「トータル・フィアーズ」→「原爆投下・10秒の衝撃」
朝日の映画「トータル・フィアーズ」からHNKのNHKスペシャル「原爆投下・10秒の衝撃」の流れで見た人って多いんでしょうね。
トータル・フィアーズ 監督: トム・クランシー |
まともには見ていないけどもTVシリーズの「24」でも自国に核爆弾を落していたはず。「トータル・フィアーズ」でも同じようなことをやってたので、米国人って核に対してそんなに緊張感がないのかしらんと、怖くなる。同じく最終戦争突入の危機を描いた、スタンリー・キューブリックの「博士の異常な愛情」 やシドニー・ルメットの「未知への飛行」は非常に緊張感があったものだがなぁ。
博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 監督:スタンリー・キューブリック |
作品がつくられた時代背景が違うのか。後者は60年代半ばの冷戦の真っ只中。キューバ危機とかもあってより最終戦争がリアルだったんだろうと思う。
「原爆投下・10秒の衝撃」は久々に見た。物理的な破壊そのものに関しては最初の10秒間でほとんどが終っていたというのは、やはり驚異である。ただこの後、放射能という見えない威力によって多くの人々が何十年にわたって苦しめられることになる。むしろ、本当の恐怖はこちらの方だといっていい。「トータル・フィアーズ」はこのあたりが完全に欠如していて、スカスカにしかみえないのだ。本当の核兵器の怖さを知らないといってもいい。
中国のテロリストにより99年5月、1メガトン=広島型原爆70個分の水爆を搭載したIRBMを東京・市ヶ谷に落され、半径15キロ圏がほぼ潰滅されるというのが小説『東京地獄変』。核攻撃の後の東京をシミュレートした小説なのだが、阪神大震災で自衛隊の初期活動が遅れたという批判を踏まえ、我が身を捨てて放射能汚染地区に人命救助に向かう自衛隊員の活躍等が描かれ痛々しい。二次被爆で次々と隊員達は倒れ、最後、その責任をとって指揮官は自決という、まぁ、被爆国の日本ならではの重いラストでした。
東京地獄変〈上〉 横山 信義 (著) |
東京地獄変〈下〉 横山 信義 (著) |
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