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2005.05.28

一昨日買った本/戦後は遠くになりにけり

 楽天から「楽天ブックスを初めて使うのなら5%引きします」とかって云うメールを貰って、ついつい注文してしまう。

 戦後60年目の今だからこそ、ということで出版された『ノーモア ヒロシマ・ナガサキ』がしばらく前から気になっており、それとそれに関連するもの、計3冊を購入した。
 


原爆写真
ノーモア ヒロシマ・ナガサキ 【日英2カ国語表記】

清水 博義 (編集)
黒古 一夫 (編集)
井上ひさし・林京子・平岡敬
広河隆一・松谷みよ子




なみだのファインダー
―広島原爆被災カメラマン松重美人の1945.8.6の記録

松重 美人 (著)
柏原 知子




ヒロシマはどう記録されたか
-NHKと中国新聞の原爆報道

NHK出版 (編集)


 『なみだのファインダー』の表紙写真は見ると辛いんで外しました。各々の書籍については後日ゆっくりと触れることにします。

 それにしても生活からかの戦争の影が完全に消えてしまいましたね。あたしらの小さい頃にはまだ戦争の忌々しい面影が残っておりました。昭和40年代、戦後20数年の頃です。

 市街地に出ると、駅の端の方では決まって白装束の傷痍軍人がゴザを敷いて物乞いをしていました。彼はたいてい脛から先のない足を投げ出して、両手を地面につくようにして俯いたままの姿勢でいました。子供心に非常に怖い光景でいつもその前を走って駆け抜けていたような気がします。異様でしたが、いつもの風景でありました。

 市内の中ほどを流る川の河川敷ではバラックが違法占拠し、スラムが出来ていました。当地も空襲で焼け野原にされた土地でした。住む所を追われた者たちがそこに集まり住んだのは明らかで、戦後20数年経っても撤去できずにトタンづくりの粗末な家屋が200mくらいに渡って軒を並べていました。

 両親は元もとの地元の人間でなく、父親は山奥の農村、母親は満州生まれということもあって、通常の戦争時下の生活について聞くことはありませんでしたが、それでも肌として感じられるものがまだ残っていたものです。

 それにしてもなんだね、気軽く憲法改正をしようという気配があったりで、いくら「戦後は遠くになりけり」とは云えどね。やっぱり、おかしいんだよなぁ。

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