつくるんだといったような話もしておりました。そうして、仲間うち全員一致であたしがそこのマスターになるべし、ということでした。ふとそんな事を思い出してしまいました。

 橙色がとても柔らかくて素敵なんですが、スキャナーで取り込んだ画像ではいくら修正をかけても再現できません。とても悔しいです。

 麻布装たとうケースとそのダンボールケース。今回のものはプレートにも名前を入れて貰って、完全にオリジナル仕様。実はたとうは不要かなと思ったのですが、こういう感じに丁寧に作って貰うと要らないとは言えなくなってしまいます。

 今年一年間大切に使わせて頂きます。早いですが、来年もまたよろしくお願いします、ささおかさん。

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2006.01.29

勝てば官軍。しかし...

 勝つためには手段は選ばない。そうやって得た勝利の結果は...

 国も企業もいいものを見せてくれました。反面教師と云う考え方は嫌いなのだけど、これは見事でした。やっぱり正攻法でやらんと続かないと思うわけです。ズルしてもいつかはしっぺ返しを受ける。受けないと嘘です。

 少しでもまともになればいいな、日本。

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2006.01.28

TV関係のアナログ盤

 懐かしいものがいずれも100円でオークションに出品されていたので落札してしまう。

交響組曲「宇宙戦艦ヤマト」(77)
交響組曲「宇宙戦艦ヤマト」(77)

宮川泰

 云わずと知れた『宇宙戦艦ヤマト』の音楽集。サントラの寄せ集めではなく、交響組曲として再編集されている。お馴染の曲が連なっていて、当時、ワクワクしながらTVを見ていたのを思い出し、何とも云えぬ懐かしい気分になる。ヤマトは74年の放映で、もともとは52話の放送予定が他局で同時刻に放送されていた「アルプスの少女ハイジ」のあおりをうけて視聴率が伸びず、26話という半分の長さで打ち切られた。あたしの家でも、母親と「ハイジ」を見るかどうかでよく喧嘩になっていたものだった。

 音楽的には当時のアニメからするとかなり力が入れられていたと思う。今聞いても川島和子のスキャットによる「宇宙のテーマ」は名曲だと云える。透明感のあるスケールの大きな曲が揃っている。ちなみにこのアルバムは発売当時購入したのだが、跡形もなくなってしまっていた。「何度言っても部屋が汚い」と母親が怒り狂った時に、二階の部屋から裏の田ん圃にものを投げ捨てられ、その歳に被害にあったもののひとつかもしれない。黒い円盤が見事に回転しながら田ん圃の中程に飛んでいく様を今もしっかり覚えている。

 第一作目以降の宇宙戦艦ヤマトにはほとんど興味なかったのだが、先日、家から持ち帰ったLPの中に「さらば宇宙戦艦ヤマト」のサントラが混じっていたのでびっくりした。しかもジャケットはなく、別の2枚組みアルバムの中程に挟み込まれていた。いったい何があったんだろう。

ウルトラマン大百科/拡大表示
ウルトラマン大百科(78)


 あたしはウルトラマン世代。ウルトラセブンと帰ってきたウルトラマンがメインで、特に名作と言われるウルトラセブンを幼少時期に見られたのは幸いだった。ただし、67年からの68年にかけての本放送でなく、71年に帰ってきたウルトラマンが始まるまでに行った(はずの)再放送を見ているはずだ。とにかくこのふたつのウルトラマンは好きで、主題歌のEPレコードも持っていた。が、これもいつの間にか手もとからなくなっていた
 
 あらためて聴くと帰ってきたウルトラマンあたりから、それまでストレートな童謡のようなシンプルさをもった楽曲から編曲が複雑になっているのが判る。この変化は凄い。帰ってきたウルトラマンのレコードのB面は「怪獣音頭」というちょっとふざけた曲だったのだが、オリジナルは女性が歌っていたのがこのアルバムでは男性ボーカルに変っていた。これはちょっと残念。ウルトラマンA以降はあまり知らない。

 盤の痛みはなかなかもの。子供が自分でかけていたんだろうな。汚れは酷いし、カビも生えているよう。レコードの水洗いを試すには絶好のものが見つかった。廃盤になって久しいようでCDの再販もない。

NHK特集 オリジナル・サウンドトラック 「シルクロード」
NHK特集 オリジナル・サウンドトラック
「シルクロード」(80)

喜多郎


 喜多郎はどうしてかあまり好きではない。シルクロードも通して聴いたことはない。NHKでシルクロードの再放送があって、ちょっと懐かしく思い見ていたりした。石坂浩二のナレーションと「絲綢之道」(テーマ曲)はもうワンセット。100円ということで落札してみた。

 同じ出品者で計300円の落札だったが、1つに同梱できず、メール便(310円)2つとなった。商品の倍以上の送料。こういうのがいちばん悩む。

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2006.01.27

日本そば

 麺類は基本的に好きで、食うものがこれしかなくてもおそらく文句は言わないと思う。この麺類にはパスタも入るが、きしめんは入らない。きしめんのうどんともそうめんともつかない、あの中途半端な形状がどうしても生理的にダメなのである。

 日本そばの本場は関東なのかしらん。立食いそばというイメージが強い。当地はうどん屋とラーメン屋が半々くらい。そば屋はとても弱い。あまり食べる機会はないのだけど、そばは好きである。うどん、ラーメンより好きである。それにしても、どこがいいのだろう。麺の太さ加減? 腰のなさ具合? なんとも云えぬ麺の落着きがあり、それがあたしの好みなのである。

 以前、有機農業しているところが収穫祭をして、そこで蕎麦粉100%のそばをつくろうとしたのだけど、維ぎがないためぼろぼろで麺という状態ではなかった。四国のヘソの祖谷のお店でも100%というのを食ったけど、これも麺ではなかったなぁ。黒い太ミミズを食っているという感じ。あまり100%にこだわるは意味がなさそうだ。

 実をいうと職場の食堂のそばが旨い。普通のそばではなくって、ちょっと変わった注文の仕方をする。メニューとして他に当然のように肉うどんがあるんだが、これをうどんの代りにそばを入れる肉そばとして特別注文するのである。肉うどんのやや甘い汁に天かすを山ほどかけ、小山が出来るくらいに七味をふりかける。油ギッシュな肉そば。しかも麺が2玉入っている大盛り。400円ちょっとかかるが、残業時のたまに、自分のご褒美としてこれを食す。しばしの幸せである。ただ、七味が利きすぎて真冬でも、その後の小一時間は汗が止まらない。夏はちょっとした拷問になるかもしれない。それでも、止めることはできない。

 ということで、今日は夜のお供のために、ダイソーで乾燥日本そばを何袋か買ってきた。しばらくはこれで持つだろう。

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2006.01.26

音楽ソフト

 最近、ヤフオク等で中古LPを買いまくっているのだが、それで思ったこと。音楽ソフトはとにかく高いということ。

 昨日、入手した矢野顕子の2枚のアルバムは76年リリースの30年前のものになるのだが、その定価は2,300円と2,500円。ここのページを見ると76年(昭和51年)の教員初任給85,992円、そば230円とある。物価的にはたぶん今の半分くらいになるだろう。とすると、当時の2,300円と2,500円というのは今の5,000円くらいに当たる。いかにレコードが高かったのかということだ。

 CDが普及し始めたのは85年くらいからか。当初は3,000円を軽く超え、随分と高かったように思う。今は大体2,800円くらいになるのか、表向きの価格は30年間変化があまりなかったりする。が、CDによる大量生産のためなのか、商品価値はかなり落ちている。

