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2005.04.19

雜賀雄二『軍艦島-棄てられた島の風景』

 本日、新しく入手した写真集。


軍艦島 ―棄てられた島の風景

洲之内 徹 (著), 雑賀 雄二
大型本: 131 p サイズ(cm): 26
出版社: 新潮社
ISBN: 4103632011 (1986/08)


 アマゾンのマーケットプレイスで2,500円で出品されたものに予約が引っかかり、確約していた。初版でなく2刷ではあったが、絶版ものでヤフオクでは最低でも1万はする写真集、しかも、かなり綺麗な状態で定価の半額(初版4,000円 2刷4,200円 3刷4,800円)ほどで入手できたので、これまた『月の道』に続きラッキーな状態が続いている。

 復刊というか新装版の『軍艦島-眠りのなかの覚醒』とは印象が大分異なる。まず旧版の方がひとまわり大型であり(新版239X189mm・旧版250X255mm)、当然、写真が大きい。本のサイズも著者の意図があるため、一概には言えないけども、旧版程度の大きさがあった方が鑑賞しやすい。ただ旧版と新版で同じ写真を見比べると、小ぶりな新版の方がディテールがはっきりしているように見える。
 
 そして、本の開き方が新版が左なのに対して旧版は右。写真集としては右開きの旧版が特異かもしれない。右開きの旧版の場合、テキストは縦書きで、新版は横書き。個人的には文章は縦書きの方が好き。横書きの文章を読んでも、字面は理解出来ても、何故か完全に頭に入った気がしないのだ。

 収録されている写真の9割は同じもの。ただ配列が変えられ、キーとなる位置の写真が差し替えられている。

 写真集は写真集としての必然生を持つ。確かに写真としてはオリジナルであるプリントがもっとも忠実に再現されていると考えてもよいのだが、写真がその一枚で存在するのであれば、必ずしも写真集にする必要はない。ポストカードなりポスターにして単品で売り出せばよいのだ。そうではなくて、写真集にするのはそうする必然性を持っているからだ。

 写真の順番を変えるだけで全体が持っている印象が変った。特に最後の一枚が差し替えられたことにより、完全に写真集の方向性が変った。

 最後の一枚は遠景に見る軍艦島のシルエット姿である。旧版のその前に置かれる写真は、波が高く打ちつけている軍艦島の岸壁。そして、新版は、うす暗い軍艦島のアパートの一室からか、窓の向こうに大海原を見据えている、開放的な写真である。

 旧版は内に籠った有様が、新版では外に解き放とうとする力強さが感じられる。



 今日も新しく写真集を注文してしまいました(苦笑) ひとつはこれまた20年近く前の伝説の写真集で、ネットの古本屋で発見したので発注。定価の2.2倍というプレミア付きになってしまいました。もう2冊は参考的なもの。基本的に写真集という感じのものではないかも。そして、もう一冊。アマゾンでは絶版になっていましたが、bk1では取り寄せ扱いになっていたのでダメもとで発注してます。これは2年前に発行された新品です。

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