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2005.03.10

実測調査資料集の実際

IMG_9625_rIMG_9627_rIMG_9624_r 軍艦島実測調査資料集はその名前こそよく見かけるものだったが、内容というとまったく目にすることはなかった。出版もとの東京電機大学出版局のサイトですら、今回の復刊について『写真と図版で軍艦島を紙上に復元  口絵10頁,写真800枚,図版760枚,1/100図にはじまる特大折込図15枚により軍艦島の全容を記録 』としか記述しておらず、内容をイメージするしかなかった。

 実際に手にしてみると、まず島の居住地区にある40あまりの各建築物について様々な角度から撮影された写真編が150ページ掲載されている。軍艦島は密集したビル群を持っていることから完全な描写にはなっていないが、図面編と合わせ見ることで全貌の雰囲気をつかみ取ることを十分に可能にしてくれる。また、この調査は1974年の炭坑閉鎖から10年にわたって行われたものであることから、過酷な環境による風化の過程も記録されている。風化して廃墟となったものを撮った写真集は多いけども、ほぼ原形のままでここまで詳細に記録が残されているのは他にはあるまい。

 さらに図面編では430ページにわたって1/300の見取り図をベースに柱の作りやら、部屋の間取り等、様々な視点から作図が行われている。CADで書かれたものもあれば、フリーハンドのものもあり、変化があって面白い。最終章は解説編で100ページ。興味深い話はあるものの、先の写真編、とくに図面編に圧倒されるものが多く、言葉での説明をやや虚しく感じてしまうかもしれない。

 典型的な眺めて楽しむという類の書籍かもしれない。図面と写真を見比べては、いろいろ想像し、楽しむ。

 こういう楽しみ方って男性特有のもので女性にはないような気がするんだけど、実際にはどうなんでしょね。

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コメント

はじめまして。4年以上も前の記事にコメントすみません。
軍艦島実測調査資料集について検索していたところこちらにたどり着きました。
本の内容について詳しく書いてあり参考にさせていただこうと思います。
本のタイトルでも若干想像は出来るのですが、どちらかというと、歴史や島での生活について多くのページはさいていないのでしょうか?
恐縮ですがご返答いただけますと幸いです。

投稿: タケピン | 2009.09.05 16:37

こんにちは。
構成で云うと、写真編が150p、図面編が430p、解説編が110pといったものです。
写真編では全800枚のうち、200枚程度が閉山前の様子を撮ったものです。
図面編は、そのまま現場を測定して起こした図面が延々と続きます。
また、解説編では島の建造物の全体的な特徴から、各建物の詳細な解説に触れられます。

島の歴史や生活についてどのようにページが割かれているかということなのですが、
なかなか回答が難しいです。
いずれも項目を設けての直接的な説明はなされていません。
しかし見方によっては部屋の見取り図を見るだけでも当時の生活が窺える訳ですし、
各々の建物の様式の違いを解説すると云うことは、歴史そのものでもあったりします。
読み取ろうと思えばかなりのものが読み取れる、本格的な第一級資料であると思います。

軍艦島に関心のある方なら、高値ではありますが、入手して損をしたとは思わないと思います。

投稿: O-Maru | 2009.09.05 19:30

たしかに各建物から当時を追想したりする事もできそうですね。
高価でもお持ちの方の評価が高いので迷っておりました。
丁寧に教えていただきありがとうございました。

投稿: タケピン | 2009.09.10 12:15

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