 中古のLPをオークションで漁っていて、4枚500円とかで落札してしまうと、非常に複雑な心境になってしまう。全部が全部こんな低価格になる訳ではないのだけど、メジャーなアーチストで枚数が出まわっている場合は、1枚500円というのは当たり前である。もっともマイナーなアーチストだと発売当時の定価ではないが、安くて1,500円というような価格がつけられる。安く落札した場合はファーストユーザーの1/10くらいか、それ以下の価格で入手していることになる。需用と供給の問題もあるだろうが、この差はあまりにも激しすぎて困惑してしまう。

 10数年ぶりにレコードをかけていると音楽を聴くと云う行為も変わってきたと実感する。普段はHDDプレーヤーで音楽を聴いていて、バッテリーがなくなるまでノンストップでなにも意識することなく聞き続けることが出来るが、レコードは20分に一度は意識して盤を扱わないといけない。いつもの感じで音楽を聴いていると、盤が中央に針を寄せたまま空回りしている。レコードは意識して音楽を聴くように仕向ける装置なのだと思う。CDになって音楽に対する態度が間違いなく変わってきているはずだ。

 実家から持ってきたり、オークションで落札したりで、部屋のレコードもすでに50枚は超えていそう。廉価なものが多いから、この増え方は危険なものになるかも知れない。ちなみに本日落札したLPは1枚100円だった。

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2006.01.25

日本沈没リメーク

 映画館で観ることはできなかったが、『日本沈没』(73)は特に懐かしい作品である。あの頃はガッコで映画の割引券とかが配られていて(今となっては信じられない)、『日本沈没』もそうした作品だった。夏休み、割引券を後生大事にして常々、親に観に連れて行ってくれと頼んだのだが、仕事が忙がしいとかで散々後延ばしにされ、結局、最終日になっても「時間がない」ということで連れて行って貰えなかった。ひと月以上期待していて、それが打ち砕かれてしまった時の悔しさは今も覚えている。それ以降も親に映画に連れて行って貰うということは一度もなかった。この作品を観ることができたのは、それから6、7年ほど経ってからTVでだった。

 作品は、全体的に野暮ったい垢抜けしない印象があった。しかし、汗臭さのある藤岡弘。の深海潜水艇操縦士・小野寺のイメージにピッタリであったし、田所教授は小林桂樹の善良さと真摯さと重みが必要であった。この作品での小林桂樹の田所キャラクターは、4年前の同じく森谷司郎による『首』の弁護士を演じた時のものと非常に似通っていたりもする。実話を基にした、奇天烈な弁護士の活動を描いた作品でそれなりに見応えもあるのだが(ネタばらしすると面白さが半減するので内容には触れませんが、間違いなくびっくりします)、田所の為の習作だったのかという感じもしないではない。田所キャラは邦画史上、語り継がれるものになっている。

 ということで、今年、リメークが公開されるということをつい先日、知ったのだが、小野寺が草彅剛、田所が豊川悦司ですか... ドラマの『白い巨塔』がリメークされた時の気分です。この二人だと日本が沈むと云う内容にキャラが完全に食われてしまうような気がする。実際に観ないと判んないんですが。また、観る時はオリジナルとはまったく別物として観た方が精神的によろしいでしょうね。

 オリジナルが公開された時は、映画が好評だったため、TVドラマ化されたのですが、当地にキー局がなかったため、まだ見てません。どうやら映画より評判がよいらしく、DVDも出ているので、ぜひ近いうちに見たいと思ってます。

日本沈没(73)/Amazonの売り場へ
日本沈没(73)

監督: 森谷司郎
出演: 小林桂樹, 藤岡弘

 映画の製作にあわせて、小松左京の原作も新装で発売されているらしい。しばらく前は絶版のようになっていたので、原作のファンとしては非常に嬉しく、手持ちがヨレヨレになっているから20数年ぶりに買い直そうかとも考えている。

日本沈没 上/Amazonの売り場へ
日本沈没 上

小松 左京 (著)
文庫: 416 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 小学館 ; ISBN: 4094080651
上 巻 (2005/12/06)

日本沈没 下/Amazonの売り場へ
日本沈没 下

小松 左京 (著)
文庫: 416 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 小学館 ; ISBN: 409408066X
下 巻 (2005/12/06)

 小松には日本の沈没を第一部、世界に散らばった日本人の再建を第二部として、第二部をメインに描こうという構想があったようだが、結局、導入部で終らせてしまう結果になっしまった。しかし、それでも小説としては十分に完結しているし、この後があろうとなかろうと楽しめるものになっている。ジャンル的にはパニック小説に位置されると思うが、根底に日本(国家というより風土)に対する愛が感じられ、泣かされてしまう。

 上下巻とあり、ページ数もそこそこあるが、読み填まるとそんなには苦にならず読み終えるのではないかと思う。ベストセラーでエンタテイメントであるけども、やはり日本人として一度は読んでおきたい小説である。

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2006.01.24

矢野顕子『JAPANESE GIRL』(76)/『長月 神無月』(76)

 大貫妙子のLP4枚というのが先に着いて、本当はこれから触れるべきなんだろうけど、激しく驚いてしまったので、こちらから。

 矢野顕子のファースト・アルバム『JAPANESE GIRL ジャパニーズ・ガール』とセカンド『長月 神無月』。ともに76年発表のLP。

JAPANESE GIRL
JAPANESE GIRL









(クリックで画像拡大表示)

長月・神無月
長月・神無月









(クリックで画像拡大表示)


これまで聴いてきたあっこちゃんは、93年発売の『矢野顕子コレクション』(CD-BOX)で80年リリースの『ごはんができたよ』から89年の『WELCOME BACK』までの10枚と、92年『SUPER FOLK SONG スーパー・フォーク・ソング』。新譜を聴かなくなってすでに10数年経っているんだと、ちょっと驚いたりもするが、まぁ、古くならない人だからゆっくり聴こうと思ったりもする。

 そう、激しく驚いたというのが、ファーストアルバムから最後に聴いている『SUPER FOLK SONG』までまったく変っていないということなのだ。このふたつのアルバムの間には16年と云う時間があるのだけど、変化がない。進歩がないと云うのではなくって、21歳の初めてのソロ・アルバムの段階ですでに完成していたということなのだ。

矢野顕子コレクション
矢野顕子コレクション


SUPER FOLK SONG
SUPER FOLK SONG


 完成するとかしないとか、実はそう言う問題ではないのかもね。あっこちゃんは彼女の生理で歌っているのかしれない。だから年月による振れが少ない。
 でも、彼女の生理によるものだから、それが受け入れられる人とそうでない人も居そうな気がする。幸いにもあたしの周りには彼女の歌が嫌いと云う人はいなかった。81年の「また会おうねツアー」は中学校卒業後、すぐだったのだけど、元クラスメートが男女問わず多く来てて、ちょっと早い同窓会という状態になっていた。

 もう30年前の録音になるんだけど、そんなに昔のものとは感じない。ピンクレディーが昔の曲になっても、あっこちゃんの曲はいまも今日的だ。

 この2枚はヤフオクで送料込みで2000円。『JAPANESE GIRL』は盤にチリノイズもほとんどなく、ジャケットも綺麗で上物。あたしの持っているLPはライナーノーツとかシミだらけになっていると云うのに、30年間,こんなに綺麗に保っているとは凄い。『長月 神無月』のジャケットも申し分ない。ジャケットの台紙が変わってて,コーティングしたものではなくて、ざらついている。だだし、ややチリノイズ。でも状態的には申し分ない。

