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2005.11.08

ムービー・フィルム

 ここにアップした画像は、映画のフィルムを35mmのカメラ用フィルムをスキャンする要領でスキャンしたもの。通常にスキャンしたひとコマ分を縦に向きを変えているだけである。

 今やカメラで一般的な35mmフィルムはそもそも映画用のフィルムを流用したもので、異なるのはフィルムをどの向きで使うかだ。カメラがフィルムを横に使うのに対して、ムービーは縦に使い、面積が1/2になる。左の方に茶色の帯が見られるが、これは音声情報を光学的に記録しているトラックで、本来のサウンドトラックである。

 これは上映中のフィルム事故によって寸断されたものから、特別にもらったもの。自分たちで大学の講堂なり、どこかの会場を借りて映画の上映をよく行っていたが、フィルムが変に絡まったりするとフィルムがリールに上手く収まらず、そのあたりに溢れまくることがあった。すぐに映写機を停止させないととんでもないことになる。扱っていたのは8mmや16mmフィルムだったが、それでも厄介だった。これが一般映画館でのフィルムになるとそれは恐ろしい事態が生じる。ムービー・フィルムというのは一秒間に24コマ映写される。恐ろしく早いスピードでフィルムが繰り出させて、上映が行われているのだ。この時は、途中でフィルムが焼けてしまって、それ以降のフィルムが宙に送り出されるというような状態になっていた。

 『ニュー・シネマ・パラダイス』の頃はフィルムが可燃のセルロイド製で、火気の扱いは厳重だった。84年にはフィルムセンター(東京国立近代美術館)で夏の猛暑によりセルロイド・フィルムが自然発火し、多くの貴重なフィルムが焼失するという事件もあった。そういったことの名残か、役所の教育委員会あたりで16mm映写機を借りようとすると必ず、講習を受け、その認定証のようなものを提示しないと貸し出ししてもらえない。実際には5分もあれば、見よう見まねで十分、映写機を使いこなせるようになるし、セルロイド製でなくなったフィルムを燃やすことは何年に一回もなかったりするのだが。

 とはいえ、映画館の映写機のランプの発熱は放熱用の煙突があったりするくらい凄いもので、フィルムが燃えることはそんなに珍しくない。そんな場合は映写機の異常を示すアラームに、幾ら早く現場に向かえるかということになる。最近のシネマコンプレックスは、構造的に各映写機間の往き来が楽にしているだろうけど、おそらくひとりかふたりの技師だけで回しているはずで、かなりのストレスにはなっているはずである。昔の単館がメインだった頃は、技師というのは随分とのんびりしていたものだった。

 そんな訳で、床一面に溢れ、一部絡みあって寸断し、修復不可能となった断片を数コマもらったというのが、これである。ちなみに字幕はフィルムに直接、文字を刻み込むというような感じでつけられている。どのような機械を用いて処理されたのか想像もつかない。何れにせよ、タイミング合わせとか気の遠くなりそうな調整もありそうだ。

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