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2005.12.16

竹崎嘉彦・祖田亮次『広島原爆デジタルアトラス』(01)

 古書店に発注していた『広島原爆デジタルアトラス』が送られてくる。CD-ROM付きなのだが、未開封。どうやら新古品らしい。価格に関する記述は全くない。購入価格は2000円(+送料290円)。


広島原爆デジタルアトラス

竹崎嘉彦・祖田亮次 著

総合地誌研 研究叢書38
広島大学総合地誌研究資料センター

 この書籍は著者の竹崎さんが広島大学社会人特別選抜制度の文学部地理学修士課程の成果として研究室助手の祖田さんと著したものらしい。竹崎さんの本業は「中国書店」という地図専門店で、被爆二世ということもあり、非常に身近な事柄の研究だったようだ。GISをつかった研究ということでGIS Community Forum 2004というサイトで紹介されており、ここでは発表資料も入手できる。この資料を見た限りではなかなか期待できそうなものだったんだが...

 フタを開けてみると、現在、原爆被害に関する地図・航空写真を始めとして色んな資料を集めてGIS(Geographical Information System:地理情報システム)を使って、被害状況の分析に取り掛かったところです。というような研究紹介の論文でありました。研究の成果はまったく掲載されておりません。

 実を言うとこういった地図データを用いての研究がこれまで行われていなかったのが不思議で仕方がない。民間の技術を用いれば非常に容易いような気もするのだが、大学の研究者の間では専門分野の関係もあってこれまで着手されることがなかったのだろうか。確かにこういった原爆の被害状況がどの学科で取り扱われるべきなのか判断がつかなかったりする。竹崎さんは文学部修士課程を経て原爆放射線医科学研究所放射線システム医学研究部門放射線分子疫学研究分野の助手として、このデジタル地理情報を進めているという。結局、日本の大学では未知の分野といってもいいのかもしれない。

 ということで、少なからず落胆をしてしまったのですが、竹崎さんには次の本格的な成果報告を期待させていただきたいと思います。

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