 上に紹介したCDのジャケットは帯を含めて、LPの完全復刻(ミニチュア)のようです。

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モラル・ハザード(BlogPet)

今日はネットでハザードや、人間とかを発言してないのか、いろいろ見聞きしているのか
今日はネットでハザードや、人間と、情報など思っても本当にそう思っている人間においても、応援しているのか
逮捕されて後も「残念だ」
とか「信じられない」
といった発言を見かけるのだが、情報など思っているのだが、大きい本人などされてないのか
だよ♪


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「フタキンSkywalker」が書きました。

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2006.01.23

モラル・ハザード

 逮捕されて後も「残念だ」とか「信じられない」といった発言を見かけるのだが、情報が行き渡ってないのか、いろいろ見聞きしてといても本当にそう思っているのか。逮捕された本人においても、応援している人間においてもモラル・ハザードが生じているのには間違いない。

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2006.01.22

課長の手打ちうどん振る舞い

 昨日、役場のスポーツ競技レクリエーション大会の後に課長が手打ちうどんを振る舞ってくれるというので、競技大会には参加しないものの、公民館でのうどん振る舞いにはお呼ばれしてみた。

 夕刻、会場の公民館に行くとすでにうどん粉が煉られた後で、若手職員が踏み固めていると状態だった。手打ちうどんの作成の一部始終が見られなくて残念だった。とにかく小型の手動うどん延ばし器とかも準備されていて、課長が常時、本格的に作っているというのがうかがわれた。

 打ち上がってすぐのかけうどんは腰があって本当に旨かった。当地は香川にも近く比較的うどんの旨い土地ではあるんだけども、そのあたりのうどん屋で食べるのなら遥かに味しい。かけうどんの他にも豚鍋を作っていて、そこにうどんを入れて食ったりもしたのだけど、そこそこの時間煮ても腰がある分崩れることがなく、味が染み込んでこれもなかなか旨い。

加ト吉の肉うどん 手打ちうどんを食って思ったのだけど、やはり加ト吉のうどんは旨い。うどんの名産地からの製品ではあるのだけども、冷凍商品であの品質を保つのはやはり驚きである。課長の打ったばかりのうどんと加ト吉のうどんのどちらがいいかというと、正直、甲乙つけがたいほどである。それほど加ト吉のうどんは優れている。(写真は加ト吉の肉うどん)

 課員の1/4の10人弱が集まっての振る舞いだったのだが、課長、とにかくずーっと台所に籠ってて裏方に徹している。随分まめな人で今までにないような上司。こういうもの有り難い。

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2006.01.21

Interior『Interior(インテリア)』(82)/Interiors『DESIGN(デザイン)』(87)

 20年以上前から気になっていたバンドがあった。Interior(インテリア)というバンドで、細野晴臣の¥ENレーベルからアルバムが出ていた。そのバンドについてはまったく予備知識がなく、細野がプロデュースしているということで買ってみたのだけど、これがよかったのだ。

Interior/クリックで拡大

Interior/Interior(82)

 アルバムの帯にハードアンビエンスと書いてある。いわゆるアンビエント(環境音楽)に属する楽曲ということらしい。アンビエントというとブライアン・イーノの『Music for Airports』(78)がブームの火付けとなっているが、その思想は『ジムノペディ』(1888)でお馴染のエリック・サティ(1866-1925)まで溯る。『家具の音楽』(1920)という作品は家具のように存在することをめざし、聴かれないことが望まれた。

Music for Airports/Amazonの売り場へ
Music for Airports

Brian Eno


サティ:ピアノ作品集(1)/Amazonの売り場へ
サティ:ピアノ作品集(1)

高橋悠治

サティを聴くなら絶対に 高橋悠治 です。


 ハードアンビエントの『Interior』は、まぁ、家具のように存在することは不可能で、それでも静的な空間の広がりを意識したものとなっている。メロディーラインがいいという訳でもない(ミニマムが基本でもあるし)のだが、リアルな音が何ともいえず心地よかった。とてもクールで、人を寄せ付けないような作風だがそれが魅力になっている。

 このアルバムは当然廃盤になっていて、CDでも発売されていない。Interiorのその後の活躍を期待していたのだが、ほとんど目にすることはできなかった。

 最近、再び気になって調べたところ、Windham Hillという海外のレーベルからアルバムを発売していることが判った。85年にInteriorのリミックス盤、そして、87年に『DESIGN』を出しているらしかった。メンバーが野中英紀・日向大介だけとなって、バンド名が Interior から Interiors に変更されていた。

DESIGN/クリックで拡大

Interiors/DESIGN(87)

 これも廃盤になっているらしく、ヤフオクでようやく見つけた。落札価格1320円(+送料180円)。

 前作よりはクールではなくなっているが、より技巧的になった? もう少し聴き込まないとはっきりは言えないけど、目指す方向がちょっと変わってきたのかもしれないという感じがある。ちなみにこのアルバムが最後で Interiorsとしては作品を発表していない。

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2006.01.20

閉塞の時代

 仕事の帰りに役場のエレベータに乗っていたら、50半ばのそこそこの役職についていそうな人が「風雲児だったのにねぇ。ああいうのを潰すって日本はまだまだダメだねぇ」なんてことを言っていた。思わず背筋が凍る。

 やはり閉塞感が漂っているんだな。コイズミがどんなおかしなことをしようとしても、それが改革と呼ぶだけで、何とはなく受け入れられてしまうような時世。

 閉塞感が漂っているなか、トリックスターの出現にはまだまだ要注意。

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2006.01.19

懐かしの80年代前半

 まとめて5枚の落札。大貫妙子のシニフィエのみ510円で他はすべて一枚500円(+送料1000円)。

 1980年代前半のもの。KYLYNのみが1979年だが、まぁ、誤差のうち。EPO以外はYMOファミリーということになる。厳密にいうと、EPOの曲もドラムスに村上ポンタ秀一も参加してて、まったく無関係ではない。でも少し下の子になると大貫妙子を知らなかったりするんだよね。そんなに馬鹿ヒット飛ばしている人でもないから説明し難い。映画『Shall we ダンス?』のテーマ曲を歌っている人だっていっても、はぁ? だろうしなぁ。

 それにしてもこの時代というのはポスト・モダン等の記号論・構造主義とかのサブカルも流行っていた頃(大貫妙子のアルバムなんてもろにシニフィエ(記号)だもんね)で、なんか爛熟した文化を持っていたような気がする。この時期に思春期を送ることができた(あくまでも思春期。いまも青春している)のは、非常に幸せだったと思う。

KYLYN/Amazonの売り場へ
KYLYN

渡辺香津美・坂本龍一(79)

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ビタミンEPO

EPO(83)

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シニフィエ

大貫妙子(83)

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MOBO倶楽部

渡辺香津美(84)

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桜花爛漫

渡辺香津美(85)

 レコードをメインに出品している出品者だったが、レコードは埃だらけ。ちゃんと状態の評価もしていたのだけど、クリーナーをかけずにそのまま現物渡しするという神経には驚いた。

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2006.01.18

ホリエモン支持者

 勇気を出してホリエモンのブログを見てみたのだけど、本当によく判らない。

 あの支持者というのは一体なんなんだ? 何故、あそこまで擁護できる。また、彼がすばらしい人物であると判断できる?

