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2005.10.02

メザシの茶漬け

 子供を実家に預けているということから、実家に行くことが多くなり、当然、食事をさせてもらうことも頻繁になった。

 先日、何の連絡もなく実家に立ち寄ると飯を食って行けというのでご馳走になった。ただし、その日は外食していたかで特に食事の用意はされず、メザシの茶漬けを出してもらった。

 メザシの茶漬けは好きである。焼いたメザシをまず二匹だけ千切り、飯の上にばら撒く。飯は暖かくても冷たくてもいいが、どちらかというと冷たい方がいいかもしれない。熱いとさっぱり感がなくなってしまう。そして茶をかける。ごく普通の番茶か何か。白湯でもいいが、茶の方がやはりいい。

 それで飯をかき込む。メザシのハラワタの苦みが何ともいえない。固い身が歯の隙間に刺さるが、その堅さもよい。メザシがなくなるとまた千切って飯に乗せる。このあっさり感が最高なのだ。豪華な料理がなくなっても何とも思わないだろうけど、このメザシの茶漬けがなくなると切なくなるに違いない。栄養の問題がないのならメザシの茶漬けだけで生きていくのもいいと思ったりする。メザシの茶漬けを食うととにかく日本人で良かったと思う。

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