ここで紹介したそろり文庫のささおかさんから待ちに待った蔵書票が到着する。
初めは何の注文もなく蔵書票の作成をお願いしたのだけど、さすがにこれはささおかさんにとって厳しかったようだ。ヒントをくださいと云う依頼があった。あたしも随分、失礼で不躾なことをしたと思う。
そこであらためて『平凡にはなってしまうのですが、ギリシャ神話で学問と芸術と知恵の神とされている「フクロウ」をテーマにお願いすることにします。ただの鳥としてのフクロウではなく、「知恵の象徴」としてのフクロウということで作っていただけたらと思います。』というお願いをした。
完成した蔵書票は2枚組みのもの。サイズはお願いした通りの名刺大(91*55mm)で四色刷り。各々15枚ずつ計30枚を作成して頂いた。画像をクリックすると拡大表示されるので是非詳細をご覧ください。
あたしの依頼(テーマ)に対して、ささおかさんは『ふくろうの光る目の中には、物事を遠くで見守る穏やかな面と鋭く見つめる厳しい面が存在している。夜半、街中に降りてきてはそんな2つの目で世の中を見続けている』というイメージで作成して下さったとのこと。これ以上はないという程上手くイメージを膨らませてもらったと思う。絵画的な才能(技術)はもとより、こういったイマジネーションにかかる能力も非常に大切なものだと実感する。
非常に穏やかな細かなタッチで、しかも奥行きを感じさせる図柄。正直言ってこんなに素敵な出来なのなら無理をしてでももっと刷っておいてもらえばよかったと思った。石版画の場合は、版が残らないので刷り直しが不可能なのだ。票といっしょに、『石版画のつくりかた』も送って頂きました。けど、あまりに複雑過ぎてよく判らないです。とにかく想像以上に工程が多く、手間がかかるということは一目了然です。
それにしても、蔵書票を収めるケースも素敵である。上の写真がケースなのだけど、右が票を直接収めている麻布製のケースで、それが更に右の段ボールケースに収められる。可愛いながらも高級感がある。小振りな版画とかを扱う場合には、こういうものをよく使うのだろうか。また蔵書票は直接束ねられず、一枚毎に薄紙が添えられている。こういう風に丁重に収納されると余計に使いにくくなってしまう。
一枚400円相当と決して安くはない。でも、それ以上に価値のあるものを作ってもらえたと思う。ささおかさんには非常に感謝しています。おそらく、またお願いすると思います。その時もよろしくお願いいたします>ささおかさん
>pんげくん
ということで、完成したので約束通り贈ります。2枚組みなのに1枚だけというのもつまらんですから、一組2枚で贈呈いたします。送付先をメールして下さい。
最近のコメント