 事業自体はこれといって目に見せてくれるような実績らしきものはないし、やっていることらしいのはM&Aだけじゃないの。いう事は「金」ばかりだし、いつもダサイ私服の傍若無人。それでも教養と品があるのなら憎めないかもしれないが、もちろんどちらとも持ち合わせていない。取り巻きも顔つき卑しいし。

 ごく普通に見れば、ただの小癪れたガキ以外の何者にも見えないんだがねぇ。まぁ、支持しないといけないと云う人もいるようだし。今回の事件で破産してしまうも100人単位でいそう。(こんなひとあんなひと)

 皆、もう少し賢くならないとね。

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34,567番目のお客様は...

 15,000番目、20,000番目、25,000番目、30,000番目、33,333番目に訪問された方にプレゼントをしようと思っていたのですが、いずれもダメだったようです。6度目のトライで、今度は34,567のキリ番です。

 プレゼントを希望される方はこの記事の "1万5千" を "3万4千5百6十7" に読み替えて、気に留めておいてください。心よりお待ちしております。

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2006.01.17

YMO

 先程落札したYMO関連のアルバムが着く。

 いやあ、本当に懐かしい。中身の音楽はHDDプレーヤーとかでいまだに聴いていたりて、特にどうってことはなかったりするのだけど、ジャケットのほとんどは20年ぶりくらいに見るものばかりで「元気してた?」なんていう感じだ。とりあえず一通り針を落してみる。

 YMOによって世界的に音楽シーンが変わってしまったというが、そういう実感はあんまりない。その前をあまり知らないということなんだろう。2枚目(イエロー・マジック・オーケストラ (USリミックス))からリアルに聴いてきて、5年後の散開では淋しい乍らもどこかほっとする気持ちがあった。やはり第2期(BGM・TECHNODELIC)で我らのYMOは終っていたのかもしれないけど、ずーっと見守ることのできた唯一のバンドでもあった。

 番外のスーネークマンショー「死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!」も25年ぶりに聴く。友人が買って聞かせて貰ったのだけど、内容の余りのオトナさぶりにテープへのコピーを断ったものだ。コントと曲のコラボレーションがすばらしい。RIP RIG + PANICというバンドの曲が気に入ったが、ここに収録されている曲のオリジナルは入手が難しそう。ちょっと残念。

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DJ needle cleaner(BlogPet)

今日ブラシなどしたいの?
フタキンSkywalkerが、日本で美しかったのが忘れをしたかった


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「フタキンSkywalker」が書きました。

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2006.01.16

出る杭は...

 ライブドアが証券取引法違反の疑いで東京地検に強制捜査されているそうだが、「出る杭は打たれる」、そのものの状態かな。不平等感があってあんまり好ましくないのだけど、やむを得ないといえばやむを得ない。

 何事につけても目を引くと云うのは強引なやり方が多い訳だし、それ自体リスクを犯していることにもなる。紳士的にやっていたんじゃ、何にもならないかもしれないんだけど、合法であれども反感を買うようなことをやるんであれば、必要以上に襟を正して、やましいことは絶対にやらないことだな。

 ホリエモン君がどこまでぬかりなくやってて、捜査を無駄にしてくれるのかどうか、興味津々。あたしとしては一度痛い目にあった方がいいと思うけど。

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道に迷う

 仕事の帰り、ちょっと寄り道してみた。寄り道といっても、通勤に使っている道路からちょっとばかり横道に入った市街地のことである。うちの部署が工事をしていて、クレームとかよく入っていので、どんなものなのか見てみようと思ったのだ。

 うちの市街地は道路が狭い。目抜き通りがようやく片側2車線とっているくらいで、ほとんどが2車線しかない。従って、一方通行ばかりとなる。繁華街が集中し、その様は西日本でも有数というくらいだから、そこを走っている道というのは、あみだくじの横棒のように複雑な路地になっている。車で繁華街のなかの目的地に行こうと思うと、事前に地図で確認しておく等注意していないと一方通行にやられ、迂回しまくりの試行錯誤を強いられる。

 今日、踏み込んだところは、それまでほとんど入り込んだことのない路地だった。一方通行に引っかかり、行きたい方向に進めない。路地裏的な細い道に入っても、結局、行き着く先は一方通行で同じ所をぐるぐる回っているような状態になってしまった。雨のそぼ降る夕刻で、空の具合でどちらを向いているのか判らない。ようやく大通りに出ることができた。

 大通りに出ることが出来たのはいいのだけど、大通りに入る信号待ちをしていて、こともあろうに自分がどこにいるのか判らなくなってしまったのだ。おそらく、自分がいつも通っている通りが見えているはずなのだが、様相が違う。見えるビルのいくつかはよく知っているものだが、位置関係がまったく掴めない。どこか知らない土地で、どちらに進もうかと迷っているような気分に陥ってしまった。

 余所の土地で頼りになるのは道路案内板。あたしの車にはカーナビなんて積んでいないから、どこにいっても案内板と勘で走る。幸いにもこれまでそれで特に大事になったことはない。今回も好い塩梅に道路案内板が見えたので、自宅方面を示している方を示しているとおりに進みでみた。

 しばらく走り、大きな交差点を渡ってようやく位置関係を掴むことができた。昼間なら全体的な風景で位置が判るものだが、夕刻で看板しか目安がなかったこと。また、交差点の自分の思っている角とは別の角から通りに出てしまい、普段、目にする光景でなかったこと。等で混乱をしてしまったようだ。

 よく知っている街で迷子になりかけたこと、とても不思議で刺激的な出来事だった。まぁ、風邪で体調が悪く、頭もぼーっとしていたということもあるんだろうけど。

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2006.01.15

懐かしのアルバムを落札

 YMOなんて今更という気もしないではないが、主だったアルバム(アナログ盤)がまとめて10枚出品されていたので、落札した。最後の2つは番外的なもので、「TECHNODON」はCD、「死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!」はアナログ盤だがスネークマンショーによるものである。

 当時はリアルタイムで聴いていた。ただし友人が買ったものをテープにコピーさせて貰ってて、自分では所有していなかった。後に「Public Pressure」をアナログ盤で、「TECHNODELIC」と「TECHNODON」はCDで購入し、これらがダブることになったが、落札価格2000円(+送料700円)という破格に近い額で入手できたので文句は言えないだろう。出品者は個人なので、状態評価が全くなく、賭けといえば賭けなのだが。

 それにしてもYMOにおいてはエポックメイキングな存在の「BGM」が抜けているのが不思議。「BGM」は衝撃的だったと云え、好き嫌いの別れるアルバムのような気もするし。ちなみにあたしはあまり好きではない。


YELLOW MAGIC ORCHESTRA (U.S.REMIX)

イエロー・マジック・オーケストラ (USリミックス)
(1979)


Solid State Survivor

ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー
(1979)


Public Pressure(公的抑圧)

パブリック・プレッシャー
(1980)


X∞MULTIPLIES(X∞増殖)

(1980)



X∞MULTIPLIES

X∞マルティプライズ
(1980)


TECHNODELIC

いわゆるテクノデリック
(1981)


NAUGHTY BOYS

浮気なぼくら
(1983)

SERVICE

サーヴィス
(1983)


TECHNODON

テクノドン
(1993)


死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!

(1981)


 到着は今週半ば。床面積がまた減ってしまう。

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2006.01.14

チアン・ウェン『鬼が来た!』(00)

 昨日見た『ヒトラー~最期の12日間~』で思い出したのがこの作品。大東亜戦争末期の中国華北を占領している日本軍と現地住民の話なのだが、この日本人と『ヒトラー-』のドイツ人の感覚が非常に似ているのだ。

 『鬼が来た!』は日本人俳優が多く出演しているものの、中国人監督チアン・ウェンによる作品。しかし、日本人の描き方は日本人が描いても描き切れないくらいに、見事にその性質を著している。その行為自体は理屈では理解しがたいものの、誠に日本的であり、あり得ないものであるとは思わない。登場人物が突拍子のないことをするのにもかかわらず、それがおかしいとはまったくいえないのだ。悔しいが完全に認めざるをえない。詳細を記すと絶対に面白くなくなるので細かくは触れないが、日本人の理解のされ方には絶対に驚くと思うので、レンタルでもいいから一度は見てみることを勧めたい。


鬼が来た!

監督: チアン・ウェン
出演: チアン・ウェン, 香川照之

 どこが似ているのか。

 訳の判らない自信。冷静に考えるとすでに終っているにもかかわらず、成功すると考える。そして精神論が出てくる。その気であればなんでも出来ると思う。安易な自決。恥を晒すなら死を選ぶという考え方。乱痴気騒ぎの上層部と苦渋を飲むだけの下層部。モラル・ハザード。

 ともに勤勉で知られる日本国民とドイツ国民。そのほかの性質も共通するものが多くあるのかもしれない。

 『鬼が来た!』でも反応に困った覚えがあるが、同様なところで『ヒトラー~最期の12日間~』でも引っかかってしまっているような気がする。

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2006.01.13

オリヴァー・ヒルシュビーゲル
『ヒトラー ~最期の12日間~ DER UNTERGANG』(04)

 予約していたDVDが着く。ドイツ第三帝国の崩壊の様子を描いたオリヴァー・ヒルシュビーゲル『ヒトラー ~最期の12日間~ DER UNTERGANG』(04)。


ヒトラー ~最期の12日間~
スペシャル・エディション

監督: オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演: ブルーノ・ガンツ, アレクサンドラ・マリア・ララ

 物語はユンゲが総統秘書の採用にあたって、ヒトラーの面接を受け、秘書採用が決定されるところから始まる。1942年のことである。そして次のシーンではヒトラー最後の誕生日である1945年4月20日となっている。
 タイトルにもある「最期の12日間」というのがいつの期間なのかはっきりしないのだ。メインの物語は45年の4月20日から始まり、29日にヒトラーとエヴァが結婚し、そしてその翌日に拳銃自殺する。ベルリンの陥落は5月2日であり、4月20日から12日間というと陥落の前日までの話となる。これでいいのだろうか。よく判らない。

 原作はもともとはヨアヒム・フェストの『ヒトラー 最期の12日間』だけであったが、製作途中でトラウデル・ユンゲの『私はヒトラーの秘書だった』(こちらでレヴュー済)が発表され、これも取り込んだのではないかと思われる。『ヒトラーの秘書』は42年に秘書になった当初から、45年の敗戦までが描かれており、この12日間に当たるのは、「第5章 ベルリンの防空壕で」の最後数ページと「第6章 たった今,総統が死んだ」となっている。映画のラストには、ユンゲ本人による証言を見ることもできる。


ヒトラー 最期の12日間

ヨアヒム・フェスト(著), 鈴木 直(翻訳)

単行本: 249 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 岩波書店 ; ISBN: 4000019341
(2005/06/21)



私はヒトラーの秘書だった

トラウデル・ユンゲ(著)
足立 ラーべ 加代(翻訳),高島 市子(翻訳)
単行本: 349 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 草思社 ; ISBN: 4794212763
(2004/01/25)


 
 原作者と脚本家の製作意図は次のようなものであるらしい。(特典映像のインタビューから)

 ドイツ第三帝国が終焉を迎える最後の数日間にヒトラー体制のあらゆる側面が集約され、そして凝縮され、はっきりと現れた。/ヨアヒム・フェスト(原作『ヒトラー 最期の12日間』)

 原作の「ヒトラー 最期の12日間」が素晴らしいのは、体制の最後に絞っている点だ。ヒトラーではなく、"体制の終焉"が焦点なのだ。総統が死んでも、崩壊に向けて動き始めた機械装置は、まだ止まらなかった。(中略)ヒトラー体制の12年間があの数日に凝縮されている。すなわち、最後の日々はすべてを物語るものなのだ。あの数日を描けば、体制の全体像が見えてくる。/ベルント・アイヒンガー(製作・脚本)

 正直言って、映画を見終えて混乱している。末期の帝国の混乱した様を見て、何も思い浮かばないのだ。製作者側は体制の全体像がみえるというのだが、あたしにはそうは思えないのだ。これがナチス特有のものであるかどうかというと、感覚的にそうであるとは言い切れないところがある。

 日本の終戦前夜の様子は岡本喜八『日本のいちばん長い日』(67)で史実に基づいて描かれているが、確かにナチスのものとは様相は異なる。日本は直接、敵に踏み込まれている訳でもなく、まだ冷静でいられることができた。ヒトラーが日本のように早々に判断することができたはずとも言えなくはないが、最後まで降伏を認めないなら、日本もおそらくドイツと同じような状態になっていたはずだ。

 言うならごく当たり前のように思われる光景が2時間半展開されて、反応に困ってしまったと云うあたしがここにいる。

 それにしても『ベルリン・天使の詩』(87)のブルーノ・ガンツも随分老けました。あれから20年近くなるから仕方ないにしても、ヒトラーより10歳年上の彼が演じて実際のフィルムと比べて違和感がないというのは、ヒトラー自身が老い切っていたということにもなる。最後の誕生日、ヒトラーはヒトラー・ユーゲントの引見(すでに精神的にも体力的にも衰えたヒトラーの手が小刻みに動いていたので有名な)した際の映像が彼の最後の映像となったのだが、その様子が映画のワンシーンとしてそのまま再現される。記録映画『ヒトラー』(77)で見比べるとそっくりで、見事と云うしかない。ただ、実際のヒトラーはいくらか笑顔で接していたが。

 この作品は、たぶん、全くと云っていいほど消化できていないと思うので、もう何回か見てみるつもりでいる。

 参考までにサントラ盤はこちらになります。日本版は出ていないようなので、原題で検索しないと見つかりません。

Der Untergang
Der Untergang

 原作については映画を見てから読むべし。原作では防空壕がどういうものか想像がつかないし、ストーリーより細かな描写がメインなので、映画を見ていても特に困ることはありません。

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33,333番目のお客様は...

 15,000番目、20,000番目、25,000番目、30,000番目に訪問された方にプレゼントをしようと思っていたのですが、いずれもダメだったようです。5度目のトライで、今度は33,333のキリ番です。

 プレゼントを希望される方はこの記事の "1万5千" を "3万3千3百3十3" に読み替えて、気に留めておいてください。心よりお待ちしております。

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2006.01.12

DJ needle cleaner

 サウンドハウスから、レコード針クリーナーが届く。先に注文していたのが、封入忘れをしていて未着だったもの。

DJ needle cleaner/クリックで拡大 日本製の針クリーナーはブラシタイプのものが多いが、これはマスカラタイプ。ブラシが螺旋状になっているので、汚れを取る効率は良さそう。取り扱っているお店は少なく、サウンドハウスくらいか。

 特にどうっていう商品ではないんだけど、黒(実際は漆黒)のシンプルなパッケージが美しかったので。これは函の裏面で、取説は無でした。

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2006.01.11

日本原水爆被害者団体協議会
『ヒロシマ・ナガサキ 死と生の証言― 原爆被害者調査』(94)

 『長崎原爆戦災誌』と共に古本として購入したもの。購入価格は3780円。読み終えるのに3週間ほどかかってしまった。途中、『カウントダウン・ヒロシマ』を読んでしまったこともあるが、内容が重く、読み続けるのが辛くなったというのもあった。


ヒロシマ・ナガサキ 死と生の証言
― 原爆被害者調査

日本原水爆被害者団体協議会(編集)

単行本: 595 p
サイズ(cm): 21 x 15
出版社: 新日本出版社
ISBN: 4406022589
(1994/06)

 本文は2部構成となっており、第一部は『「あの日」の証言』と題され、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が1985年に実施した全国に生存している被爆者の中から13,168名に対して行った調査のうち500例を抽出したものでなっている。第二部は『被爆者の死』。先の調査に被爆者遺族289名を加えたものの350例の回答を掲載する。原爆投下後、40年後に実施された大規模調査であり、被爆者、その遺族の年齢を考えるとこれからはこれ以上の調査・証言の収集は不可能ではないかと思われる。しかし、この調査自体も時既に遅しという気もしないでもない。事実、当時、40歳以上という年齢だった人の証言の割合はかなり低くなり、若年層のものが主になってしまっている。

 第一部では「市民の描いた原爆の絵」のように生々しく、あの日の様子が描写される。おそらく実際に体験したことの幾らも表現できていないというのは伺えるが、その思いの強さは十分に伝わってくる。

 しかし、原爆の本当の怖さというのは第二部の方にある。第一部の直接的被害は他の空襲の方が酷いではないかというような話もよく耳にするが、直接死を避けられた後に襲ってくる原爆症の恐ろしさはおそらく被爆者本人・身内にしか判らないのではないか。そういう意味で、あの日以降の死も多く取り扱う『被爆者の死』は衝撃的である。

 爆心地近くにいながらも、家族が奇跡的に全員無傷で逃げ延びることができ、肩を叩き合って喜んだのも束の間、次々と家族が原爆症で苦しみながら亡くなり、幼い子供がひとりだけ残される。10年後、20年後に突然引き起こる原爆症。家族が倒れるのを見て、次は自分ではないかと不安に駆られる。国からは何も援助がなく、すべてを失っている状態で治る見込みのない病に医療費を捻出することの難しさ。アメリカより自国を怨む。

 こういった現実は表には見えてこない。

 いずれにしてもこういった悲劇は核に限った話ではない。おそらく戦争全般の話でもある。兵器を作って、戦争をするのは簡単だけれどね。憲法9条をおいそれと気軽に変えようとする連中の心理がね、あたしにはよく判らん。

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2006.01.10

勝ち組負け組、とか

 「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」というメルマガを読んでいる。その日の朝刊記事の主だったものを5W1H形式で5本くらい紹介してくれる、そういったものだけども、特に配信者のコラムが興味ひかれる。

 2人の20代後半のリーマンがメインで配信しているようなのだけども、たぶん配信を始めたのは自己啓発か何かだろう、妙に背伸びしているところが何とも言えないんだよなぁ。勝ち組とか負け組をかなり意識していたりして、最近の若い連中はこう云うのを真に受けて生きているんだとびっくりもする。

 自分の言葉で書いていないものは軽々しくてすぐに判ってしまう。トレンドに乗っかったって、所詮、トレンド。カスカス、スカスカ。ビジネスマン相手ということで、そういうコラムを書いているのかもしれないけど、なんだかな。ハウツー本を読むんだったら、片方で古典を読むべし。

 あの2人がどのように変化してくれるか、しばらくは見てみたいと思ってます。

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オーディオは面倒だ(BlogPet)

きょうO-Maruで、出力したいです。


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「フタキンSkywalker」が書きました。

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2006.01.09

渡辺香津美『MOBO倶楽部』(84)/『桜花爛漫』(85)

 アナログレコードを聴く環境ができたのでヤフオクで盤を物色している。一枚500円くらいで懐かしい、あたしにとっては名盤と云えるものが出品されていたりする。とりあえず落札したのは次の2枚。(写真はCDのジャケットです。もろもろあってアナログ盤の現物を手にするのはしばらく先になりそう)


MOBO倶楽部


 一応、ジャズなのだけども、他のが結構混じってそう。ジャンルというのはよく判らんです。が、とにかく聴いてて気持ちいい。これが一番。坂田明も参加してて、シュールなボーカルを聞かせてくれます。橋本一子のボーカルもなかなかエロチックで素敵です。


桜花爛漫


 CDも早々に廃盤になってて、CDを見つけるのに何年もかかったもの(ヤフオクをする前の話で、ヤフオクですぐに見つかったんだけどね)。先のMOBO倶楽部のライブ盤で、ノリノリなのがいい。愛聴盤の一枚。それにしてもとっとと廃盤にしたのはどうしてだろう? アーチストの契約の絡みだろうか。

 電子音パコパコでないこういう音楽こそ、アナログ盤で聴きたくなってしまいます。ちなみに「MOBO」とは昭和初期に流行ったモボ・モガ(モダンボーイ・モダンガール)から来ています。

 それにしてもいずれもすでに20年も前のもの。聴いたのはそれから5年くらいしてからだと思うんですが、音楽も映画ももう新しいものを追うことはなく、昔、見聞きしたものばかりを追っています。つくづく年をとったんだろうなと思う。

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2006.01.08

素敵な年賀状/そろり文庫

ささおか年賀状/クリックで拡大表示 蔵書票の作成をお願いしているそろり文庫のささおかさんから年賀状を頂きました。

 石版画で作られたもので、紙も通常のものではありません。「2006 FIRST READ BOOK」ということで、年賀を切り取って、今年一番最初に読んだ本に貼ってくださいという非常に楽しいアイディア年賀です。蔵書票を作っておられる方だからこそ作れるもので、とても感心してしまいました。でも、切って使ってくれといわれてもそんな事は出来ないですよ~~ そのままの状態で大切に保存させて頂きます。

 スキャンしたものが色が完全でないのが残念。アクセントに使われている紫がもう少し赤みを帯びているんですが、調整し切れませんでした。

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2006.01.07

アナログレコード、鳴る

 もう昨日のことになるのだが、お昼休みにフォノイコライザーをオーディオに強いと思われる家電販売店に買いに行く。仕事が引けてからでも良かったのだけど、いい加減寒いし、夕刻から出歩く気にはならなかったからだ。


audio-technica AT-PEQ3 フォノイコライザー

メーカー型番 : AT-PEQ3
定格入力 : 2.5mV(1kHz)
定格出力 : 150mV(1kHz)
最大許容入力 : 60mV
イコライザ偏差 : 20~20kHz、±0.5dB

 店頭品は一個のみ。埃をかぶって置かれていた。ディスカウントに弱い販売店で、定価より500円くらいしか引かれていなかったが、面倒なので購入する。その他、オーディオ・セレクター、ケーブルも購入した。今使っているスピーカーというのはYAMAHAのショボい5.1chサウンドシステムで、DVDやらTVやらすべてこのひとつで賄っているので、セレクターの導入となった。しめて1万数百円の出費で、前日から2日続けて役場の知り合いに不幸があって香典をだしているあたしとしては、本当に苦しい状態。

 帰宅するとサウンドハウスからの宅配が不在になっていたので、連絡をして、配達を依頼する。カートリッジ、換針、レコードクリーナ、ニールクリーナを注文していたのだけど、配達されたものを見るとニールクリーナが入っていない。封入忘れのようなので、販売店にメールでクレームを送る。

 音を出すのに必要なものが一通り揃ったので、ターンテーブル(Vestax PVT-e2)を函から出して、セッティングする。カートリッジをセットするのは初めてだったが、なかなか面白い。針をセットして、針圧の調整。水平で使う場合は普通にウェイトで針圧調整を行うのだけど、斜めで使用する場合はダイナミックバランストーンアームということでバネを使っての針圧調整になる。よく判んないけど、設定が終り、フォノイコライザー経由でアンプに接続した。

 無事に音が鳴る。めーいっぱい斜めにすると横置きしたカラーボックスに乗ってくれる。普通のテーブルだと本当に置き場に困ったはずだ。レコード面を見ながら聴くと云うのは初めは違和感があったが、段々と当たり前のように感じるようになってしまった。水平のテーブルを見て、「なんだこれは?」と思ってしまいそう。ドーナツ盤は斜め置きでかけるとアダプタとテーブルの間に隙間が出来て、回しはじめて10秒くらいでずり落ちてしまう。何度やってみてもダメ。水平置きできるスペースはないのでドーナツ盤は聞けないということになってしまった(´・ω・`)ショボーン

 それにしてもやっぱりCDと比べると滑らかで奥行き広がりがあっていい。12時頃に設定が終って、朝の5時くらいまで実家から持ち帰ったアルバムをとっかえひっかえ聴く。針圧の高い(4-5g)カートリッジを使っているので、ノイズが以前聴いていた頃と比べて減っているような感じだ。ただ埃だらけのものはどうしようもない。これは一度水洗いする必要がありそう。好きな盤に限って、よく聴き、放置することも多かったのでとんでもないことになっている。困ったものである。

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2006.01.06

オーディオは面倒だ

 カートリッジと換針以外はすべて到着した。函から出しても再生できないので、ターンテーブルの取説だけを取り出して読んでいたら、イヤな予感が当たった。出力端子がPHONO端子向けのものしかなく、これじゃ、今時の安物のサウンドシステムには接続できない。フォノイコライザーがどうしても必要。市内にそんなものを売ってそうな店ってあったけっかな。さらに5000円弱の出費にはなりそう。アルバム一枚を聴くために5万近くの出費。まぁ、マニアからすると何してんの?なんて言われそうだけど、あたしにとっては充分大枚だ。ついついの思いつきで叩く様な額ではない。とにかくまだ中身の入っている函は大きくて、どの部屋にも入れられず、玄関先でバリケード状態。しかし、よく考えて見るとあたしの部屋には置けるようなスペースはなさそうな気もするんだが。いやいやどうにかなる。どうにかせねばっ、

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2006.01.05

NHKスペシャル「映像の世紀」

 NHKスペシャル「映像の世紀」は本放送でも見たし、全回S-VHSで録画保存した。20世紀を保存された映像記録で辿ろうというNHKと米国ABCによる共同取材番組。細切れになりつつもエポックメイキングな出来事を押さえており、非常に貴重なものとなっている。百聞は一見に如かずでもあるし、見るのと見ないのとではやはり大差がある。

台湾製「映像の世紀」 ビデオテープを取り出してくれば、見れないことはないんだけども、何時でも見られるということでこんなものを入手してしまう。台湾版の正規盤という触れ込みなのだが、実際どうなのやら。正直言って怪しい。売り手も海外正規盤だというからあたしもそれを信じてみた。とにかく国内正規盤は高過ぎる。映像の著作権絡みでそういう価格になってしまうという話をどこかで聞いたが、一揃安くても6万は、さすがに普通のオジさんには高嶺の花もいいところ。

 つくりがちゃちいのか、ところどころ流れます。酷い時は流れるだけでは清まずに、読み込みエラーで完全に止まってしまいます。盤面を拭くと復活する場合もあるし、ダメな場合もあります。ロシア製のDVDを購入した時も同じようなことになったことがあります。クレームをつけて再度送らせても、やはりダメでした。日本製はそういう意味では立派です。価格が価格だから許すしかなさそうです。正常に再生できている時は本当に申し分ありません。

 それでこの番組を見てて思うことが、この20世紀というのが戦争の歴史に他ならないということだ。そういう編集をあえてしているのかもしれないけど、前半は2つの世界大戦、後半もいくつもの局地戦というのは紛れもない事実で、常にゴタゴタは続いている。20世紀にこだわらなくても人間の歴史というのはただただ啀み合い、殺し合うという歴史が続いているだけなのかもしれない。この番組を見てて美しいシーンがないのがとても淋しい。

 それにしても本放送からすでに10年が過ぎていた。ほんのこの前に見たと思っていたのに...

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久しぶりのオーディオ

Vestax Pvt-e2 LPをかけたくなってオークションで落札したというのが、これ。VestaxというスクラッチDJ用のターンテーブルを主に出しているメーカーのものだ。面白いのは通常水平に置くプレーヤーが斜め60度で設置できるこということ。レコードの面を見ながら(じっと見つめていると目が回ると思うのだが...)レコードをかけられるのもいいし、半分の面積で設置できるもの嬉しい。定価が80000円(税抜)でなんか妙に高い。落札は31800円(+送料1800円)と、辛うじて、手に届く範囲。
SHURE SC35C
 カートリッジ別売ということで、悩む。アナログレコードは20年ぶりだし、それ以前もセットで買ったものを使っていたからカートリッジの交換なんてまったく知識がない。
 とりあえずネットで調べ上げで、もっとも廉価で使い物になるものを探した。カートリッジ本体が3000円弱、交換針が2000円弱というものが見つかった。アメリカのSHURE シュアーというメーカーのSC35Cがそれで、定番でもあるようだし、これで良いかと手を打つ。面倒なので針は3まとめて注文しておいた。安いというのはここのリンク先のショップが直接輸入しているからのようだ。通常のショップだと3割以上高く価格が設定されている。

 それぞれ昨日発送だそうで、間もなく到着するはず。とても楽しみだ。

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2006.01.04

スティーヴン・ウォーカー『カウントダウン・ヒロシマ』(05)

 元BBCのドキュメンタリ監督スティーヴン・ウォーカーによる、1945年7月15日から8月7日までの3週間強の核に関係した人間の記録。原題は『SHOCKWAVE - COUNTDOWN TO HIROSHIMA』


カウントダウン・ヒロシマ

スティーヴン・ウォーカー(著)
横山 啓明(翻訳)

単行本: 438 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4152086548
(2005/07/15)

 舞台となるのは、マンハッタン計画の中心であるロス・アラモス研究所、日本・アメリカの政府・軍部中枢、テニアン基地の第509混成航空群、そして、広島。これらが時系列を追って描かれる。いわゆるカットバックの手法を用いて描かれるため、サスペンス感が生じる。そのため単調な出来事がドラマとなる。こういった描き方はどうしてもエンターテイメント指向が強くなるが、文書による資料はもとよりアメリカ側21名、日本側同21名のインタビューに基づいたものであり、ディテールが細かくリアルであり、決して下品にはなっていない。

 ロスアラモスの様子はローランド・ジョフィ『シャドー・メーカーズ Fat Man and Little Boy』(89)でも詳しく描かれている。ポール・ニューマンの演じるグローヴス将軍の押しの強さは、まさしく『カウント-』で描かれている通りだった。途中、臨界事故が起き、若手の科学者死亡するのだが、これは事実だったのだろうか。『カウント-』では、トリニティ実験の1年後、実験中に臨界事故で亡くなった科学者がいたことが記されていた。--ここで検索をしてみるとロスアラモス事故として2件、45年と46年に事故があったのは間違いないようだ。あの映画は可能な限り事実に即して作ったものかも知れない。それにしても『Fat Man and Little Boy』というストレートな原題には驚かされる。


シャドー・メーカーズ

監督: ローランド・ジョフィ
出演: ポール・ニューマン, ドワイト・シュルツ

 人類初めての核実験トリニティの後に実戦装備されることになる原子爆弾なのだが、実験後からエラノ・ゲイが爆弾投下するまでのことはほとんど知らず、興味深いことばかりだった。カボチャ爆弾による訓練や京都を目標から外したのはそもそも原爆投下に反対だった陸軍長官であったこと等。

 原爆を使用したのは反共でソビエトを睨んでのことだった。小国は、結局、振り回されるしかないのかと思う。日本の場合、戦争という大儀があるからまだいいものの、大平洋の島国は実験のためだけに、国から追い出された。

 そして、もう一つ。トリニティ実験の後、科学者がグランド・ゼロ(爆心地)に向かう際、厳重な放射能対策をする。放射能の恐ろしさはこの段階ですでに判っており、さらに戦後、アメリカ政府は熱線・爆風による犠牲者と同数の放射能被害者がいると発表したらしいが、51年のネヴァダでの核実験ではアトミック・ソルジャーが参加し、爆発直後に地上部隊5000人が爆心地へ進軍し被曝したという。まったく何をしているのか判らない。

 最後に「執筆ノート」という章が設けられ、何を資料にして著述したのか明らかにされる。本人からのインタビューや資料を寄せ集めて、この本が書かれたのがよく判る。ドキュメンタリは事実そのものではなく、著者のチョイスであるということも否応なく見せつけられる。ドキュメンタリも作品に他ならない。それは重々知ってて、ドキュメンタリを楽しんでいるつもりなのだが、手の内を見せられているという感じもあって興醒めしないでもない。あたしは詳しくは目を通さないつもりでいる。

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2006.01.03

何が幸せか

 カミさんと子供が見ていたので、あたしも「芸能人格付けチェック」という番組を一緒に見る。

 本物と擬い物を出して、どちらが本物かというのを当てる番組。ライフスタイルが如実に現れる試みなのだが、おそらく、ものの持っている奥行きとかはそれなりに学習(経験)をしていないと判らないものだが、各人がいいと思ったらそれでもいいのではないかとも思ったりする。でも、希少価値により価格が跳ね上がっているようなものもあり、こういったものはどうなんだろうかとも思う。

 同じ方向で皆が進むと価値は必要以上に高くなる。蓼食う虫も好き好きで脇を進んでいる方が楽そうでもある。

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正月休みの最後の日

 正月休み最後の日、子供の声で朝9時頃に目が覚めたのだけども、頭が重く、床で読んでいる本を眺めながら、再び眠りに就く。次に目覚めたのが昼過ぎ。昼飯にパンを食ったが、どうも頭が痛い。風邪をひいたのかもしれない。首筋あたりからの頭痛がどうにも酷く、再び、布団に入って本を読んでいるうちに寝入ってしまう。結局、まともに起きたのは夕方の6時すぎだった。

 カレンダー通り6日間の休みがあったのだが、結局今回も特に何もやらなかった。高校時代のクラス会に出たのと実家に顔を出したくらいか。読みかけの本も2冊ほどあったのだけど、どちらとも400ページ超えというページ数があるものの読了に至らなかった。いったい何やってんだか。

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つかみ(BlogPet)

ほんとうは、O-Maruは
何年も豪華においておきたいと思いつつ、しかし数千円は出せず、販売価格が1000円を切ったということでようやく購入に踏み切れた一本。
って言ってたけど…

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「フタキンSkywalker」が書きました。

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2006.01.02

レコード

 先日、『Hergest Ridge ハージェスト・リッジ』のオリジナル・ミックスを入手したところなのだが、国内盤のLPが1200円ほどでヤフオクに出品されていたので落札してしまった。いや、これが困ったことで実は自宅にはプレーヤーがない。実家に行くと、あのいかにも怪しいアンティーク調のレコード・CD・カセットプレーヤーがあったりするのだが、市内とは言えどもいちいち行って聴く気にはならない。

 そこでプレーヤーを適当に検索していると、VestaxというDJ用のターンテーブル(レコードプレーヤーのこと)を出しているメーカーが、60度傾斜置きの省スペースのターンテーブルを出しているのを見つけてしまって、惹かれてしまった。ただし定価が80000円(税抜)が60000円強で売られ、すでに生産中止になっているような気配もある。ヤフオクを見ると在庫処分で送料込みで34000円弱で入手出来そうなので、さっそく落札した。カートリッジは別売りなので、こちらも近いうちに用意しないといけない。なかなか出費がかさばる。

 年始ということで実家に顔を出したついでに、実家に残してきたレコードを20枚ほど選んで、持ち帰ってきておいた。100枚ほどあったアルバムは8割がクラシック、残りがサントラとテクノという構成。ちびまくったレコード針でかけていたもんだから、盤が傷み切っているはずである。聞き倒すというのには情けのない状態。アナログレコードは音が優しいけども、メンテナンスに費用がかかるし、最終的には盤もダメになってしまう。何ともデリケートなメディアなのかと思う。アルバム20枚。ずいぶんと重たかった。

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2006.01.01

年末年始のTV番組

 年末年始のTV番組の酷いこと。大半が休みで見ている人も多いということを知っていながら、あの様はなんなんだろうなぁ。TV局員は国民を馬鹿だとでも思っているのだろうか? まともな局(当然、NHKを除く)が一局くらいあっても良さそうなもんだが。

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フィルムマラソン5(1990.10.13)

 映画館が閉館したのはこの年の文化の日(11/3)の翌日だった。残すところ20日あまり。メンバーの間にも何とはない寂しさが漂っていた。

クリックで本文(pdf)を表示します それにしても、キャッチコピーがひどい。確か、スタッフから支配人に昇格した映研の先輩(ちなみに男性スタッフは全員映研の先輩であったが)がつけたはずである。

 森崎東の通称「党宣言」、『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』(83)をもじったもの。戦争という過去を確認するのを自虐的というのはよく判らないけど、これはまさしく自虐的である以外の何ものでもなく、ネタとしても寒すぎ、笑えもしない。おそらく雰囲気で押されて採用、掲載してしまったように思う。

 その仁侠映画が好きで、何かにつけて自棄になる傾向のあるお人は、あたしとは本当に対称的な性格でありました。しばらく後に上映を個人的に続けるので、一緒にやらないかというお誘いを受けましたが、丁重にお断りさせて頂きました。

 フィルムマラソン5上映作品

  シテール島への船出
  レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ
  陽炎座
  エル・スール

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未消化

 ブログに何かについて書くというのは、完全消化ではないにしろ、それなりに消化している印だったりする。

 実を言うとブログで記事にできていない本やらDVDやらCDが何かしらん段々溜りつつある。あたしなんて典型的な暇人なんだけど、それでも消化に手をつけていないものが多くありすぎる。

 頑張るというのも変だけど、あたしが何者であるのか明らかにするためにも、これらの作業は必要。これからもさらに地道にやっていこうと思っております。

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